深夜深い森の中でじっと身を伏せ、テンゾウはカカシからの指示を待っていた。
「今から休憩ね。俺が見張っておくから、テンゾウ先休んでな」
敬愛する先輩からの指示に、テンゾウは頷くと、カカシから少し離れた木立の上で、木の幹にもたれかかり、目を瞑る。
出来るだけ今のうちに休んでおかなければ。
任務遂行のためには休息も大事な事だと、常々カカシから教えられてきたテンゾウは、部下を労り先に休息を取らせるカカシの懐の深さに、感動していた。

うとうとと夢の世界に落ちていこうとするテンゾウの耳に、どこからか人の話し声が聞こえる。
目を閉じながら耳を澄ましていると、それはカカシの声のようだった。

「カカチン、カカチン、イルチンに会えなくて寂しいよ」
「そうだね、カカシ。早くイルチンに会いたいね」

なんだこの会話は。
テンゾウが恐る恐る目を開けると、少し離れた木立の上にカカシの姿があった。
身をかがみ、何やら股間をまさぐっている。
まさか！任務前の高揚感で高まった性欲を宥めているのかっ！！
先輩の見てはいけない姿を見てしまった衝撃で、テンゾウの意識は一気に覚醒した。
ダメだ、見てはいけない。僕は何も見てない。何も見ていないんだ！
ぎゅっと目を瞑ったテンゾウの耳に、またカカシの話し声が聞こえた。

「カカチン、カカチン。最近イルチン元気ないんだよ。カカシが一杯一杯しこしこしてあげても、全然おっきしないの。どうしてかな？」
「それはね、カカシ。イルチンはドライオーガ●●ムを迎えているんだよ。新しい世界に飛び立っているから、イルチンの元気がなくても、イルカ先生は気持ちが良いんだよ」
「そうだね！カカチン。カカチンが一杯一杯イルカ先生にお注射してるから、お尻だけで気持ちよくなれるようになったんだもんね。カカシ頑張ったよ！」
「そうだよ、カカシ。カカシがカカチンを一杯一杯大きく育ててるから、イルカ先生は喜んでいるんだよ。カカシは偉い子だよ」
「カカチン、ありがとう！でも、カカチンよりも大きいこっているのかな？」
「馬鹿だな、カカシ。カカチン以上に大きくて、立派なちん●は何処の世界にもいないよ」
「そうだよね、いないよね！」

恐ろしい……心底カカシが恐ろしいとテンゾウは思った。
何故ならカカシは自分のちん●を扱きながら、話しかけているのだ。
ダメだ、忘れろ！忘れるんだ、テンゾウ！僕は何も見ていないし、聞いていない！

「カカチン、カカチン。でもこの間暗部待機所のシャワールームで、テンゾウのチン●が大きかったって、皆で噂してたんだよ？」
「ええっそれは初耳だよ。カカシ。そうか、テンゾウのテンチンは大きいのか！」
「負けたくないよ！カカチン！」
「大丈夫だよ、カカシ。カカシにはイルチンがいるじゃないか！イルチンがいる限り、カカチンはもっともっと大っきくなれるんだぞ！」
「ありがとう！カカチン。でも、カカシが心配なのは、最近イルカ先生とテンゾウの仲が良い事なんだよ」
「何言ってるんだ、カカシ。カカチンとイルチンは恋チン同士なんだぞ！テンチンなんて目じゃないんだぞ！」
「でも、でも、カカチン。最近二人は友チン同士なんだよ。カカシは心配だよ。イルチンは可愛いから、いつテンチンがおっきしちゃうんじゃないかって」
「大丈夫だよ、カカシ。雷切っちゃえ」
「雷切っちゃおうか！カカチン。テンチンの気が付かないうちに、テンチンがおっきしないように、雷切っちゃおうか！」

僕のチン●雷切りされちゃうんですかー！！！！

テンゾウは真っ青な顔で目を見開くと、飛び起きた。気配を察したのか、カカシが何事もなかった顔をして、ちん●を収納する。

「先輩！そろそろ時間なので。休憩交代します！」
「え～？そう？それじゃ変わって貰おうかな～」
カカシはそう答えると、木の幹に寄りかかり目を閉じる。

恐い――これがカカシ先輩の底知れぬ怖さの理由だったのか！！
絶対、絶対、先輩の前で寝ちゃダメだ。雷切られる。
里に帰ったら、しばらく長期任務に出させて貰おう。イルカさんには申し訳ないけど、僕のチン●の一大事だ！
暗部仲間にもきつく言っておこう。
先輩のちん●こそ世界で一番大きいと！間違っても僕のチン●が大きいなどと言わないように。
僕のチン●は先輩のちん●よりも小さいと！

その後しばらくテンゾウのチン●は、市販の小さなソーセージ並みの大きさであると噂される事になる。
お弁当の中身と言う言葉が、テンゾウのチン●を意味する隠語となるとは、この時のテンゾウが知るはずもなかった。