【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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その確認作業は、結局玄関から一歩も動かないまま行われた。
ブラウスは袖を通したまま、スカートもまくり上げただけの状態で壁に押し付けられながら揺さぶられ、煽る言葉と劣情を思う存分注ぎ込まれた。

「こんないやらしい人が教師なんて、生徒が子供で良かったね」
「清純そうな顔して可愛い啼き声あげちゃって……誰かにはしたないところ見られたらどうするの?」
「ここも俺を欲しがってるよ? いっぱいしてっておねだりしてるみたいに動いて……気持ちいいね」

普段言われないようなことを散々言われ、イルカはまるで本当に自分が淫乱な女教師になってしまったみたいで、恥ずかしさと興奮であられもない姿を晒してよがりまくってしまった。
ふと我に返る頃には、靴も脱がないまま床に横たわるカカシの上にぐったりと覆い被さっていた。激しく上下する胸を合わせているとようやく落ち着いてきて、なんとか靴だけは足を振って玄関に放り投げる。
顔だけ横向きになった視界の片隅には、「こんな綺麗なレースを汚しちゃうなんて、いけない先生だね」の言葉と共にイルカの雄に巻き付けられていたはずの白いブラが、ぐっしょりと重たげに丸まって落ちていた。
あれが何で濡れているのかなんて、今は考えたくもない。
そこでようやく四散していた理性が戻ってきたイルカは、自分の服が皺だらけの上にあちこち濡れて染みまみれの、とんでもない惨状になっていることに気付いた。

「うわぁ……どうしよう」
「ん、もっとしたい?」
「違います! 任務で使う服がぐしゃぐしゃで……」

カカシはイルカの腿までずり上がったスカートの生地を持ち上げて染みを検分し、にんまりと笑った。

「ふふ、いつもと違うシチュエーションって燃えるよねぇ。イルカ先生すっごく可愛かった……」
「もう、バカッ! そうじゃなくて服が!」
「洗えば落ちるでしょ。でも着任したら、この服を見る度にいろいろ思い出しちゃうね。これ装備研究開発部の? あとで買い取ろうかなぁ」

緩んだ顔でまだしつこくイルカの首元に所有の印を付けているカカシの頭を見下ろすと、焦りもぽしゃりと消えてしまった。
カカシの言う通り、この服を見る度に玄関先での性急で濃密なひとときを思い出してしまうだろう。女装用の衣装は他にもたくさん持たされたことだし、このブラウスとスカートと下着は置いていこうと心に決めた。返却するのも申し訳ないので買い取りも申し出ようと思ったが、闇夜が訳知りな笑みを浮かべるところが今から鮮明に想像できる。
女装しての潜入任務よりその後のことを思って、イルカは深々とため息をついた。

「なに、しばらく会えないから寂しいの?」

そんなんじゃありませんと言おうとしたイルカは、思いがけずカカシの沈んだ眼差しにぶつかって口をつぐんだ。
そういえばカカシの帰りを待つことは幾度となくあっても、逆は付き合いだしてから初めてだった。
そう思うとわざと服を汚したのも、やたらと所有の印を付けてるのも、無意識の不安や寂しさから来るマーキングの表れなのかもしれない。

「……そうですね。寂しいです」

イルカが素直に答えると、両腕が背中に回されきつく抱きしめられた。

「大丈夫、イルカは絶対に無傷で任務を完遂させて、俺のところに帰ってきてくれるよ」
「はい。だからいい子で待ってて下さいね」

生徒に言い聞かせるような口調でイルカが抱き返すと、カカシはイルカの首筋にまた一つ所有の印を増やした。



イルカを抱きかかえて風呂場に連れていき、化粧を丁寧に落として丹念に洗い上げた後、「今日は疲れたでしょ? 俺が夕食を作るからちょっと休んでて」とカカシは共有してる洋服箪笥の三番目の引き出しを開けた。
そこにはイルカの季節物のマフラーや秋冬用アンダー以外にも、榊から押し付けられた『戦闘服』が入っている。
一見愛らしいだけのデザインのエプロンの数々。
それらは本来イルカが裸エプロンをするためにと、榊がことある毎にプレゼントしてくれたのだが、当然一度も使ったことがない。
ある時たまたまそれを見付けたカカシが、食事の支度の時に正しい用途で使うようになってしまったのだ。
ハート型の胸当てにピンクのフリルや黒のオーガンジーのエプロンがイルカの趣味だと思われるのも辛いが、戦闘服として使わされるのはもっと辛い。
なぜか気に入ったらしいカカシが、何の疑問も持たずにそれを使っているのもまた辛いが。
カカシの方が似合うし、と自分に言い聞かせて毎回複雑な気持ちで黙っている。
今日はカカシは真っ白なフリフリとレースのエプロンを取り出し、大きすぎるリボンを後ろできゅっと結んで台所へ向かった。
しばらくカチャカチャと音がしてたかと思うと、突然カカシが寝室に飛び込んできた。

「イルカ先生、ラランとパランが!」

何事かと驚いたイルカが一緒に見に行き、卓袱台の上に置かれた大きな桐箱の中を覗くと――。
そこにはラランとパラン以外にもう一体、小さなケサランパサランがふるふると震えていた。

「増えてる!!」
「もしかして影分身を覚えた⁉」
「まさか! いくら忍の口寄せだからって、それはないでしょう。ホントに増えたんですよ、きっと」
「そ、そっか、そうだよね。うん、そっかぁ……」

まるで懐妊を知らされた夫のようなカカシの動揺っぷりに、イルカは頬を緩めた。
そしてその発想が自然に浮かんだことに今度は自分が動揺し、慌てて話題を変える。

「カカシさん、名前! この子の名前を決めてあげて下さい」
「俺が⁉ いいの?」

思わぬ大役を任されたカカシは、目を閉じると真剣な顔で考え始めた。
その眉間に寄る皺に、イルカの胸に不意に愛しさが溢れる。
忍犬達の名前を決めた時も、こんな風に真剣に考えたのだろうか。その時は父親と一緒だったのかは分からないが、共に生きていく者への想いの強さが眉間の皺に表れているようで、イルカはそっとカカシの手を握った。
カカシは無意識なのか、握られた手を指で撫でながら尚も考えている。

「う~ん……えっと、そうだなぁ。三体目だからサンランは?」
「サンラ……それはちょっと、あー、卵から産まれたみたいじゃないですかね」
「そう? じゃあ三つ目でミランはどうかな」
「ララン、パラン、ミラン……良いですね!」

カカシは自分が名付け親になったことで興奮してるのか、優しげな笑みと共にミランに震える指先を伸ばした。

「お誕生日おめでとう、ミラン。……そういえばラランとパランはいつなの?」
「それは分からないんです。はっきり誕生日が分かってるのは、ミランが初めてですね」
「じゃあ毎年十月八日には全員分のお誕生会しなくちゃね。急ごしらえだけど、今日は俺がお祝いのご飯を作るよ。俺達は白粉って訳にはいかないから、やっぱりお赤飯かなぁ。あ、イルカ先生は混ぜご飯だから嫌?」

うきうきとメニューを考えるカカシに、イルカはとびっきりの笑顔を返した。

「お赤飯は目出度いものだから別物です!」

ケサランパサランが増えるなんて、任務前に幸先の良い出来事だ。
まさかイルカの代でも増えるとは思ってもみなかったが。
先の大戦の時に願いを叶えてくれた上での吉事に、イルカもミランをそっと撫でた。
もう願いなんて叶えてくれなくていい。
ただ、
ただ、みんなで一緒に暮らしていければ、それで。

「十月の誕生日は二人かぁ」

呟いたカカシの頭に浮かんだのは、きっとナルトのことだろう。
これからも木ノ葉では誕生する者が増え、言祝ぐ者がそれを囲む。
それが繋がりを、そして未来を作っていくということだ。

――願わくば、この人の隣で。

白のフリフリエプロンをした愛しい人に、イルカは笑みを浮かべて寄り添った。



【完】

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