【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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この時を待っていたわ……
私に相応しい男。
必ず捕らえてみせる。貴方は運命の番ですもの。

もう、逃がさない……




ひと月ぶりの木の葉の里は晴れ渡っていて、抜けるような青空が清々しい。
あうんの門を潜ったはたけカカシは、次いで門を潜った黒髪の男に、わざと聞こえるように悪態をついた。

「あ~あ~、帰り道で誰かさんと出くわさなければ、もっと早く帰って来られたのにぃ」
「それってボクの事ですか?」

黒髪の男――テンゾウは肩をすくめると口を開いた。

「先輩こそ、そんなに急いで帰りたい理由でもあるんですか? 誰か会いたい人でもいるとか?」

視線だけ寄越して、黙りを決め込むカカシに、テンゾウが珍しい物を見たと言わんばかりの顔をした。

「図星みたいですね。さてはあの中忍先生辺りですかね?」
「テンゾ」

途端に不機嫌そうに顔を歪めたカカシに降参のポーズを浮かべて、テンゾウは苦笑する。

「そう言えば先輩知っていました?」

あ、こいつわざと話題逸らしたな。

「何よ?」

カカシは面倒くさそうなそぶりを見せながらも、テンゾウの話に耳を傾ける。

「最近出るそうですよ?……吸血鬼」
「はぁ?」

何を言い出すかと思えば、オカルトの類いか。
呆れ顔を浮かべるカカシに、テンゾウは至極真面目な顔をして語り出す。

「もう何人目か分かりませんけど、血を吸われて倒れてる人が里中で発見されているそうですよ。被害者は20代くらいの男性がほとんどだそうです。どうしましょう? ボク達も狙われてしまうかも知れませんよ?」

そう言って怖がり怯えたふりをするテンゾウに、カカシは「馬鹿らしい」と返すと、さっさと歩き出す。

「お前を襲える奴がいたら、見てみたいね」
「そうですね。ボクも先輩を襲える人、見てみたいです」

カカシの嫌みにも全く動じない後輩に、小さくため息を零すと、カカシはひらひらと手を振った。

「今日はここで解散。報告書は俺が出しておくから。テンゾウも血を吸われないようにねぇ」

そう言って笑うと、テンゾウと別れた。


任務受付所を訪れたカカシは、受付のテーブルに座る係の中に、黒髪の尻尾を見つけて、顔をほころばせた。
今日はついてる。
長い黒髪を引っ詰めて、愛嬌のある鼻頭の横一文字の傷跡に、瓶底眼鏡をかけた青年は、うみのイルカと言い、カカシとは教え子を通じて知り合った。
アカデミー教師と受付係を兼務するイルカが、午前中から受付所にいる事は珍しい。
長期任務帰りに、一番会いたかった人物に会う事が出来るとは。「こんな僥倖は奇跡だ」と言うと大げさだが、外回り中心の上忍である自分と、内勤のアカデミー教師をしているイルカとでは、生活サイクルが異なる為、余程示し合わせておかなければ、今回のようにまるまる一月顔を合わせる事がないなど、ざらである。

カカシは任務待ちの忍びで賑やかな受付所の中で、イルカの担当する列に並んだ。
イルカは礼儀正しく、朗らかな笑顔が印象的な、人好きのする青年で、任務帰りの忍び達の中には、彼に「お疲れ様です」と労いの言葉をかけて貰いたいが為に、イルカの担当する列に並ぶ者も多い。カカシもそんな一人なのだが、ただそれだけではなかった。
イルカにはどこか自分に似た、人ならざる者だけが持つ何かがある気がしていた。
その何かが知りたくて、出会った頃からずっと彼を見続けていた。
イルカを観察しているうちに、彼の持つ人外の匂いの正体が何なのか? それはあっけないほど簡単に判明した。
今日はいないみたいだねぇ。
匂いの正体が近くにいない事が分かって、カカシは内心安堵する。
苦手なんだよね、猫は。
イルカは忍猫と称した白く長い毛並みを持つ美しい猫を、使役獣として傍らに置き、とても可愛がっていた。
あの猫、小魚の名前のくせにやけにふてぶてしくて、俺の事目の敵にしてるんだよね。俺が何かしたかって言うの! いや、これから追々イルカ先生との仲を深めていく予定なんだけどね。
イルカを観察し続けていたカカシは、彼の優しい人柄に触れるうちに、気が付けば恋に落ちていた。

「カカシ先生、お戻りになったのですね。お疲れ様です! 任務報告書をお預かりします」

涼やかな声に我に返ると、カカシの前に並ぶ人はいなくなり、イルカがテーブル越しにニコニコと微笑んでいた。

「お願いします」

そう言って手渡した報告書を、イルカは丁寧にチェックしていく。
瓶底眼鏡の隙間から覗くまつげが思っていた以上に長い事、首筋の黒髪のほつれ毛がやけに艶っぽく見えて、カカシは胸の鼓動が激しくなる。
そうだった。ひとつきあまりの任務で、まともに抜いていなかった。
任務帰りは性欲が高まる事は一般によく知られている事で、外回りの戦忍の中には、任務報告書を提出する前にすっきりさせてくる者もいる程である。
カカシはイルカに会うことが出来るとは思ってもいなかったので、油断していた。
ああ、こんな事なら、愚息を宥めておけば良かった。
熱く昂ぶりだした股間に、冷や汗を掻きながら、イルカから報告書の受領を告げる言葉を待つ。

「確かに受領いたしました。カカシ先生の報告書は、とても簡潔で、わかりやすいので助かります」

そう言って笑うイルカに、笑みを返しながら踵を返そうとすると、その背中をイルカに呼び止められた。

「カカシ先生。今夜お時間はありますか? 良かったら久しぶりに夕飯をご一緒しませんか?」

イルカからの願ってもない申し出に、カカシは満面の笑みで頷くと、その場を後にした。


「はぁー。危なかった……」

バスルームのドアを開いたカカシは、まだ水の滴る身体にタオルを肩にかけた状態で、脱衣所に足を踏み入れた。
イルカと別れた後、瞬身で自宅のマンションに戻ってきたカカシは、身の内に籠もった熱を冷ます為、そのままバスルームに直行すると、ついでに任務帰りで草臥れた全身も綺麗に洗い流してきた。
今夜イルカと会うことを思うと、嬉しさで、胸が高鳴る。
せっかく大人しくなった息子が、また力を取り戻してきそうになったので、慌てて宥めすかした。
イルカへの思いは、日に日に強くなるばかりだった。
精神的な繋がりだけではなく、彼を性的な対象として認識した時から、ともすれば暴走しそうになる本能に必死に抗い続けてきた。
カカシは自分の本能が、獣である事を十分に理解していた。
獣としてではなく、一人の人間として、イルカと向かい合いたい。その為にはどんな努力も惜しまない。急ぐことなく、慎重に。間合いを取って、少しづつ距離を縮めていく。
それが獣の狩猟方法だと、知ることもなく、人である事をカカシは願い続けていた。

裸のままリビングのドアを開けたカカシは、明るい日差しの差し込む窓の向こう側で、小さな鳥がガラスをコンコンと突く姿を見つけた。

「式?」

慌てて下着を身につけて窓に駆け寄ると、開け放たれた窓から、尻尾の長い小鳥が室内に入ってくる。
部屋の天井で旋回した小鳥は、可愛らしい姿に似つかわしくない声で「ギャ~」と鳴くと、真っ直ぐカカシの左腕に降りてくる。

「オナガか。この鳥を使うのって……」

オナガはボフンと煙を上げ消え失せ、残されたのは、小さな紙片だった。
なんだか嫌な予感がする。

「やっぱり綱手様か。こんな時に呼び出さないでよね……」

紙片を開きがっくりと肩を落としたカカシは、「俺にだってプライベートな時間って必要なのよ」と呟きながら、支給服に着替え出す。
残念だが今夜のイルカとの夕食は、延期するしかない。
カカシはイルカに宛てて詫びの式を送ると、部屋を後にした。


火影執務室のドアをカカシが開くと、そこには先客がいた。

「イルカ先生」

どうしてイルカ先生が?
そんなカカシの疑問を、イルカの代わりに執務机に座り腕を組む女傑が答える。

「イルカを呼び出したのは私だ。お前達に調査して欲しい案件があってな」

亜麻色の髪の美しい里長は、不敵な笑みを浮かべると、口を開いた。

「カカシ。お前は任務から帰ってきたばかりで知らないと思うが……最近里中で、若い男が血を吸われるという吸血事件が多発していてな。死者こそ出ていないが、犠牲者は増えるばかり……犯人は未だに捕まっていない」
「吸血事件、ですか?」

最近出るそうですよ?……吸血鬼。

テンゾウの言っていた事を思い出し、眉間にしわを寄せたカカシに、綱手は椅子から立ち上がると、1冊のファイルを手渡してきた。

「これは?」

問いかけるカカシに、里長は頷くと、中のページをめくって見せた。

「被害者の氏名と襲われた現状について詳細に書いてある。このファイルの作成に、イルカの手も借りた」

視線をイルカに移すと、イルカは静かに頷いた。

「お前達二人には、この事件の調査と、犯人の特定、必要であるならば捕縛を命じる」

必要でなければ、殺せって言う事ね。
カカシは小さく嘆息する。

「お前達に命じた意味は分かっているな?カカシ」
「はい」

人ならざる者。人外の犯行って事か。
カカシの隣に立つイルカは、どこか怯えたような青ざめた表情を浮かべていた。
無理もないか。イルカ先生は人間だから。
大丈夫だよ、イルカ先生。
カカシは心の中でイルカに声をかける。
得体の知れない化け物と対峙するのは、俺の役目だから。あなたは何も心配しなくて良い。

「夕飯、ご一緒するどころじゃなくなっちゃいましたね」

身体を強張らせるイルカに、苦笑しながらカカシが声をかけると、イルカはびくりと身体を震わせ、ようやく事態が飲み込めてきたのか? 不安そうな表情はそのままに、「よろしくお願いします。カカシ先生」と口にした。

「なんだい、なんだい。二人とも、しけた顔して。丁度良いじゃないか! 二人で夕飯食べながら、事件の打ち合わせしておいで!」

豪快に笑う里長に、カカシは苦笑しながら「いや、そんな悠長に飯食ってられないですよ?」と口にする。

「食える時に食っておきな。これから嫌でも忙しくなるからね」

そう言うと綱手は人の悪い笑みを浮かべた。

「三日、三日で解決しろ」
「は? 三日!?」

思わずカカシが叫ぶと、綱手は難しい顔をして口を開いた。

「一週間。一週間で妥協してやるよ。しかし! その間通常の任務もこなして貰う!」
「綱手様。いくら何でもそれは……」

オロオロとしながら、イルカがそう口にすると、綱手は叫んだ。

「お前だってアカデミーがあるじゃないか! 受付嬢は休んでも構わないが、アカデミーのカリキュラムを乱すわけにはいかないだろ?」

その言葉に、イルカもしゅんと頷いた。

「ほらほら、のんびりしてる時間はないよ。さっさと調査しておいで」
「あのぅ綱手様。俺、今日一ヶ月ぶりに帰還したんですけど。もしかして忘れてます?」

ダメ元でカカシは綱手にそう声をかけたのだが、「そんな事知ってるよ!だからなんだい!」と一蹴された。
追い立てられるように火影執務室を出たカカシとイルカは、互いに顔を見合わせると、苦笑する。

「大役、任されちゃいましたね」

カカシがそう口にすると、イルカも頷いた。

「良かったら俺の家で夕飯食べながら、今後の対策を練りましょうか?」

カカシの誘いにイルカは頷くと、口を開いた。

「そうですね。流石に外部で話をするわけにもいきませんし。俺のうちでとも思ったのですが……カカシ先生、猫苦手ですもんね」

そう言われて、カカシは苦笑する。

「あー嫌いではないんですけどねぇ……」

あなたの忍猫だけが、苦手なんです……とは言えなかった。

「それじゃ、行きましょうか。帰りに酒のつまみでも買って行きましょう」

カカシはそう言うと、イルカを連れてその場を後にした。



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