【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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――あれから八分。
象でも発情するという強力な、でも無味無臭で絶対にバレないという触れ込みの媚薬をカカシさんに盛ってから経過した時間だ。

「なんか、あっつ……」

卓袱台に肘をついたカカシさんの、今は揃った色の目がとろりと濁ってきている。

「ねぇ、イルカ先生は暑くないの? 俺だけ?」
「……暑くはないですね」

よ……よし、仕留めた!
もうすぐ火影の座に就く人だが、引き継ぎに追われてるとはいえ体は現役のはず。
内祝いという名目で宅呑みに誘い媚薬を盛ったはいいが、効くかどうかは賭けだった。
俺は賭けに勝ったんだ。
カカシさんは暑さに耐えきれないのか、アンダーの裾に手をかけて頭から引き抜いた。
白色蛍光灯の灯りに、彫像のような美しい体躯が晒される。
白く滑らかな肌の下に蠢く筋肉。
それが生み出す繊細な影がいっそう艶かしく、俺は思わずごくりと唾を飲み込んだ。
その時、くすくすと含み笑いが聞こえて目線を上げると、真っ直ぐこちらを見ているカカシさんとばしりと目が合う。

「けっこう強いね、この薬」
「……バレましたか」

余裕な声を作って張り付けた笑顔を返したが、額にじわりと汗が浮かぶ。
やっぱり失敗したか。
薬品開発部に頼まれて新薬の被験体に、などと考えていた言い訳は全部吹っ飛んでしまった。
とっさに逃げることしか浮かばず、卓袱台の下で瞬身の印を組もうとした手が、いつの間にか隣に来たカカシさんの手でぐっと押さえ付けられる。

「逃がさないよ。そんなに俺のことが欲しかった?」

……ああ、カカシさんの両目の中に、もうあるはずのない焔が見える。
その焔に引きずり出されたかのように、開いた口から本音が転がり出た。

「はい」
「そ。じゃあ、もう一度聞くね。……イルカ先生は熱くないの?」

熱い。
押さえられ触れられた手が熱い。
瞬きもできないくらいにじっと見られてる顔が熱い。
見つめられている所から広がる熱が。
じわじわと。
あつい、と言葉にならない唇の動きは、明確に伝わったようだ。
それまで辛うじて穏やかだったカカシさんの纏う空気が変わったかと思うと、抱きかかえるように寝室に連れ込まれた。




カカシさんは俺をベッドに放り投げると、自分も乗り上げてきた。
いつもの紳士的で一歩引いた態度をかなぐり捨て、本能をむき出しにしたカカシさんは……とても綺麗だった。
これが俺個人に対する情動じゃなく媚薬の効果だと思うとヂリ、と胸が痛むが、今はどうでもいい。あとで後悔でも何でもすればいいんだから。
カカシさんが馬乗りになって、長く熱い息を吐く。

「…は、ぁ……っ、俺はもう効いてきてるよ。先生はどうする? ほら、俺とヤりたかったんでしょ」
「ちが……っ! 俺はただ、一度だけ……」

ただ、カカシさんの一夜の情けが欲しかっただけだ。
決定的に遠くなってしまう前に。
心が貰えないのなら、せめて体だけでも。
その後で記憶を消すなり遠くへ飛ばすなり、カカシさんの好きなようにしてほしかった。
そんな自暴自棄なところに着地するくらい思いつめちまったんだよ。

思わず睨み上げると、カカシさんの顔がさっきと違って強張っている。

「ふうん……一度だけ、ね。御託はいいから見せて。先生のやらしい処に媚薬を入れるとこ。俺が手伝ってあげるから、ね?」
「えっ、あ、俺⁉ 俺は……!」
「俺だけに媚薬を盛るなんて許されると思った? このままじゃ先生を抱き壊しちゃうよ。だから、これ」

この場に不似合いなほどの笑顔でカカシさんが俺の目の前で振るのは、例の媚薬の小瓶。
ほとんどカカシさんに使ってしまったそれは四分の一以下に減っていたが、耐性の弱い俺が使えばどうなるかなんて分かりきっている。
それを十分に理解しているだろうカカシさんが小瓶を傍らに転がし、俺の服を手早く脱がせた。

「見せて。見たい」

決して逆らうことを許さない、獰猛な笑みを浮かべながら。



カカシさんは俺の体をヘッドボードに寄りかからせ、大きく開いた足の間に膝立ちで陣取った。
俺の両手はがっしりと掴まれ、カカシさんの胸に当てられている。
ぴちゃ、くちゅっと派手な水音を立てているのは本当に俺たちの口なんだろうか。
これだけのことをしでかして抗議など許さないとばかりに、カカシさんの舌は容赦なく俺の咥内を犯す。
こんなの俺が知ってるキスじゃない。
キスはもっとやわらかく、優しいもののはずだ。
――そう、俺の口は犯されていた。
カカシさんの舌が俺の口の中を傍若無人に荒らし、性交を模した動きで出入りする。

「……っ、は………」

ようやく解放され、溺れかけた人のように懸命に酸素を取り込んでいると、掴まれたままだった両手がじりじりと下げられた。

「好きなだけ触りなよ。ほら」
「あ、やっ」

拒絶の言葉とは裏腹に、俺の掌は鋭敏にカカシさんの肌の感触を捉えていた。
しっとりとして熱い。
その熱さに気をとられていると、手の付け根辺りをふわふわとくすぐる物がある。それが何か思い当たった時には、俺の両手はふわふわから突き出た熱い塊に触れていた。
カカシさんの欲を表した熱の塊。
今は、今だけは俺に向けられた、情欲の。
媚薬の効果とはいえ、ちゃんと勃起してくれていることに場違いな安堵の思いを抱くが、その膨れ上がった切っ先が俺に向かって揺れているのを見ると一抹の恐怖で胸が大きく波打った。

「物欲しげな顔しちゃって」
「違いますっ」
「じゃあ何? いざとなったら逃げるなんて許さないよ。こうさせたのはイルカ先生じゃない。ちゃんと責任取ってよ」

投げ付けられた冷たい言葉に、じわりと涙が浮かぶ。
――これは罰なんだろうか。
俺ごときの平凡な男が、次期火影を一晩だけでもと望んだ罰。
やっぱり解毒剤を渡して誠心誠意謝ろうと顔を上げると、カカシさんが息を呑んだ。

「……ひどいこと言ってごめんなさい。でもお願い、抱かせて……?」

そして俺の目尻に唇を寄せると、今度はやわらかくて優しいキスをしてくれて。
俺はまだ手の中にあったモノを思わずぎゅっと握ってしまった。

「あぁ……」

カカシさんが眉を潜め、悩ましげなため息をつく。
それだけで俺はもう――。

俺は震える手をゆっくりと上下に動かした。

「せんせ、上手……もっとして」

甘えてねだる声に励まされ、いつも自分が一人でしてる時のことを懸命に思い出しながら、たどたどしく指も動かした。
見下ろすと白磁のような美しい肌に手の中のモノだけが赤黒く色付き、ここは雄の性の部位なのだと声高に主張してるみたいだ。
そのくびれを擦り、先端を撫でるとカカシさんがゆらゆらと腰を揺らめかせる。
つ、と唇をなぞられ、カカシさんの指が口の中に二本入り込んできた。
指は犬歯の尖りを弄り、舌を挟んだり撫でて弄んでいる。閉じられない口から溢れた唾液は、たぶんカカシさんの指に伝っているはずだ。
上顎をざらざらとなぜられると首筋に鳥肌が立ち、思わず喉の奥が鳴る。
手の中のモノは熱く脈打ち、血管に直接触れているみたいだ。
溢れた先走りでぬるつくのでしっかりと握り直すと、「あぁ、せんせ」とため息混じりの声が降ってきて、ぐちゃぐちゃと口の中をかき混ぜられた。
腰の動きが明確にスピードを上げてきたので、俺も必死に両手を動かした。
すると不意にびゅくびゅくっと放たれ、白濁液がまともにかかってしまった。

「ふぁ……」

指を突っ込まれたままの口から間抜けな声が漏れる。
カカシさんの放ったものは胸から腹にかけて広がり、重力に負けてとろとろと滴っていった。

「汚れちゃったね……俺ので」

ずるりと口から抜かれた指が、糸を曳きながら俺の胸に触れた。
そして放たれた精液をゆっくりと塗り広げていく。

「イルカせんせ、やらしいなぁ。やらしくて可愛くて……めちゃくちゃに汚したくなる」

その低く不穏な声音に見上げると、カカシさんが笑みを返した。
媚薬のせいか目元を赤く染め、舌なめずりをしてるその目は、完全に捕食者のそれだった。
そして俺は、喰われることに対する本能的な恐怖と、それを上回る悦びを感じていた。
もうここからも、この人からも、抱かれたいという自分の気持ちからも、逃げようと思っていたことは頭から消えていた。

「……汚して下さい。もっと、カカシさんので」

今夜だけだから。
今夜だけ許されるなら、カカシさんに満たされたい。
もう自分を偽る必要も、時間もなかった。


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