【あとがき】

この度は数々の注意書を乗り越え、この本をお手にとって頂きありがとうございます！
狂言綺愛は元々『虜』というSSだったお話を大きく膨らませたものです。
狂言綺愛も私の造語で、本来は『狂言綺語』という四字熟語。
道理に合わない巧みに飾った言葉のことで、転じて内容のない物語を表します。

虜で書いていた鬼畜上忍をこのお話に落とし込むのは一貫性がなくなるかなと迷いましたが、そこもまたカカシさんの狂言綺愛らしさが出ていいかもと強行突破してしまいました。
一見普通で紳士なカカシさんの壊れた愛情表現、性癖、そしてそれに翻弄されながらも折れないイルカ先生を描きたかったのですが、うまく伝えられたでしょうか。

そもそも私にしては珍しい鬼畜系上忍ですが、サイトやpixivの木の葉シリーズとベースは同じつもりで書いてます。
あちらは変態、こちらは鬼畜が表層に出てる感じ。
それが違和感あるかなとはやおさんに言ったら「変態も監禁も根っこは執着だからね」と鋭い考察を投げてくれて、なるほどな～と安心しました。

そして虜をUPした時に山田さんがくれた「もっとこういうの読みたい！」という言葉。
この二つに支えられて慣れないドシリアスを書き上げることができました。お二人とも本当にありがとうございます！

あとこれは毎回のことですけどね、この素晴らしい表紙！！！！
斜めの檻と絶妙なピンクで、カカシさんの狂気と愛と執着をズバリと表現してくれたよんさんSUGEEEEE！
イルカ先生の額宛の猿ぐつわは山田さんのアイディアです。
かわいそ可愛い先生を引き立てる最高のアイテムが天才でしょ⁉
もうね、お二人の描いて下さるカカイルが楽しみで楽しみで！
いつも期待を凌駕する素敵なイラストを、本当にありがとうございます！

そして最後に、これも毎回のことですが。
誰にも読まれない本はただの紙とインクです。
読んで下さる方がいて、初めて物語と言えると思ってます。
私の本を物語として楽しんでもらえたら、何よりも嬉しいです。


　　如月ゆう本゜