【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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アカデミーが夏休みの今、俺たち教員は交代でBランク程度の任務に出ることになる。
残りは生徒の補習やアカデミーの当番、教員たちの能力維持のための演習、受付業務と意外に忙しいのだ。
今日もくの一のドレミ先生と組んで高学年の生徒の座学の補習を終え、片付けと日誌を書き終えてやっと解放されたところで、カカシ先生とばったり出会って飲み屋に繰り出してきた。
まずはビールでお互いを労い、適当につまみを頼みつつ俺がレモンサワーに移行すると、カカシ先生は「何か夏酒で良いのある?」と店員に聞いていた。カカシ先生は俺と上下関係の強い付き合いは好まないので、最初の一杯以外はお互い自由に、がルールなのだ。
今は鶏むね肉の紫蘇巻きを頬張りながら店主おすすめの氷酒というものを二人して味わっていると、カカシ先生がぐい呑みの中のみぞれ状の生酒をショリショリいわせてからごくんと飲み干し、隣の俺に顔を向けた。
「そうだ、俺見てましたよ。今日くの一に告白されてたでしょ」
「え、見てたんですか? というか、ちゃんと見てないじゃないですか。別に告白なんてされてませんよ」
「いーえ、あれはほとんど告白でしたね」
「あれを告白と言うなら、されるのは俺じゃなくてカカシ先生ですよね?」
だってドレミ先生が聞いてきたのは、カカシ先生の事だった。
よくはたけ上忍といるところを見かけるけど、実は親戚とか何か特別な関係なのかと聞かれたのは、一般的に親族でもない上忍と中忍が頻繁に一緒にいるのが珍しいからだろう。
そこから仕事帰りや休みの日は何をしているのかとも聞かれ、カカシ先生と飯や飲みに行ったり、休みはうちでダラダラ過ごしたりしていると答えたら、「なんではたけ上忍ばっかり……次の週末は絶対に空けといてくださいね」とちょっと怒ったような泣き出しそうな顔になった。
「カカシ先生が俺とばっかり一緒にいてショボい生活してるって言ったらドレミ先生、泣きそうでしたよ。罪作りな上忍ですねぇ」
「あの女ドレミっていうんだ。あんな嘘泣き一歩手前のあざとい上目遣いに騙されちゃダメでしょ」
「騙される予定なのはカカシ先生でしょう。あれはですね、カカシ先生はこれから私と付き合うんだから邪魔しないでよねって、俺を牽制してたんですよ。長年誰の本命にもなれなかった俺が言うんだから間違いないです。俺はこういうの詳しいんですよ」
あごをツンと上げて非モテのプライドを見せつけると、カカシ先生は古い漬け物でも齧ったような渋い顔で見返してきた。
「イルカ先生こそ全然分かってない。次の休みは空けといてくださいねって言われてたの、何だと思ってるの。あの女、絶対にデートに誘ってくるよ。じゃなきゃ明日にでも手作り弁当持って家に押しかけてくるね」
「ははっ、手作り弁当なんて食わせてもらったらソッコー結婚しますね。いいですか、俺に次の休みを空けとけって言ったのは、自分がカカシ先生を誘うからお前の予定は無くなったと思えっていうことなんですよ。ハァ〜〜〜、カカシ先生はモテモテでいいですよね」
俺は大げさにため息をついて、ほとんど溶けかけた氷酒を手酌で注ぎ足す。
そのため息も氷酒の瓶もカカシ先生が奪い取るようにして、大げさにため息をつきながら氷酒の残りをぐい呑みに注ぎ切った。
それを流れるように飲み干し、タモの木のカウンターにたんっと置く。
「分かりました。そこまで自信があるなら賭けようじゃないの」
「賭けですか? こないだ大富豪で散々負けたからって、おとなげないなぁ」
カカシ先生は子供の頃から第一線で活躍してたので、子供の遊びをあまり知らない。
こないだもトランプはブラックジャックとポーカーのために存在するカードだと思ってたと言うので、七並べやスピードなどを教えてあげたのだ。
スピードは当然全勝してたけど、意外にも大富豪は弱かった。
二人でやるからそんな差が出ないはずなのに、地域ルールやら革命やら理不尽なルールに振り回されたのが悔しかったんだろうな。「次は覚えてなさいよ」と冗談っぽく遠吠えしてたが、まさかのモテネタで反撃してくるとはなんと卑怯な。
カカシ先生はうろんな目を向ける俺にも構わず、俺以上にあごをツンと上げて爆弾発言を投下してきた。
「もし俺の予想が合っててあのくの一がイルカ先生に告白したら、俺におっぱい所有権を下さい。イルカ先生の」
「おっ……何ですって⁈」
しまった、氷酒を吹いちまった。ひんやりして旨いのにもったいねぇ。
いやそうじゃなくて、おっ……?
「おっぱいですよ、イルカ先生の」
「ちょっと、カカシ先生こんな所で! あと二度も言わなくていいですよ。何なんですかおっ……ゴホン、所有権って」
「だからイルカ先生のここですよ。これだけ俺にくれって言ってるの」
カカシ先生が手甲を外した手を伸ばし、人差し指で俺の左胸を突く。
「あのね、もう言っちゃうけど俺、イルカ先生のことが好きなんですよ。でもあの純朴そうに見せかけてる女狐……じゃないくの一は巨乳でしょ? あなたおっぱいデカい娘大好きじゃない。あんな露骨に乳を揺らして告白されたらイルカ先生ホイホイ付き合っちゃうでしょ。そしたら俺ずっと片想いしてたのにかわいそうじゃない。だからね、せめてあなたのおっぱいくらい俺がもらってもバチは当たらないと思うんですよね。イルカ先生にはあのデカい乳があるんだからどうせ要らないでしょ?」
今めちゃくちゃ流暢に喋ったけど、息継ぎしてなかったよな? 上忍怖ぇぇぇ!
それより…………あれ?
今カカシ先生、俺のこと好きって言ったか?
おっぱい所有権のことといい、カカシ先生さては酔っ払ってるな?
「あー、はいはい分かりました。いいですよあげましょう。でも俺が勝ったら……よし、この氷酒を次は奢ってもらいますからね!」
「はぁ? イルカ先生のおっぱいが氷酒一杯如きと釣り合う訳ないでしょうが! 俺が負けたら氷酒を一生分プレゼントしますよ、ドーンと」
そういう訳で、ドレミ先生の告白の行方が俺たちの賭けになった。
女性の恋心を賭けにするなんて下衆のやることだが、カカシ先生のあまりの圧力というか熱量に負けた。
あとやっぱり昨日は俺も酔ってたんだろうな。氷酒はシャリシャリと口当たりも楽しく、旨すぎるからすいすい飲めて危険だ。
今日もカカシ先生に会えたら賭けは無効にしてもらおうと思ってたら、受付業務を終えて本部棟を出たところでばったりと会った。ドレミ先生の方に。
「イルカ先生! あの、今週末のことなんですけど」
ドレミ先生は今くの一で流行っているらしい、鎖帷子が花模様のレース状になってる任務服を着ていた。
それは胸の部分だけが黒い布で覆われてるが、晒しみたいな布の縦幅が狭すぎて谷間どころか下乳の部分までメッシュから透けて見えている。
これはまずい。
できるだけ目を背けるようにしてると、「聞いてます?」と腕を引っ張られた。
うわああああああああおっぱいが当たる! ダメだ鼻血が!
「ちょっと、イルカ先生から離れて」
カカシ先生の低い声と同時に、ドレミ先生が掴んでいた腕と反対側にぐいと引かれた。
勢いが強すぎたのか、本部棟の階段に立っていたカカシ先生の胸にドンっとぶつかってしまう。珍しくベストを着てないので巻物ホルダーに直撃せずに済んだのは良かったが、さすがに失礼だろうと慌てて離れようとしたら、胸の中にぎゅっと抱き込まれた。
あぁ、鼻血が出てもいいように顔を隠してくれてるのか。そういえば前に、ナルトのおいろけの術で鼻血をロケット噴射したって言ったら馬鹿ウケしてたもんな。それを覚えててくれたんだろう。武士の情け、いや忍の情けか。カカシ先生優しい! んもう大好きだ!
「はたけ上忍。今、あたしがイルカ先生とお話してるので、遠慮していただけます?」
うわ、ドレミ先生怒ってる?
あ、そうか、俺に牽制しようと思ったら本命のカカシ先生が急に現れて、しかも俺を抱きしめてるみたいになってるんだもんな。そりゃ怒るよ。邪魔者はすぐ消えるんで! あとはお二人でゆっくりどうぞ……とこっそり抜け出そうとしたら、カカシ先生の腕にぎゅっと力が入って胸に押し付けられる形になった。
うわ、カカシ先生の胸すげぇ筋肉。ぎゅってなったから胸がムキってなった、ムキって。細っこく見えてやっぱり鍛えてるんだなぁ。それにしてもカカシ先生のおっぱいスゲェな……。
じゃなくて!
「後ろめたいことじゃないなら、別に俺がいてもいいでしょ」
「後ろめたくは全然ないですけど、邪魔者はいてほしくないんですよね。あたしたちの大事な時間なので」
うわぁ、二人ともなんでこんな臨戦態勢?
ドレミ先生だって邪魔者は出てけって言ってるのに、なんでカカシ先生は離してくれないんだ⁈ あれか、一人で告白されるのは恥ずかしいとか?
「あの、俺もう帰るんであとはお二人で……」
「ダメです! あたしイルカ先生と一緒にいたいんです! もうっ、はたけ上忍こそサッサと帰ってくださいよっ」
「はぁ⁈ そんな露骨に乳丸出しの痴女と、おっぱいに弱いうちのイルカ先生を二人っきりになんてできるわけないでしょ!」
「なんですかうちのって! イルカ先生ははたけ上忍のものじゃないですよね?」
「あんたイルカ先生のこと好きなんでしょ? それならイルカ先生は俺のものだよ。少なくともおっぱいはね。そうでしょ、イルカ先生?」
突然の名指しで三つの視線が俺に集まる。
ドレミ先生の眼差しは、俺の顔からさらに二十センチほど下がった。
──俺の、胸辺りに。
「……確かにあたし、イルカ先生のこと好きですけど」
下がった視線がまた戻ってくる。
絶対零度の冷たさで、俺の顔に。
「ちゃんと説明してください。それならイルカ先生のおっぱいがはたけ上忍のものってところを、詳しく」
ドレミ先生がぷりぷり怒りながら帰った後、俺たちも帰ることにした。
俺の左頬には派手に手形が付いているので、さすがに店はやめようってことで真っ直ぐうちに向かっている。
「何も馬鹿正直に話すことなかったのに」
さっきとはうってかわってカカシ先生がしょんぼりと俺を、正確には俺の頬っぺたを窺いながら呟いた。
ドレミ先生はクナイや手裏剣などの投擲武器を得意とする特別上忍だ。つまり手首と肩がめちゃくちゃ強い。本気で殴られたら歯の五本や十本、軽く吹っ飛んでいただろう。
「ドレミ先生もちゃんと手加減してくれてましたよ。それに賭けの対象にしてたのは事実なんだから、怒って当然ですって」
「ごめんねイルカ先生、俺が変な提案したから……本当にごめんなさい。先生の可愛い頬っぺたが……あぁ、痛そう」
俺の家に着いてもカカシ先生はまだおろおろとしていたので、あまりにもそれがかわいそうで二人で順番に手を洗いながら、つい。
ついうっかり言ってしまった。
「もう大丈夫ですから。それよりカカシ先生、賭けに勝ったんだから良かったじゃないですか。いやぁ、ドレミ先生が俺のこと好きだったなんてびっくりでしたよ。俺のおっぱいゲット、おめでとうございます!」
冗談っぽく祝いの言葉と共に、ベストの前を開けてアンダーの裾をぐいとたくし上げる。
とたんにグルンと視界が回った。
背中には畳の感触。
逆光になったカカシ先生の後ろには居間の煤けた天井。
アンダーの裾をたくし上げたままボケッとしていると、カカシ先生が今まで一度だって見たことのないような、苦しげに歪んだ顔で言葉を落とした。熱い息と共に。
「俺、あなたのこと好きって言ったよね? ほんと、迂闊なんだから」
カカシ先生は俺の腿に跨って、まさにマウント体勢だ。
口布を引き下げる手が震えてるように見える。まさかな?
そこから両手が俺の胸に伸ばされ、左右の下端からゆっくりと揉み上げる。
「これ、俺のおっぱいでしょ?」
カカシ先生の両手の五指の先にゆるやかに力が込められ、やわやわと胸の肉を揉む。
「約束したもんね」
なんだこれ?
カカシ先生が俺の胸を揉んで、おっぱい所有権を主張して。
冗談にしては異様すぎるこの雰囲気に呑まれそうだ。
……何だっけ、俺たち何をしようとしてたんだっけ?
とりあえず質問に答えるというのが手っ取り早く解決できそうで、俺はそれに飛び付いた。
「そうでしたね、しました。約束」
「それならこれは俺のものって言って」
「はぁ。じゃあ、これはカカシ先生のですよ」
「そうじゃなくて、ちゃんと。イルカ先生のおっぱいは」
おっぱいのところで、揉む手にグッと力が込められる。
「カカシ先生のもの、って」
俺の呼吸に合わせて胸が上下して、それを掴んでいるカカシ先生の両手も一緒に上下する。
俺の口が何かを言おうとして開く。うっすらと。
何を言いたいんだ?
自分でも分からないまま、言葉が勝手に飛び出すのを待つ。
「俺のおっぱいはカカシ先生のものです」
カカシ先生の唇の両端が、満足気にぎゅっと引き上げられた。
そのご機嫌な顔に俺の質問をぶつける。
「でもそれなら、カカシ先生のおっぱい所有権は?」
俺のおっぱい所有権はカカシ先生にあるが、それは賭けの賞品だった。
てっきり酒の席での冗談だと思ってたら、どうやら本気で欲しかったらしい。俺の胸なんかを。
ドタバタしてしまったが、ドレミ先生も俺のことを本気で好きでいてくれたらしい。賭けのことで怒っていたから、もう気は変わっただろうけど。
すると現時点で本気モードになってないのは俺だけだ。
これは二人に対して失礼じゃないか?
「……あのさ、そんな冗談で俺の気を逸したつもり?」
さっきまでご機嫌そうだったカカシ先生が一転、不機嫌そうに顔をしかめるが冗談なんかじゃない。
上官のおっぱい所有権を欲しがるなんて不敬罪になりそうだが、まぁちょっと聞いてほしい。
「いいえ、俺も本気です。本気で考えてみた結果がこれです。俺にもカカシ先生のおっぱい所有権を下さい」
「なんでよ。だってイルカ先生、別に俺のこと好きじゃないでしょうが」
興が削がれたのか、カカシ先生が俺の胸から両手を離して体を起こした。
膝立ちになって片手で頭をがりがりとかく。
もう片方の腕はだらりと垂らしているので、胸が無防備にフルオープンだ。俺はそこに飛び込んで、ぎゅっと抱きついた。
「えっ、わぁ? なななな何よ! こんな抱きついたりして! どうしたの⁈」
ビンゴブックの常連で里一番の業師であるカカシ先生が、常に冷静沈着であれという忍者の心得を忘れ、ここまで動揺したのは初めてじゃないだろうか。
それにちょっとしてやったりと思ったが、本当にやりたかったのは確認だった。
「カカシ先生、力を抜いてください。特に大胸筋の辺りをお願いします」
「……何しようってのよ、もう」
ぶつぶつ文句を言いながらも、優しいカカシ先生は首から腕、胸までの力をスッと抜いてくれた。
──あぁ、やっぱり。ふわふわだ。
アンダー越しの左胸にぎゅっぎゅっとおでこを押しつけると、ぽいんぽいんと弾む。
鎖骨の下辺りの盛り上がりもたまらないが、とわくわくしながらもっと下の脇の方に頬を寄せる。
ほら、やっぱり!
きちんと筋肉の詰まった腕があるから、横に流れそうな胸の筋肉がそこに留まり、柔らかくも身の詰まった極上の肉質になっているのだ。
これを味わうのに障害物が邪魔だ。
さっきまでの自分のようにカカシ先生のアンダーの裾を持ち上げると、上忍仕様の目の細かい鎖帷子が無情にも立ちはだかる。
ちょっと失礼と呟きながら二枚まとめてスポンと脱がせると、カカシ先生の体がちょっと強張ったが、すぐまた力を抜いてくれた。
見よ、この生ける芸術。
顔を真っ向から押しつけると、俺の鼻から口がとろけるような胸に埋まる。
あぁ〜〜〜、そうだよ。
「これぞまさしく理想のおっぱい!」
「なんて⁈」
俺の暴挙に耐え切れなくなったのか、カカシ先生が俺の頭を引きはがした。
あの極上のおっぱいから離されるのは辛いが、俺としても語りたいことは山ほどあるからちょうど良かった。
「さっき本部棟の出入り口で、カカシ先生が俺を抱き止めてくれましたよね? あの時カカシ先生のおっぱいがムキってなる寸前、やけに柔らかかったんですよ。だからもしかしてと思ったら……カカシ先生は筋肉ダルマみたいに体が重くならんよう、ものすごく計算しながら鍛えてますよね? そのおかげで胸筋辺りが絶妙な塩梅でふわっふわのとろっとろな肉質になってるんですよ。さすがは里一番の業師の二つ名は伊達じゃないですね。いやぁ、まさかのここに桃源郷はあった……」
心の底からの感動を伝えていると、ぽかんと開いていたカカシ先生の口がぱちんと閉じた。
そして、深い深いため息をひとつ。
それから俯いて、何事か考えていたというか葛藤していたみたいだったが。
「…………分かりました。俺のおっぱいの所有権はイルカ先生、もちろんあなたにあります。ただし、もし俺と付き合ってくれたら、ですけど」
「よろしくお願いします!」
俺の即答により、俺たちはお互いのおっぱいの所有者になった。
ついでにお付き合いすることにもなった。
誰かに俺たちの関係について何か聞かれた時に「俺たちお互いのおっぱいを所有することになったんだ」っていうのも外聞が悪いので、男同士という若干のネックはあるが付き合うというのも悪くない選択だったと思う。
あれから契約締結の証にキスもしたし、それ以外のこともそれ以上のこともしてる。
ただ、やっぱり時にはケンカをすることもあった。
お互い同時におっぱいを揉むのはできても、同時に顔を埋めたり舐めたりするのは難しい。おっぱい所有権に上下はなく平等なので、どちらかに優先権はないからケンカになるのは当然だ。
それはカカシさんが俺の尻の方に執着が強くなって解決したが、代わりに俺の尻方面が大変なことになってしまっている。現在進行系で。
でもこれはこれで気持ちがいいので良しとしよう。
カカシさんに歯がガチガチいうほど揺さぶられながら、俺のおっぱいを堪能されるのもまた良いんだよ。思い出すだけで腰がズンと重くなってゾワゾワするくらいに。
「イルカ先生のおっぱいもいっぱい揉んでふわとろにしようね」
恥ずかしいことをいっぱい言われ、恥ずかしいことをいっぱい言わされ、それが好きだと認めざるを得なくなって。
「興奮するとおっぱいもちんこも赤くなるの、かわいいね」
自分がどんどんスケベな体に作り変えられてくみたいで、怖くなることもあるが。
「お腹の中ぐぽぐぽされながらおっぱいちゅうちゅうされるの好きでしょ?」
「あ”〜〜〜すきぃ〜〜〜」
「せんせの中も俺のこと、好きってぎゅうぎゅう抱きしめてくれてるよ」
「気もぢいぃ……あ、ぁ”もぉ、またい”ぐぅ」
「イって。俺しか知らない顔と声でイって」
カカシさんの所有欲はおっぱいだけに留まらないらしい。
俺はどんどんおかしくなって、それを求められ望まれ、受け入れられる。
でも。
その全ての時間でカカシさんのおっぱいは無防備に俺の目に晒され、俺の肌に押し付けられ擦り合い、俺の手と唇と舌の侵略と愛撫を受け入れ、俺のおっぱいと一緒に俺たちの汗や唾液や精液といったいろんな体液にまみれる。
つまりは、俺のものなんだ。
カカシさんのおっぱいが、完全に、完璧なまでに。
付き合うってすごいことだ。そうだろ?
おっぱいだけじゃなくて、いろんなのも俺のものになったんだ。たとえば、カカシさんとか。
カカシさん所有権はきっと、一生手放せそうにない。
【完】
残りは生徒の補習やアカデミーの当番、教員たちの能力維持のための演習、受付業務と意外に忙しいのだ。
今日もくの一のドレミ先生と組んで高学年の生徒の座学の補習を終え、片付けと日誌を書き終えてやっと解放されたところで、カカシ先生とばったり出会って飲み屋に繰り出してきた。
まずはビールでお互いを労い、適当につまみを頼みつつ俺がレモンサワーに移行すると、カカシ先生は「何か夏酒で良いのある?」と店員に聞いていた。カカシ先生は俺と上下関係の強い付き合いは好まないので、最初の一杯以外はお互い自由に、がルールなのだ。
今は鶏むね肉の紫蘇巻きを頬張りながら店主おすすめの氷酒というものを二人して味わっていると、カカシ先生がぐい呑みの中のみぞれ状の生酒をショリショリいわせてからごくんと飲み干し、隣の俺に顔を向けた。
「そうだ、俺見てましたよ。今日くの一に告白されてたでしょ」
「え、見てたんですか? というか、ちゃんと見てないじゃないですか。別に告白なんてされてませんよ」
「いーえ、あれはほとんど告白でしたね」
「あれを告白と言うなら、されるのは俺じゃなくてカカシ先生ですよね?」
だってドレミ先生が聞いてきたのは、カカシ先生の事だった。
よくはたけ上忍といるところを見かけるけど、実は親戚とか何か特別な関係なのかと聞かれたのは、一般的に親族でもない上忍と中忍が頻繁に一緒にいるのが珍しいからだろう。
そこから仕事帰りや休みの日は何をしているのかとも聞かれ、カカシ先生と飯や飲みに行ったり、休みはうちでダラダラ過ごしたりしていると答えたら、「なんではたけ上忍ばっかり……次の週末は絶対に空けといてくださいね」とちょっと怒ったような泣き出しそうな顔になった。
「カカシ先生が俺とばっかり一緒にいてショボい生活してるって言ったらドレミ先生、泣きそうでしたよ。罪作りな上忍ですねぇ」
「あの女ドレミっていうんだ。あんな嘘泣き一歩手前のあざとい上目遣いに騙されちゃダメでしょ」
「騙される予定なのはカカシ先生でしょう。あれはですね、カカシ先生はこれから私と付き合うんだから邪魔しないでよねって、俺を牽制してたんですよ。長年誰の本命にもなれなかった俺が言うんだから間違いないです。俺はこういうの詳しいんですよ」
あごをツンと上げて非モテのプライドを見せつけると、カカシ先生は古い漬け物でも齧ったような渋い顔で見返してきた。
「イルカ先生こそ全然分かってない。次の休みは空けといてくださいねって言われてたの、何だと思ってるの。あの女、絶対にデートに誘ってくるよ。じゃなきゃ明日にでも手作り弁当持って家に押しかけてくるね」
「ははっ、手作り弁当なんて食わせてもらったらソッコー結婚しますね。いいですか、俺に次の休みを空けとけって言ったのは、自分がカカシ先生を誘うからお前の予定は無くなったと思えっていうことなんですよ。ハァ〜〜〜、カカシ先生はモテモテでいいですよね」
俺は大げさにため息をついて、ほとんど溶けかけた氷酒を手酌で注ぎ足す。
そのため息も氷酒の瓶もカカシ先生が奪い取るようにして、大げさにため息をつきながら氷酒の残りをぐい呑みに注ぎ切った。
それを流れるように飲み干し、タモの木のカウンターにたんっと置く。
「分かりました。そこまで自信があるなら賭けようじゃないの」
「賭けですか? こないだ大富豪で散々負けたからって、おとなげないなぁ」
カカシ先生は子供の頃から第一線で活躍してたので、子供の遊びをあまり知らない。
こないだもトランプはブラックジャックとポーカーのために存在するカードだと思ってたと言うので、七並べやスピードなどを教えてあげたのだ。
スピードは当然全勝してたけど、意外にも大富豪は弱かった。
二人でやるからそんな差が出ないはずなのに、地域ルールやら革命やら理不尽なルールに振り回されたのが悔しかったんだろうな。「次は覚えてなさいよ」と冗談っぽく遠吠えしてたが、まさかのモテネタで反撃してくるとはなんと卑怯な。
カカシ先生はうろんな目を向ける俺にも構わず、俺以上にあごをツンと上げて爆弾発言を投下してきた。
「もし俺の予想が合っててあのくの一がイルカ先生に告白したら、俺におっぱい所有権を下さい。イルカ先生の」
「おっ……何ですって⁈」
しまった、氷酒を吹いちまった。ひんやりして旨いのにもったいねぇ。
いやそうじゃなくて、おっ……?
「おっぱいですよ、イルカ先生の」
「ちょっと、カカシ先生こんな所で! あと二度も言わなくていいですよ。何なんですかおっ……ゴホン、所有権って」
「だからイルカ先生のここですよ。これだけ俺にくれって言ってるの」
カカシ先生が手甲を外した手を伸ばし、人差し指で俺の左胸を突く。
「あのね、もう言っちゃうけど俺、イルカ先生のことが好きなんですよ。でもあの純朴そうに見せかけてる女狐……じゃないくの一は巨乳でしょ? あなたおっぱいデカい娘大好きじゃない。あんな露骨に乳を揺らして告白されたらイルカ先生ホイホイ付き合っちゃうでしょ。そしたら俺ずっと片想いしてたのにかわいそうじゃない。だからね、せめてあなたのおっぱいくらい俺がもらってもバチは当たらないと思うんですよね。イルカ先生にはあのデカい乳があるんだからどうせ要らないでしょ?」
今めちゃくちゃ流暢に喋ったけど、息継ぎしてなかったよな? 上忍怖ぇぇぇ!
それより…………あれ?
今カカシ先生、俺のこと好きって言ったか?
おっぱい所有権のことといい、カカシ先生さては酔っ払ってるな?
「あー、はいはい分かりました。いいですよあげましょう。でも俺が勝ったら……よし、この氷酒を次は奢ってもらいますからね!」
「はぁ? イルカ先生のおっぱいが氷酒一杯如きと釣り合う訳ないでしょうが! 俺が負けたら氷酒を一生分プレゼントしますよ、ドーンと」
そういう訳で、ドレミ先生の告白の行方が俺たちの賭けになった。
女性の恋心を賭けにするなんて下衆のやることだが、カカシ先生のあまりの圧力というか熱量に負けた。
あとやっぱり昨日は俺も酔ってたんだろうな。氷酒はシャリシャリと口当たりも楽しく、旨すぎるからすいすい飲めて危険だ。
今日もカカシ先生に会えたら賭けは無効にしてもらおうと思ってたら、受付業務を終えて本部棟を出たところでばったりと会った。ドレミ先生の方に。
「イルカ先生! あの、今週末のことなんですけど」
ドレミ先生は今くの一で流行っているらしい、鎖帷子が花模様のレース状になってる任務服を着ていた。
それは胸の部分だけが黒い布で覆われてるが、晒しみたいな布の縦幅が狭すぎて谷間どころか下乳の部分までメッシュから透けて見えている。
これはまずい。
できるだけ目を背けるようにしてると、「聞いてます?」と腕を引っ張られた。
うわああああああああおっぱいが当たる! ダメだ鼻血が!
「ちょっと、イルカ先生から離れて」
カカシ先生の低い声と同時に、ドレミ先生が掴んでいた腕と反対側にぐいと引かれた。
勢いが強すぎたのか、本部棟の階段に立っていたカカシ先生の胸にドンっとぶつかってしまう。珍しくベストを着てないので巻物ホルダーに直撃せずに済んだのは良かったが、さすがに失礼だろうと慌てて離れようとしたら、胸の中にぎゅっと抱き込まれた。
あぁ、鼻血が出てもいいように顔を隠してくれてるのか。そういえば前に、ナルトのおいろけの術で鼻血をロケット噴射したって言ったら馬鹿ウケしてたもんな。それを覚えててくれたんだろう。武士の情け、いや忍の情けか。カカシ先生優しい! んもう大好きだ!
「はたけ上忍。今、あたしがイルカ先生とお話してるので、遠慮していただけます?」
うわ、ドレミ先生怒ってる?
あ、そうか、俺に牽制しようと思ったら本命のカカシ先生が急に現れて、しかも俺を抱きしめてるみたいになってるんだもんな。そりゃ怒るよ。邪魔者はすぐ消えるんで! あとはお二人でゆっくりどうぞ……とこっそり抜け出そうとしたら、カカシ先生の腕にぎゅっと力が入って胸に押し付けられる形になった。
うわ、カカシ先生の胸すげぇ筋肉。ぎゅってなったから胸がムキってなった、ムキって。細っこく見えてやっぱり鍛えてるんだなぁ。それにしてもカカシ先生のおっぱいスゲェな……。
じゃなくて!
「後ろめたいことじゃないなら、別に俺がいてもいいでしょ」
「後ろめたくは全然ないですけど、邪魔者はいてほしくないんですよね。あたしたちの大事な時間なので」
うわぁ、二人ともなんでこんな臨戦態勢?
ドレミ先生だって邪魔者は出てけって言ってるのに、なんでカカシ先生は離してくれないんだ⁈ あれか、一人で告白されるのは恥ずかしいとか?
「あの、俺もう帰るんであとはお二人で……」
「ダメです! あたしイルカ先生と一緒にいたいんです! もうっ、はたけ上忍こそサッサと帰ってくださいよっ」
「はぁ⁈ そんな露骨に乳丸出しの痴女と、おっぱいに弱いうちのイルカ先生を二人っきりになんてできるわけないでしょ!」
「なんですかうちのって! イルカ先生ははたけ上忍のものじゃないですよね?」
「あんたイルカ先生のこと好きなんでしょ? それならイルカ先生は俺のものだよ。少なくともおっぱいはね。そうでしょ、イルカ先生?」
突然の名指しで三つの視線が俺に集まる。
ドレミ先生の眼差しは、俺の顔からさらに二十センチほど下がった。
──俺の、胸辺りに。
「……確かにあたし、イルカ先生のこと好きですけど」
下がった視線がまた戻ってくる。
絶対零度の冷たさで、俺の顔に。
「ちゃんと説明してください。それならイルカ先生のおっぱいがはたけ上忍のものってところを、詳しく」
ドレミ先生がぷりぷり怒りながら帰った後、俺たちも帰ることにした。
俺の左頬には派手に手形が付いているので、さすがに店はやめようってことで真っ直ぐうちに向かっている。
「何も馬鹿正直に話すことなかったのに」
さっきとはうってかわってカカシ先生がしょんぼりと俺を、正確には俺の頬っぺたを窺いながら呟いた。
ドレミ先生はクナイや手裏剣などの投擲武器を得意とする特別上忍だ。つまり手首と肩がめちゃくちゃ強い。本気で殴られたら歯の五本や十本、軽く吹っ飛んでいただろう。
「ドレミ先生もちゃんと手加減してくれてましたよ。それに賭けの対象にしてたのは事実なんだから、怒って当然ですって」
「ごめんねイルカ先生、俺が変な提案したから……本当にごめんなさい。先生の可愛い頬っぺたが……あぁ、痛そう」
俺の家に着いてもカカシ先生はまだおろおろとしていたので、あまりにもそれがかわいそうで二人で順番に手を洗いながら、つい。
ついうっかり言ってしまった。
「もう大丈夫ですから。それよりカカシ先生、賭けに勝ったんだから良かったじゃないですか。いやぁ、ドレミ先生が俺のこと好きだったなんてびっくりでしたよ。俺のおっぱいゲット、おめでとうございます!」
冗談っぽく祝いの言葉と共に、ベストの前を開けてアンダーの裾をぐいとたくし上げる。
とたんにグルンと視界が回った。
背中には畳の感触。
逆光になったカカシ先生の後ろには居間の煤けた天井。
アンダーの裾をたくし上げたままボケッとしていると、カカシ先生が今まで一度だって見たことのないような、苦しげに歪んだ顔で言葉を落とした。熱い息と共に。
「俺、あなたのこと好きって言ったよね? ほんと、迂闊なんだから」
カカシ先生は俺の腿に跨って、まさにマウント体勢だ。
口布を引き下げる手が震えてるように見える。まさかな?
そこから両手が俺の胸に伸ばされ、左右の下端からゆっくりと揉み上げる。
「これ、俺のおっぱいでしょ?」
カカシ先生の両手の五指の先にゆるやかに力が込められ、やわやわと胸の肉を揉む。
「約束したもんね」
なんだこれ?
カカシ先生が俺の胸を揉んで、おっぱい所有権を主張して。
冗談にしては異様すぎるこの雰囲気に呑まれそうだ。
……何だっけ、俺たち何をしようとしてたんだっけ?
とりあえず質問に答えるというのが手っ取り早く解決できそうで、俺はそれに飛び付いた。
「そうでしたね、しました。約束」
「それならこれは俺のものって言って」
「はぁ。じゃあ、これはカカシ先生のですよ」
「そうじゃなくて、ちゃんと。イルカ先生のおっぱいは」
おっぱいのところで、揉む手にグッと力が込められる。
「カカシ先生のもの、って」
俺の呼吸に合わせて胸が上下して、それを掴んでいるカカシ先生の両手も一緒に上下する。
俺の口が何かを言おうとして開く。うっすらと。
何を言いたいんだ?
自分でも分からないまま、言葉が勝手に飛び出すのを待つ。
「俺のおっぱいはカカシ先生のものです」
カカシ先生の唇の両端が、満足気にぎゅっと引き上げられた。
そのご機嫌な顔に俺の質問をぶつける。
「でもそれなら、カカシ先生のおっぱい所有権は?」
俺のおっぱい所有権はカカシ先生にあるが、それは賭けの賞品だった。
てっきり酒の席での冗談だと思ってたら、どうやら本気で欲しかったらしい。俺の胸なんかを。
ドタバタしてしまったが、ドレミ先生も俺のことを本気で好きでいてくれたらしい。賭けのことで怒っていたから、もう気は変わっただろうけど。
すると現時点で本気モードになってないのは俺だけだ。
これは二人に対して失礼じゃないか?
「……あのさ、そんな冗談で俺の気を逸したつもり?」
さっきまでご機嫌そうだったカカシ先生が一転、不機嫌そうに顔をしかめるが冗談なんかじゃない。
上官のおっぱい所有権を欲しがるなんて不敬罪になりそうだが、まぁちょっと聞いてほしい。
「いいえ、俺も本気です。本気で考えてみた結果がこれです。俺にもカカシ先生のおっぱい所有権を下さい」
「なんでよ。だってイルカ先生、別に俺のこと好きじゃないでしょうが」
興が削がれたのか、カカシ先生が俺の胸から両手を離して体を起こした。
膝立ちになって片手で頭をがりがりとかく。
もう片方の腕はだらりと垂らしているので、胸が無防備にフルオープンだ。俺はそこに飛び込んで、ぎゅっと抱きついた。
「えっ、わぁ? なななな何よ! こんな抱きついたりして! どうしたの⁈」
ビンゴブックの常連で里一番の業師であるカカシ先生が、常に冷静沈着であれという忍者の心得を忘れ、ここまで動揺したのは初めてじゃないだろうか。
それにちょっとしてやったりと思ったが、本当にやりたかったのは確認だった。
「カカシ先生、力を抜いてください。特に大胸筋の辺りをお願いします」
「……何しようってのよ、もう」
ぶつぶつ文句を言いながらも、優しいカカシ先生は首から腕、胸までの力をスッと抜いてくれた。
──あぁ、やっぱり。ふわふわだ。
アンダー越しの左胸にぎゅっぎゅっとおでこを押しつけると、ぽいんぽいんと弾む。
鎖骨の下辺りの盛り上がりもたまらないが、とわくわくしながらもっと下の脇の方に頬を寄せる。
ほら、やっぱり!
きちんと筋肉の詰まった腕があるから、横に流れそうな胸の筋肉がそこに留まり、柔らかくも身の詰まった極上の肉質になっているのだ。
これを味わうのに障害物が邪魔だ。
さっきまでの自分のようにカカシ先生のアンダーの裾を持ち上げると、上忍仕様の目の細かい鎖帷子が無情にも立ちはだかる。
ちょっと失礼と呟きながら二枚まとめてスポンと脱がせると、カカシ先生の体がちょっと強張ったが、すぐまた力を抜いてくれた。
見よ、この生ける芸術。
顔を真っ向から押しつけると、俺の鼻から口がとろけるような胸に埋まる。
あぁ〜〜〜、そうだよ。
「これぞまさしく理想のおっぱい!」
「なんて⁈」
俺の暴挙に耐え切れなくなったのか、カカシ先生が俺の頭を引きはがした。
あの極上のおっぱいから離されるのは辛いが、俺としても語りたいことは山ほどあるからちょうど良かった。
「さっき本部棟の出入り口で、カカシ先生が俺を抱き止めてくれましたよね? あの時カカシ先生のおっぱいがムキってなる寸前、やけに柔らかかったんですよ。だからもしかしてと思ったら……カカシ先生は筋肉ダルマみたいに体が重くならんよう、ものすごく計算しながら鍛えてますよね? そのおかげで胸筋辺りが絶妙な塩梅でふわっふわのとろっとろな肉質になってるんですよ。さすがは里一番の業師の二つ名は伊達じゃないですね。いやぁ、まさかのここに桃源郷はあった……」
心の底からの感動を伝えていると、ぽかんと開いていたカカシ先生の口がぱちんと閉じた。
そして、深い深いため息をひとつ。
それから俯いて、何事か考えていたというか葛藤していたみたいだったが。
「…………分かりました。俺のおっぱいの所有権はイルカ先生、もちろんあなたにあります。ただし、もし俺と付き合ってくれたら、ですけど」
「よろしくお願いします!」
俺の即答により、俺たちはお互いのおっぱいの所有者になった。
ついでにお付き合いすることにもなった。
誰かに俺たちの関係について何か聞かれた時に「俺たちお互いのおっぱいを所有することになったんだ」っていうのも外聞が悪いので、男同士という若干のネックはあるが付き合うというのも悪くない選択だったと思う。
あれから契約締結の証にキスもしたし、それ以外のこともそれ以上のこともしてる。
ただ、やっぱり時にはケンカをすることもあった。
お互い同時におっぱいを揉むのはできても、同時に顔を埋めたり舐めたりするのは難しい。おっぱい所有権に上下はなく平等なので、どちらかに優先権はないからケンカになるのは当然だ。
それはカカシさんが俺の尻の方に執着が強くなって解決したが、代わりに俺の尻方面が大変なことになってしまっている。現在進行系で。
でもこれはこれで気持ちがいいので良しとしよう。
カカシさんに歯がガチガチいうほど揺さぶられながら、俺のおっぱいを堪能されるのもまた良いんだよ。思い出すだけで腰がズンと重くなってゾワゾワするくらいに。
「イルカ先生のおっぱいもいっぱい揉んでふわとろにしようね」
恥ずかしいことをいっぱい言われ、恥ずかしいことをいっぱい言わされ、それが好きだと認めざるを得なくなって。
「興奮するとおっぱいもちんこも赤くなるの、かわいいね」
自分がどんどんスケベな体に作り変えられてくみたいで、怖くなることもあるが。
「お腹の中ぐぽぐぽされながらおっぱいちゅうちゅうされるの好きでしょ?」
「あ”〜〜〜すきぃ〜〜〜」
「せんせの中も俺のこと、好きってぎゅうぎゅう抱きしめてくれてるよ」
「気もぢいぃ……あ、ぁ”もぉ、またい”ぐぅ」
「イって。俺しか知らない顔と声でイって」
カカシさんの所有欲はおっぱいだけに留まらないらしい。
俺はどんどんおかしくなって、それを求められ望まれ、受け入れられる。
でも。
その全ての時間でカカシさんのおっぱいは無防備に俺の目に晒され、俺の肌に押し付けられ擦り合い、俺の手と唇と舌の侵略と愛撫を受け入れ、俺のおっぱいと一緒に俺たちの汗や唾液や精液といったいろんな体液にまみれる。
つまりは、俺のものなんだ。
カカシさんのおっぱいが、完全に、完璧なまでに。
付き合うってすごいことだ。そうだろ?
おっぱいだけじゃなくて、いろんなのも俺のものになったんだ。たとえば、カカシさんとか。
カカシさん所有権はきっと、一生手放せそうにない。
【完】