【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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森の中を、気配だけが走り抜ける。
一つは血臭を纏いながら、はっきりと。
あとの二つは生き物というよりは、ほとんど風のように。
と、更にそれを追う気配が増える。
七つ、八つ、九つ。
ざざざっと擦れる枝葉の音が激しくなり、時折金属の打ち合う音が響き渡る。
そしてドサリ、ドサリと重たい物が地面に落ちる音。
「うぐっ……うあっ」
青年…いや、まだ少年の幼さを残した声が上がった。
絶望のこもった末期の動物のような。
その身体が横手から伸びてきた太い蔓に巻き取られ、敵の前から連れ去られる。
そして一条の銀光が迸ると、青年に対峙していた敵は既に絶命していた。
青年の木の葉の額宛と支給服のベストには、今の戦闘の物とは思えない乾いて黒ずんだ血が一面にこびりついている。
だがそこには、ベストの前面をざっくりと横切る新たな切り傷が増えていた。
「傷は浅いね。毒も塗られてなかったみたいだし、本格的な手当ての必要も無さそうだ」
黒髪に猫面の暗部が、青年の傷の応急手当てを済ませると立ち上がった。
そこへ黒く塗り潰された忍刀の血振りをし、背中に収めながら銀髪の男が近寄ってきた。
「なぜとどめを躊躇った。お前は補給線破壊班の最後の一人だろう。せっかく助かったのに、生き残りたくないのか」
「…先輩」
猫面が銀髪に呼び掛けるが、青年の反応は鈍い。未だ焦点の合わないまま、銀髪の男と黒髪の男の中間辺りの地面を見つめて呟いた。
「敵が……弟、と…同じくらいの子供で……俺、まだひとをころしたこと、なくて…」
二人はチラリと視線を交わし、銀髪の男が青年に背を向ける。
「テンゾウ、そいつを背負ってやれ。殿は俺がやる」
銀髪の男――カカシは、屠った敵忍達をテンゾウに木遁で森の開けた場所に集めさせ、一瞬の業火で燃やし尽くした。
それからテンゾウに背負われた同胞を振り返って、静かに言葉を続ける。
「躊躇うな。その一瞬の躊躇いが命を分けるんだ。生きて帰りたいなら、心に刃を持て。お前の柔らかい部分は忍には必要ない。――だから、殺せ」
テンゾウの背中で青年が見たのは、消え去る寸前の炎に照らされて紅く染まった銀髪と。
自分の命を救ってくれた、冷徹な忍の顔だった。
一つは血臭を纏いながら、はっきりと。
あとの二つは生き物というよりは、ほとんど風のように。
と、更にそれを追う気配が増える。
七つ、八つ、九つ。
ざざざっと擦れる枝葉の音が激しくなり、時折金属の打ち合う音が響き渡る。
そしてドサリ、ドサリと重たい物が地面に落ちる音。
「うぐっ……うあっ」
青年…いや、まだ少年の幼さを残した声が上がった。
絶望のこもった末期の動物のような。
その身体が横手から伸びてきた太い蔓に巻き取られ、敵の前から連れ去られる。
そして一条の銀光が迸ると、青年に対峙していた敵は既に絶命していた。
青年の木の葉の額宛と支給服のベストには、今の戦闘の物とは思えない乾いて黒ずんだ血が一面にこびりついている。
だがそこには、ベストの前面をざっくりと横切る新たな切り傷が増えていた。
「傷は浅いね。毒も塗られてなかったみたいだし、本格的な手当ての必要も無さそうだ」
黒髪に猫面の暗部が、青年の傷の応急手当てを済ませると立ち上がった。
そこへ黒く塗り潰された忍刀の血振りをし、背中に収めながら銀髪の男が近寄ってきた。
「なぜとどめを躊躇った。お前は補給線破壊班の最後の一人だろう。せっかく助かったのに、生き残りたくないのか」
「…先輩」
猫面が銀髪に呼び掛けるが、青年の反応は鈍い。未だ焦点の合わないまま、銀髪の男と黒髪の男の中間辺りの地面を見つめて呟いた。
「敵が……弟、と…同じくらいの子供で……俺、まだひとをころしたこと、なくて…」
二人はチラリと視線を交わし、銀髪の男が青年に背を向ける。
「テンゾウ、そいつを背負ってやれ。殿は俺がやる」
銀髪の男――カカシは、屠った敵忍達をテンゾウに木遁で森の開けた場所に集めさせ、一瞬の業火で燃やし尽くした。
それからテンゾウに背負われた同胞を振り返って、静かに言葉を続ける。
「躊躇うな。その一瞬の躊躇いが命を分けるんだ。生きて帰りたいなら、心に刃を持て。お前の柔らかい部分は忍には必要ない。――だから、殺せ」
テンゾウの背中で青年が見たのは、消え去る寸前の炎に照らされて紅く染まった銀髪と。
自分の命を救ってくれた、冷徹な忍の顔だった。
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