【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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「イルカ先生、ずいぶん髪伸びたね」

肩から落ちるくらいだった黒髪が、いつの間にか肩甲骨辺りまで届いている。
そういえば昨日も、結んだ髪が黒柴というよりはチワワの尻尾みたいだなぁと思ったんだった。ほら、あの歩くとファサファサ揺れる垂れ桜みたいな。

「やっぱりそうですか?こないだサクラにも言われたんですよね。じゃあ、そろそろ切るかな」

そう言うとイルカ先生は立ち上がって、忍具を置いてある押入れの棚からクナイを一本取り出してきた。
それをちゃぶ台の上に置くと、おもむろにアンダーとズボンをすぱんと脱ぎ捨ててパンイチになり、いつもの髪型に結いあげる。
それからクナイを片手に持つと、縁側から庭に降り立った。
俺はイルカ先生の行動の全てが意味が分からなくて、一連の動きを瞬きもせず、ただ目で追っていた。

するとイルカ先生は仁王立ちになって、結んだ髪の毛先にクナイを当て、シャッシャッと髪を切り始めた。
いや、あれは切るじゃない。伐るだ。伐採だ。
違うな。どっかでこういう光景を見たことがある。……そうだ、剪定だ!
大名の庭師が灌木を確かこんな感じで整えていた。あー、しっくりくるのを思い付けて良かった。
俺は満足げに一人で頷いていたが、ハッと我に返る。

「待って!先生ちょっと待って!」
俺は慌てて庭に飛び下りて先生のクナイを持った手ごと掴んだ。
「うわっ、ちょっとカカシさん、刃物を扱ってるのに危ないでしょう!」
「いや何してんの?ていうか何がしたいの!」
「何って、髪を切ってるんですけど」
イルカ先生はいかにも当たり前でしょ?って顔してるけど、俺の知ってる散髪とそれ違う!
「床屋は?美容院は?100歩譲ってもせめて髪を下ろそうよ!」
「え、だってこの切り方が一番楽なんですよ。伸びた所だけ切ればいいし、いつも同じ髪型にできるじゃないですか。しかも仕上げに軽く風遁かませば、落ちた毛も一発でキレイさっぱり。それに…父ちゃんが母ちゃんにこうやって切ってもらってたんですよ。うみのの床屋さんです!」
と、うちの父ちゃん母ちゃん天才!とばかりにニカっと笑う。
あー、だから時々結んだ毛先が切り株みたいになってたり、妙に尖ったりしてたのか…。

確かに刃物に急所を晒す散髪という行為を嫌う忍は多い。うみのご夫妻も上忍だったからなぁ。
かくいう俺もいまだに暗部専属の床屋に通っているくらいだ。
だがこれはそういう問題じゃない。きっと。イルカ先生ってけっこうガサ…漢前だからなぁ。

(ていうか俺、クナイで剪定した髪に欲情してたのか…)

俺はちょっと遠い目になってしまった。
だが今は感傷に耽ってる場合ではない。なんとかしてクナイ剪定をやめさせないと、次から揺れる尻尾を見てもなんかこう…萎える。
このままだと、歩くとピョコピョコして柴犬みたいで可愛い尻尾(クナイ剪定だけど)とか、しっとり汗ばんだうなじに貼り付く扇情的な黒髪(クナイ剪定だけど)とか、イルカ先生のオカズネタ100選全てに「クナイ剪定」がセットで付いてきてしまう。
今後の俺の健全なる性活の為にも、ここは譲れない所だった。

そこでふと、先ほどのイルカ先生のセリフを思い出す。
「父ちゃんが母ちゃんに切ってもらってた」
……ここだ!
俺は戦闘で勝機を見つけた時のように集中し、かつ慎重に斬り込む。
「あのさ、これから髪を切るの、俺にやらせてくれると嬉しいなぁ。…イルカ先生のお母さんみたいに、ね?俺もうみのの床屋さんやりたいなぁ」
「か…カカシさん」
イルカ先生の顔が歓びと羞恥にポワワンとなった。
俺は期を逃さず、瞬身レベルでハサミと折り畳み椅子とバスタオルを持ってくる。
とりあえずバスタオルをてるてる坊主のように巻き付け、イルカ先生のパンイチを覆い隠した。
庭先とはいえ、どこの不逞の輩が先生のエロい身体に目を付けるとも限らないからね!ま、先生の可愛いおへそに舌を突っ込みたいなんて懸想するヤツは、即記憶を抜いて長期任務に旅立ってもらうけどね!

それじゃ、うみのの床屋さんを始めますか。
俺はハサミを手にしてちょっと悩んだ。やっぱり髪を下ろして切ったら[うみのの床屋さん]にはならない…よね。ここは譲るべきポイントか。
結んだまま切るため、ハサミを入れる順番と角度を軽くシミュレーションすると、俺はハサミを動かし始めた。



「…なんだかこうやってると、母ちゃんを思い出します。父ちゃんもこういう気持ちだったのかなぁ。えへへ」

イルカ先生が照れ笑いをしながらグスンと鼻をすする音が、ハサミのシャキシャキいう音に混じって聞こえる。
先生のセリフを聞いて一瞬、母ちゃん(嫁)=カカシの図式に戦慄を覚えたが、これは夜の下剋上宣言ではないだろうと思い直す。
それよりもイルカ先生の可愛らしさに胸と下半身がキューンとしたが、必死に手元に集中した。

なにしろハサミなんか使い慣れてないので、ちょっと刃先を入れる角度を変えただけで動きが思い通りにならなくなる。
同じ刃物でも目的が違うせいか、今まで扱ってきた多くの武具とは訳が違う。
(…これは特訓が必要だな)
まさかこの歳になって刃物を扱う修業をするとは思いもよらなかったが、これも愛しいイルカ先生のためだ。
それに…
俺にはハサミ修業を気軽にできる心当たりが、ひとつだけあった。





その後。
しばらくの間、暗部棟に頻繁に出入りするカカシの姿があったという。
そして時を同じくして、なぜか暗部でも長髪の者が、一様に短いポニーテールにイメチェンしていた。
理由を尋ねると、皆が決まって遠い目をしながら
「暗部の上下関係は絶対なんですよ…一生」
という答が返ってきたそうな。


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