【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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落ちる。
落ちる。
落ちる。
まったき暗闇の中を、どこまでも落ちる。
あまりにも落ちていくので、イルカは自分が落ちているのか浮き上がっているのかの感覚さえも失っていた。
でもそんなのはどうでもいい。
――ミズキ
ずっと友達だった。
友達だと思っていた。
そう思っていたのは自分だけだったけど。
「お前だって同じだイルカ! 俺と同じ……」
ミズキの狂気を孕んだ悲鳴のような笑い声が追いかけてくる。
逃げなきゃ。
どこでもいいから、ここではないどこかへ。
ミズキの手が届かないならどんな所でも、このまま地の底まで落ちても構わない。
落ちる。
落ちる。
落ちる。
イルカは安らぎさえ感じる闇に包まれ、ゆっくりと意識を手放した。
無冠の王 ~The king of the uncrowned~
はしばみ色のふわふわとした髪、道化のように両目の上下を紫にカラーリングした青年が、木々に囲まれた泉の畔を一人てくてくと歩いていた。
カーキのロングコートに身を包みミルクティー色のマフラーに埋もれた姿は、一見して人間のようだ。
しかし右側頭部から生える、緩い曲線を描きながら天を差す山羊のような一本角が、その印象を大きく裏切っている。
人間界であれば映画の役者かコスプレかと思うところだが。
――ここは魔界なのだ。
人間のような服装をごく自然に着こなす青年――スケアは、魔界の第十五階層西区域に棲む歴とした魔物だった。
ゆるりと散歩を楽しんでいたスケアは、行く手の先に倒れた人を見つけると、ため息をついて肩をすくめた。
「まぁた行き倒れの迷い人か……めんどくさいから見なかった事にしちゃおっかな」
魔界には時々人間界から零れ落ちた人が紛れ込む。
遥か深い階層ではあり得ないのだが、比較的浅い階層のここではごく稀に起きることだった。
魔界の瘴気は深い階層のものほど人間の肺と皮膚をじわじわと焼き、表皮には腐敗紋と呼ばれる赤黒い穢れが浮かび上がる。それが全身を覆うと、弱い者ならいずれ死んでしまうのだ。
通常ならそのまま放っておいて魔物の餌になるか、気が向けば応急処置をして記憶を消してから人間界に戻すことになる。
応急処置を推奨する『人間味溢れる』この地の領主テンゾウを思い出し、スケアはぶつくさ言いながらも泉の畔に俯せに倒れた人間の傍に立つと、爪先で転がした。
「へぇ……いいもの見ぃつけた♪」
スケアは幼さを感じさせる無邪気な笑みを浮かべ、人間を丹念に観察した。
顔に張り付いた黒く艶のある髪をかき分けると、傷一つない滑らかな顔の、意志の強そうな眉とぽってりとした唇が露になる。
閉じられた目は開いたらどんなだろう、とスケアは人間の頬に指を這わせた。
その顔色は血の気がなく、腐敗紋も既にうっすらと浮かんでいるが、胸が上下しているところを見ると生きてはいるようだ。
スケアは人間の唇に自分の唇を合わせ、舌を差し入れると唾液を流し込んだ。
すると死人のようだった頬に、僅かに血の気がさしてくる。それを確認したスケアはピイッと指笛を吹くと、程なくして羽音が響き二人の上に影が落ちた。
バサッと羽を畳みスケアの傍らに降り立ったのは、巨大な白銀の烏だった。
「クロ、いい子だから僕たちを城に運んで」
クロと呼ばれた白銀の烏は、一声鳴くと体を低くして背を向けた。
スケアはイルカをしっかりと抱えると烏の背に飛び乗り、胴体と首に回された黒革のハーネスを片手で掴む。
「こんなに綺麗な人間は初めて見たよ、クロ。間に合えばいいけど……急いでね」
にんまりと細められたその右の瞳だけは、血に浸したかの如く深紅に染まっていた。
スケアを乗せたクロが城のバルコニーに降り立つと、中にいた黒髪に全身黒ずくめの男が慌てて飛び出してきた。
「スケア様! またふらふらと遊び歩いて、少しはカカシ様の手伝いをしては……おや、その者は人間……ですか?」
スケアの抱きかかえた者に気付いた黒髪の男の、瞳孔のない黒い目がきらりと光る。
「そ、綺麗でしょ? ねぇテンゾウ、カカシはいる? アイツの力が必要なんだけどな」
テンゾウと呼ばれた男……ここ西区域を統治する領主は、途端に渋面を作った。
「いらっしゃいますけど、何もこの忙しい時に人間など拾ってこなくても……その辺に捨て置けばいいじゃないですか」
「あ、それカカシに言っちゃおうかな。とにかく僕は先にアイツの寝室に行ってるから、すぐ来てって言っといてね」
「寝室に? まさかその人間を……」
「いいから、いいから。よろしくねテンゾウ~♪ クロもありがとね」
スケアは人間を肩に担ぎ直して烏にキスを投げると、ひらひらと手を振りながら両開きの扉を開けて出ていってしまった。
テンゾウは呆れたように首を振ると、半円を描く古びて捻れた樹木のような自分の角をスッと撫でた。するとそこから一粒の実が零れ落ち、黒く小さな羽が生える。
その実を手に乗せ「スケア様が拾った人間を連れて寝室でお待ちです。お急ぎの様子なので、よろしくお願いします」と囁きかけると、宙に放った。
羽の生えた実は二、三度羽ばたくと、どこかへ向かって猛スピードで飛んでいった。
「あの人間……トラブルを持ち込まないでくれるといいんだけど」
それを見送ったテンゾウは誰ともなく呟くと、また自分の仕事に戻った。
スケアは真っ直ぐカカシの寝室に向かうと、黒と深紅で統一された室内にずかずかと入った。
そして天蓋付きベッドの黒い紗のベールを開けると、担いだ人間を肩から下ろして寝かせる。人間は辛うじて息はしているが、まだ目を覚ますまでには到底至らないようだ。
スケアはベッドに乗り上げ、もう一度唇を合わせて唾液を流し入れた。
「早く目を覚まして、僕を見てよ……」
スケアが人間の閉じた目蓋に、頬に口づけを落としていると、様々な紋様が彫られたブラックウォールナットの重厚な両開きの扉が音を立てて開かれた。
「スケア。また我儘を言って、いい加減にしてよね」
透き通った白い肌と白銀の髪の、左目と左側頭部にスケアと鏡像のように同じ緋色の眼と一本角を持った青年が、カチカチと爪音を立てながらベッドに歩み寄る。
細身の黒革のパンツから覗く脚先が獣のような形状であることを除けば恐ろしいくらいに、畏れすら感じさせるほどの美しい青年だった。
苛立った様子の少年との狭間にいるような容貌の青年に向かって、スケアはお気楽な調子で話しかける。
「可愛いでしょ、この子。僕が見つけたんだから僕のモノだよ」
「人間だろ? 好きにすればいいけど、死にかけじゃな……」
青年はスケアの傍らの人間をチラリと一瞥して、言葉を失った。
面倒臭そうにがりがりと頭を掻いていた手の動きは止まり、目だけが吸い寄せられるように人間を見つめている。
「この子を確実に、絶対に助けたいんだ。……お願いだよ、お前の力が必要なんだカカシ」
一転して真剣に懇願するスケアに、カカシは人間から視線を外さぬまま眉間に皺を寄せて答えた。
「……魂自体がだいぶ弱ってるな。この子が『魔染め』や『魔堕ち』を望んでるとは思えないんだけど」
魔染めとは、魔界に落ちた人間に唾液や血液等を流し入れるような単なる応急処置ではなく、確実に命を繋ぎ止めるよう魔界の者の体液を定期的に摂取させることをいう。体液なら何でもいいのだが、精を注ぎ込むのが最も効果的だ。
そうやって絶え間なく魔物の体液が体内を巡ることにより、人間でも瘴気に充ちた魔界で無理なく過ごせるようになるのだ。
ただ、種の違う者に拒絶反応のないようこれを出来る魔物は限られており、魔力の相当高い者、すなわち階級の高い王や公爵クラスだけだ。西区域の領主テンゾウですら侯爵クラスなので、人間に魔染めを施すことはできなかった。
カカシは現在爵位もない、領主テンゾウの居候というごく軽い身分なのだが、いとも容易く返事をする。
「ま、珍しいお前の本気の頼み事だからね。やるだけはやってみるよ」
「魔堕ちまではいらない。それはこの子が自分で選ぶことだからね」
「……この子の名は?」
「知らない。目が覚めたら聞くよ」
カカシはふんと鼻を鳴らしてベッドに乗り上げてくると、薄手のヌバックのシャツを脱ぎ捨てた。
覆い被さるようにして人間と向き合うと、目を閉じる。
それが再度開かれると、左の緋色の瞳に描かれた三叉鉤のような紋様がくるりと一回りした。
それから先ほどのスケアと同じように人間の目蓋と頬に口づけを落とすと、「名も知れぬ汝よ、我が体内にて造られし精をその身に受け入れよ」と低い声で囁きかけ。
「……染まれ」
という言葉を、人よりも長い舌と共に人間のぽってりとした唇の中へと流し入れた。
――あつい。
イルカは意識の深い場所から、ゆるゆると浮かび上がってきた。
熱いだけではない。
何か……ねっとりとしたものが自分の身体を這い回っている。
ぞわぞわと鳥肌が立つような、それでいて心地いいような。
「ぅん……」
ぼんやりと目を開けると、腹の辺りに白いもしゃもしゃの毛の塊が見えた。
白い大型犬だろうか。
人懐っこい性格なのか、イルカの全身を舐め回しているようだ。
放っといて好きにさせても構わないとも思ったが、下半身に突然走った鈍い痛みに、一気に意識が覚醒した。
「……っ! な、に……?」
「あ、目が覚めた?」
耳元で突然声がして、イルカはびくりと身体を揺らした。
だが背後から回された両腕に抱え込まれ、大きく開いた足の間にも犬がいるせいか、思うように身体が動かなかった。
自分の膝小僧がやけに近いと思ったら、抱え込まれているだけではなく両手で膝裏を持ち上げられているせいで、ひどく無防備な体勢を取らされていた。
「思った通り可愛い声! ねぇねぇ、名前は何ていうの? 顔も見せて?」
立て続けに問われ、片手であごを掴まれぐいと横を向けられると、両目の上下が紫になったおかしなメイクをした男が覗きこんでくる。
「あぁ、黒い目だったんだね。綺麗だなぁ」
「誰だお前……ひっ?!」
イルカは自分の下半身、もっとはっきりいうと尻の穴の異物感に驚き、犬の方に目を戻した。
すると顔を上げた犬が――犬だとばかり思っていたのが、人間だったことに気付く。
こちらもおかしな仮装をした外国人で、銀髪に生えた片側だけの一本角で片目だけが赤い。
「なに……何なんだお前らは?」
「僕はスケア、そっちはカカシ。ここは魔界の西区域で、キミは行き倒れて死にかかってたんだよね」
背後の綺麗なピエロのような男が、全く説明になってない説明をした。
しかもよくよく見ると、自分も足の間の少年だか青年だかも素っ裸だ。ということは恐らく背後の男もだろうし、イルカは切実な身の危険を感じて抜け出そうとしたが、思うように身体が動かなかった。
それに身体のあちこちが赤黒く汚れている。
怪我ではなさそうだが不気味で、この異常なだるさもこれが原因のような気がしてイルカは不安を覚えた。
「ちゃんと理解してないようだけど、アンタはまだ身体が死にかけてるの。ほら、表皮のあちこちに腐敗紋が浮き出てるでしょ? これから助けてやるから、おとなしくしてて」
カカシとやらが面倒くさそうに言って、その手に握っていたイルカの性器をぺろりと舐め上げた。
と同時に尻の穴の異物感が、さらに奥へと進む。
「や、だ……やめ、ろ……っ」
ままならない身体で抵抗しても何の解決にもならず、イルカは二人に身を委ねるしかなかった。
背後の男――スケアがイルカの柔らかい乳首をきゅっと捻り上げ、首筋に音を立てて吸い付く。
「痛っ、うぁ」
身体のあちこちに色々な刺激が加えられ、イルカは混乱した。
前後のおかしな格好をした二人は、それぞれイルカの弱々しい抵抗などお構いなしに身体を好きなように弄り回している。
何よりも自分ですらよく知らない部分まで、恐らくは指であろうものが侵入してくることにイルカは本能的な恐怖を覚えた。
だが身体が死にかけてるというのは本当なのか、自分の意思でちゃんと動かすことはできなかった。
刺激に対するびくびくとした反応しか返せず、どうにもならない恐怖にイルカの唇が震え、目からぽろぽろと涙が零れ落ちる。
すると尻の穴に指を突っ込むという一番酷いことをしているカカシがふと顔を上げて、困ったように眉を下げると伸び上がってきてイルカの目を覗きこんだ。
「あのね、アンタを助けるにはホントにこうするしかないの。だから俺を信じてくれない? できるだけ痛くないようにしてるから。ね?」
そう言うと、濡れた唇で宥めるように口づけをする。
イルカにはなぜかその言葉がするりと受け入れられた。片方が血のような色をしてるくせに、性的なものを感じさせない瞳のせいだろうか。
思わず素直に頷いたイルカに、カカシは優しげに目を細めて「うん、いい子」ともう一度唇を合わせた。
イルカは今度は子供のようにそれを受け入れたが、またカカシが指を進めたのか下半身に痛みが走り、小さく呻く。
「う~ん、やっぱり処女は難しいな……もっと柔らかい物で慣らした方が良さそう」
そう言うとカカシはイルカの股間に顔を埋め、指の隙間からぬるりと舌を差し入れた。
「や、ダメ! 汚いっ」
反射的にイルカが言葉だけの抵抗を試みてもカカシはやめようとはせず、更に奥へと舌をくねらせ、指と一緒に押し進める。
するとある一点でイルカの身体がびくりと大きく跳ねた。
「んぁ?!」
「あ、いいなぁカカシ、気持ちいいトコロ見つけたんだね♪」
イルカの胸の尖りを弄ることに夢中だった背後のスケアが、弾んだ声をかけてきた。
「カカシの唾液を粘膜で直接吸収してるから、身体もだいぶ楽になってきたでしょ? これからもっと気持ちよくしてあげるからね」
「あ、なん……で、そんなおく、……ンっ」
「僕たち魔物の舌は人間のより長いからね~」
スケアの言っている事もいまいち要領を得ず、未知の快感にも対応しきれなくてイルカはただ喘ぐだけだった。
ぐねぐねとイルカの中を蠢く舌は、信じられないほど奥へと届いている。指もいつの間にか増やされているみたいだと、上滑る頭の中で辛うじて気付いた。
ときおりその『いいトコロ』を掠める指がスイッチになっているかのように、イルカの腰から脳天まで電流が走った。
ぐちゅぐちゅという水音に混じってイルカの荒い息遣いと喘ぐ声と、衣擦れの音だけがベッドの上で響く。
と、カカシがずるりと舌を引き抜いた。
「……もう大丈夫かな」
カカシの呟きに、どうやら終わったらしいと荒げた息のままイルカはホッとした。
背後のスケアにもたれたままぼうっとしていると、その息が整う間もなく、散々嫐られた秘処に今度は熱いモノが押し当てられる。
「……ぇ、あ? ぅあ……あああっ」
突然侵入してきた圧倒的な質量に、イルカは為す術もなかった。
熱の塊は内壁を押し広げながら、じりじりと容赦なくイルカの中を進んでくる。知りたくもない形を体内で感じながら、それがカカシの性器だということにようやく思い至った。
先ほどの舌よりも更に奥深くまでそれは到達し、ようやくカカシがフーッと息を吐いて動きを止めた。
今度は生理的な涙を零し、ぎゅっと目を瞑って楔で打たれたかのように動けないイルカの頬を、スケアがべろりと舐め上げた。
「ツラい? でも泣き顔も可愛いな……ねぇ、名前は何ていうの?」
場違いに明るく問いかけてくるスケアに、イルカはムカッとした。
すると膝裏を支えてたもう片方の手も外され、イルカのくたりと萎えた性器に伸ばされる。細く白い指は滑らかに動かされ、たちまち芯を持った肉茎へと育て上げた。
「ちょっとスケア、あんまり弄ると後ろがもっとキツくなるでしょ」
「うるさいなぁ。この子にツラい思いさせたくないの。ねぇ……名前を教えて?」
スケアがカカシに対してとはうって変わって、甘ったるい声で囁きかけてくる。
その間も手は休めずに、五本の指を器用に動かして先端の割れ目を撫でたり幹を擦ったりしていた。
「くふ、ぅ……イル、カ……ぁ」
「イルカっていうの? 名前まで綺麗だなぁ」
口を開くと猫の鳴き声のような喘ぎが混じって、イルカは別の意味でも泣きたい気持ちだった。
スケアはイルカ、イルカと味わうように口の中で名前を転がしながら、すっかり育ちきった肉茎を強くしごいた。
するとカカシの方も「俺もそろそろ動くよ」とゆっくりと腰を動かし始める。
前と後ろに未知の快楽を強引に与えられ、イルカはひたすらそれを享受することしかできなかった。自分の知らない処を暴かれ、自分の知らない声を引きずり出される。
イルカの中を往復するカカシの張り出した部分が、先ほどの『いいトコロ』を掠める度に猫のような声を止められず、二人に揺さぶられしごかれてイルカはそのことしか考えられなくなっていた。
「んぁ、ああ、そこ、やぁ……いいっ」
「ふふっ、いいね。とろっとろな顔してるよイルカ……カカシも味わってないで、早く注いであげてよ」
「うるさいな。別に味わってる訳じゃない」
カカシが腰を使うスピードを上げるにつれ、イルカの声も甘く甲高くなっていく。
イルカが頂きを駆け上がろうすると、張りつめたモノの根元をぎゅっと握られた。
「ひぅ……っ?」
悦楽に集中していたイルカが目を開け、すがるようにスケアを見つめた。
するとスケアはにんまりと笑って舌なめずりをした。
「ねぇ、僕にイルカの精をちょうだいね?」
「……せい、って……?」
「スケアはインキュバスの血が混じってるから、人間の精が必要なんだ。命の恩人の頼みなんだから精くらいくれてやれば?」
乱れた息の合間にカカシが答える。
「インキュ……? うわ!」
イルカが返事をしないうちに、スケアがするりと横にずれてイルカの上体をベッドに落とした。
そしてイルカの下半身に顔を寄せると、根元を握ったまま口いっぱいに頬張り、音を立てて強く吸い上げた。
「ひあ! あああ、ぁあ”あ”……っ」
イルカが大きく仰け反り、ほとんど真上まであごを上げて全身を震わせた。力の入らない手でシーツを掴み、爪先をきゅっと丸める。
スケアが尚もじゅぷじゅぷと口腔内で絞りながらパッと手を離すと、声にならない悲鳴を上げたまま何度か跳ね……人形のようにくたりと手足を投げ出した。
と同時にカカシも小さく呻くと身体を震わせる。
スケアは丁寧に残滓まで吸い上げ、掌に付いた精液も綺麗に舐め取ると「ふぅ、ごちそうさま」と満足げに顔を上げた。
それから意識を飛ばしたイルカを見て、まだ緩く腰を動かしているカカシの方を見やる。
「どう? いい感じみたいだけど」
「うん、あと何回か注げば大丈夫だろうね」
イルカの全身に浮かび上がっていた腐敗紋は、赤黒さが薄れてほの薄い桃色へと色を変えていた。
カカシは不意に手を伸ばすと、乱れてイルカの顔に張り付いた黒髪をかき上げた。
「もうちょっと頑張ってね、イルカ」
そう呟くと涙の跡の残る目元に指で触れ、かき上げた髪をそっと撫で付けると。
繋がったままのイルカの身体をまた揺らし始めた。
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