【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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午前中でアカデミーが終わって、友達と遊んだり宿題を済ませた夕方からは店を手伝う。
店先に立つのは父さんと母さんと、ほんとに忙しい時は隠居したおじいちゃんも品出しや声かけをやってくれる。
私のユキって名前は、八百幸の幸からおじいちゃんが付けたんだって母さんが教えてくれた。八百屋の娘だからってニンジンとかカブじゃなくて良かったけど、うちには果物も置いてあるんだから、どうせならリンゴやももとか可愛いのが良かった。どっちにしろクラスでは意地の悪い男子たちが私のことを真ん丸顔のトマトとか、おいユキイモって呼ぶんだけど。どうせ私が魚屋の娘だったらタコとかイカって呼ぶんだろうからどうでもいいけど、ムカつかない訳じゃない。
そんな時、八百屋に行けば四季を感じられると授業で教えてくれたのはイルカ先生だった。
「旬の野菜を知ることはとても大事だ。季節を感じるだけじゃなく、忍には必要不可欠な知識でもある。例えば戦地で食糧を現地調達しなければならなくなった。季節は秋だ。さぁ、どこで何を探す?」
イルカ先生が教室を見渡しても、誰も手を挙げない。
恐る恐る肩の下くらいに挙げた私の手を、先生は目敏く見付けて指した。
「秋ならサツマイモに里芋、南瓜、蓮根と茸類です。南瓜は土の上に転がっているからすぐ分かるけど、芋類は葉の形で見分けて掘り出します。泥のある沼や湿地なら蓮根を。森なら茸があるけど、中毒を起こす物が多い上に生で食べると危険なので、必ず火を通します」
「すごいなユキ、完璧だ!」
目を真ん丸にしたイルカ先生が思わずって感じでパチパチと拍手をしたら、クラスの子たちもつられてワァッと拍手してくれた。
八百屋なんてダサいと思ってたけど、「野菜のことを聞くなら、先生よりもユキの方が詳しいぞ!」とイルカ先生が言ってくれたから『八百屋のユキ』がちょっと好きになった。
本当にイルカ先生がすごいって思ったのは、学年主任の先生に呼び出された時だった。
放課後なぜか応接室に連れていかれ、そこにはずらりと知らない忍の人たちが座っていて。びっくりして挨拶も忘れて突っ立ってたら、端っこに立っていたイルカ先生が大丈夫だっていう風に頷いてくれたから安心したけど。
「君は一般家庭の出身だが、特殊な技能を持っているらしいな」
座っている中で一番偉そうなおじさんの忍が、胡散臭い笑顔で話しかけてきた。
特殊な技能って、私のあれのことだよね。店が忙しくて一人遊びばっかりしてた、子供の砂遊びの延長みたいなのだけどいいのかな。
不安になってまたイルカ先生を見ると、今度はにっこりと笑ってくれた。そうか、大丈夫なんだなって私が「はい」と返事をすると、おじさんはそれを今見せてくれって言う。するとイルカ先生が私の正面に立った。
「ユキ、こないだみたいに先生の人形を作ってみてくれないか」
私はその場にしゃがむとコンクリートの床に手を当て、チャクラを練った。床の一部が小さく盛り上がり、十センチくらいのイルカ先生人形が出来上がる。色は茶色っぽい粘土一色だけど、今回はちゃんと鼻の所の傷も付けるように頑張った。
その人形を取り上げると、回りのコンクリートだった部分が砂になってサラサラとアリジゴクの巣のようにへこんだ。
「おっ、今日は先生の顔もちゃんと再現出来てるな。凄いじゃないか! じゃあ、せっかく作ってもらったのに悪いけど、元に戻してくれ。この穴で誰か躓いたら危ないからな」
私は頷いて人形を砂の穴の中心に置いた。すると人形が砂の中に埋まっていって、砂だった部分が元通りコンクリートの床になった。
ずっと静かに見てたおじさんたちが、急に口々に話し始める。
「土遁の一種か? しかもコンクリートから粘土だけを取り出した上に、元の成分に戻すまでやってのけるとは……性質選別、形態変化の応用を無意識にしてるのか?」
「これは本当に凄いな。君、特別上忍になるために今から訓練してみないか」
「忍になりたいんだろう? アカデミーなんて今すぐ出て里のためにその技能を生かすべきだ」
「待ってください!」
そこでイルカ先生がズイッと私の前に出た。おじさんたちから私を遮るように。
「ユキはまだアカデミー生徒です。卒業まであと二年はアカデミーできちんと学ぶべきだと思います」
「君はあと二年もアカデミーで無駄にしろと? 今すぐ鍛えれば二年後には戦地で活躍する忍になれるのに?」
さっきのおじさんが鼻で笑ったけど、先生は負けなかった。
「アカデミーで学ぶのは忍の術だけではありません。心技体全てバランスよく習得し、火の意志を理解し体現できる者こそが、真に里のために働く忍となると私は信じております。そのためにアカデミーで学ぶことは、ただ一つとして無駄なものはありません」
「話にならんな。……ユキといったか、君はどうだ? 今なら卒業試験も下忍試験も、中忍選抜試験も全部なしに特別上忍になれるチャンスだぞ」
そんなの決まってる。
今度は私が振り返ったイルカ先生に向かって頷いた。そして先生の隣、ちょっと後ろに並んで立つ。
「私はアカデミーで忍の在り方を学び、それから立派な忍として胸を張って戦場に出たいです」
おじさんたちはびっくりして、それからひそひそと話し始めた。学年主任の先生にもう帰っていいぞと言われたから部屋を出たけど、もしかしたらこのまま卒業もしないで追い出されちゃうのかと思うと、怖くてたまらなかった。
その日の夜、イルカ先生がわざわざ家に来てもう大丈夫だと教えてくれた。
「みんなで一緒に勉強して、一緒に卒業しような」
何でもないことのように笑ってたけど、すごく疲れた顔をしてたから分かった。
きっとイルカ先生は、あの後もおじさんたちと戦ってくれたんだ。私がアカデミーで卒業までいられるように。
私のために。
心配になって「イルカ先生は大丈夫なの?」って聞いたら、「お前は聡いなぁ」と苦笑された。
「大丈夫だよ。俺たち教師はその為にいるんだ。お前たちが安心してアカデミーで学べるようにな。だからしっかり学んで、立派な忍になってくれ。それが先生は一番嬉しいぞ」
そう言って頭を撫でてくれた。
それからも私は毎日アカデミーに通って、午後は宿題をしてから八百屋の手伝いをしてる。時々、技能訓練としてイルカ先生ともう一人の上忍や特別上忍と一緒に居残りはするけど。
忍の人たちは毎回同じじゃなくて、男の人だったり女の人だったりおじいちゃんだったりしたけど、みんな優しかった。たぶんみんなイルカ先生と仲がいいんだろうなって感じで、厳しいけど楽しかった。あんなに上忍の知り合いがいるなんて、先生はすごいな。それを言ったら「先生がすごいんじゃなくて、木の葉にはいい忍がいっぱいいるんだ。お前もそういう忍にいつかなるんだぞ!」って言われたけど。
私はイルカ先生みたいな忍になりたいな。中忍だけど、教師としては上忍だって思ってる。
それに……できれば先生のお嫁さんになりたい。いつも可愛い嫁さんが欲しい、寂しいなぁってぼやいてるから、誰もいないなら私がなってもいいんじゃないかと思う。立派な忍になれるまでは、イルカ先生には言わないけどね。
【以下略】
店先に立つのは父さんと母さんと、ほんとに忙しい時は隠居したおじいちゃんも品出しや声かけをやってくれる。
私のユキって名前は、八百幸の幸からおじいちゃんが付けたんだって母さんが教えてくれた。八百屋の娘だからってニンジンとかカブじゃなくて良かったけど、うちには果物も置いてあるんだから、どうせならリンゴやももとか可愛いのが良かった。どっちにしろクラスでは意地の悪い男子たちが私のことを真ん丸顔のトマトとか、おいユキイモって呼ぶんだけど。どうせ私が魚屋の娘だったらタコとかイカって呼ぶんだろうからどうでもいいけど、ムカつかない訳じゃない。
そんな時、八百屋に行けば四季を感じられると授業で教えてくれたのはイルカ先生だった。
「旬の野菜を知ることはとても大事だ。季節を感じるだけじゃなく、忍には必要不可欠な知識でもある。例えば戦地で食糧を現地調達しなければならなくなった。季節は秋だ。さぁ、どこで何を探す?」
イルカ先生が教室を見渡しても、誰も手を挙げない。
恐る恐る肩の下くらいに挙げた私の手を、先生は目敏く見付けて指した。
「秋ならサツマイモに里芋、南瓜、蓮根と茸類です。南瓜は土の上に転がっているからすぐ分かるけど、芋類は葉の形で見分けて掘り出します。泥のある沼や湿地なら蓮根を。森なら茸があるけど、中毒を起こす物が多い上に生で食べると危険なので、必ず火を通します」
「すごいなユキ、完璧だ!」
目を真ん丸にしたイルカ先生が思わずって感じでパチパチと拍手をしたら、クラスの子たちもつられてワァッと拍手してくれた。
八百屋なんてダサいと思ってたけど、「野菜のことを聞くなら、先生よりもユキの方が詳しいぞ!」とイルカ先生が言ってくれたから『八百屋のユキ』がちょっと好きになった。
本当にイルカ先生がすごいって思ったのは、学年主任の先生に呼び出された時だった。
放課後なぜか応接室に連れていかれ、そこにはずらりと知らない忍の人たちが座っていて。びっくりして挨拶も忘れて突っ立ってたら、端っこに立っていたイルカ先生が大丈夫だっていう風に頷いてくれたから安心したけど。
「君は一般家庭の出身だが、特殊な技能を持っているらしいな」
座っている中で一番偉そうなおじさんの忍が、胡散臭い笑顔で話しかけてきた。
特殊な技能って、私のあれのことだよね。店が忙しくて一人遊びばっかりしてた、子供の砂遊びの延長みたいなのだけどいいのかな。
不安になってまたイルカ先生を見ると、今度はにっこりと笑ってくれた。そうか、大丈夫なんだなって私が「はい」と返事をすると、おじさんはそれを今見せてくれって言う。するとイルカ先生が私の正面に立った。
「ユキ、こないだみたいに先生の人形を作ってみてくれないか」
私はその場にしゃがむとコンクリートの床に手を当て、チャクラを練った。床の一部が小さく盛り上がり、十センチくらいのイルカ先生人形が出来上がる。色は茶色っぽい粘土一色だけど、今回はちゃんと鼻の所の傷も付けるように頑張った。
その人形を取り上げると、回りのコンクリートだった部分が砂になってサラサラとアリジゴクの巣のようにへこんだ。
「おっ、今日は先生の顔もちゃんと再現出来てるな。凄いじゃないか! じゃあ、せっかく作ってもらったのに悪いけど、元に戻してくれ。この穴で誰か躓いたら危ないからな」
私は頷いて人形を砂の穴の中心に置いた。すると人形が砂の中に埋まっていって、砂だった部分が元通りコンクリートの床になった。
ずっと静かに見てたおじさんたちが、急に口々に話し始める。
「土遁の一種か? しかもコンクリートから粘土だけを取り出した上に、元の成分に戻すまでやってのけるとは……性質選別、形態変化の応用を無意識にしてるのか?」
「これは本当に凄いな。君、特別上忍になるために今から訓練してみないか」
「忍になりたいんだろう? アカデミーなんて今すぐ出て里のためにその技能を生かすべきだ」
「待ってください!」
そこでイルカ先生がズイッと私の前に出た。おじさんたちから私を遮るように。
「ユキはまだアカデミー生徒です。卒業まであと二年はアカデミーできちんと学ぶべきだと思います」
「君はあと二年もアカデミーで無駄にしろと? 今すぐ鍛えれば二年後には戦地で活躍する忍になれるのに?」
さっきのおじさんが鼻で笑ったけど、先生は負けなかった。
「アカデミーで学ぶのは忍の術だけではありません。心技体全てバランスよく習得し、火の意志を理解し体現できる者こそが、真に里のために働く忍となると私は信じております。そのためにアカデミーで学ぶことは、ただ一つとして無駄なものはありません」
「話にならんな。……ユキといったか、君はどうだ? 今なら卒業試験も下忍試験も、中忍選抜試験も全部なしに特別上忍になれるチャンスだぞ」
そんなの決まってる。
今度は私が振り返ったイルカ先生に向かって頷いた。そして先生の隣、ちょっと後ろに並んで立つ。
「私はアカデミーで忍の在り方を学び、それから立派な忍として胸を張って戦場に出たいです」
おじさんたちはびっくりして、それからひそひそと話し始めた。学年主任の先生にもう帰っていいぞと言われたから部屋を出たけど、もしかしたらこのまま卒業もしないで追い出されちゃうのかと思うと、怖くてたまらなかった。
その日の夜、イルカ先生がわざわざ家に来てもう大丈夫だと教えてくれた。
「みんなで一緒に勉強して、一緒に卒業しような」
何でもないことのように笑ってたけど、すごく疲れた顔をしてたから分かった。
きっとイルカ先生は、あの後もおじさんたちと戦ってくれたんだ。私がアカデミーで卒業までいられるように。
私のために。
心配になって「イルカ先生は大丈夫なの?」って聞いたら、「お前は聡いなぁ」と苦笑された。
「大丈夫だよ。俺たち教師はその為にいるんだ。お前たちが安心してアカデミーで学べるようにな。だからしっかり学んで、立派な忍になってくれ。それが先生は一番嬉しいぞ」
そう言って頭を撫でてくれた。
それからも私は毎日アカデミーに通って、午後は宿題をしてから八百屋の手伝いをしてる。時々、技能訓練としてイルカ先生ともう一人の上忍や特別上忍と一緒に居残りはするけど。
忍の人たちは毎回同じじゃなくて、男の人だったり女の人だったりおじいちゃんだったりしたけど、みんな優しかった。たぶんみんなイルカ先生と仲がいいんだろうなって感じで、厳しいけど楽しかった。あんなに上忍の知り合いがいるなんて、先生はすごいな。それを言ったら「先生がすごいんじゃなくて、木の葉にはいい忍がいっぱいいるんだ。お前もそういう忍にいつかなるんだぞ!」って言われたけど。
私はイルカ先生みたいな忍になりたいな。中忍だけど、教師としては上忍だって思ってる。
それに……できれば先生のお嫁さんになりたい。いつも可愛い嫁さんが欲しい、寂しいなぁってぼやいてるから、誰もいないなら私がなってもいいんじゃないかと思う。立派な忍になれるまでは、イルカ先生には言わないけどね。
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