【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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「…なぁ、いったい何だったんだ?途中からカカシさんが結界を張っちゃったから全然わっかんねぇぞ」

隠形の術を解いたライドウが立ち上がった。

「メシ食ってイチャイチャしてるだけだったじゃん。おいゲンマ、どういう事だよこれ」

隣のアオバもぶつくさ言う。

「さっきイルカが何か落としてったろ。あれ見りゃ分かるんじゃないのか?」

ゲンマがてくてく川のほとりに向かった。



三人は昨日ゲンマからイルカの式を見せられ、わざわざ休みを取ってまで今日のエイプリルフールを見物しに来ていた。
去年の話もゲンマから聞いてた上に、今年はイルカからご丁寧に招待状まで送られてきた。そりゃあ期待するってもんだろと、三人揃って昼時のだいぶ前から猿飛川にスタンバっていたのだ。

ただ、恋愛脳で腐りきったとはいえ、相手は上忍。
カカシに気付かれないよう三人で気合いを入れた隠形の術を施し、川のほとりからだいぶ離れた林の中で身を潜め、呼吸数や心拍数まで抑えてじっと待っていた。

それなのに、いざ二人が現れたとわくわくしながら見守っていると。
メシ食ってのんびりして、いきなり厳重な結界を張ったと思ったら、解除して瞬身で消えちまいやがった。
まさかこれで終わりなんてこたぁないよな。
ゲンマはイルカが落としてった物を見つけると、かがんで拾いあげる。

それは、四つ折りに畳まれたメモ用紙だった。
追いついたアオバとライドウも、どれどれと覗き込む。
広げたメモにイルカの筆跡で書かれていたのはーー






   四 月 馬 鹿





「「「はぁ~~?!」」」

三人の声が揃って響いた。





「……これって、俺らが馬鹿ってことか?」

魂の抜けたような沈黙の中、ライドウが口を開いた。

「あー、まぁ、そういう事だろうな」

苦々しく顔を歪めながらゲンマが答える。

去年ゲンマがイルカの嘘に乗っかってカカっさんを騙した事を、やっぱりイルカは知ってたのだ。
おおかたカカっさんが、木の葉レンジャーⅤのイルカ先生が見れなかったと泣きついたのだろう。
これは大事な恋人を泣かされたイルカの報復といったところか。

「ああ見えてイルカのヤツ、やられたらキッチリやり返すタイプだからなぁ。去年の仕返しをカカシさんに代わってやったんじゃないか」

自分はよくても、他のヤツが騙すのは許さないんだな…
アオバがメモ書きを見ながらしみじみと呟く。

「え、じゃあカカシさんは知らないのか?」

「知らねぇだろ。これはイルカの仕掛けたネタだからな」

「んじゃ今年はゲンマがターゲットだったんだ」


ということは、アオバとライドウは完全にゲンマへの報復に巻き込まれた訳で。
メモを真ん中に頭を突き合わせた三人に、またしても沈黙がおりる。




「なぁゲンマ、わざわざ休みまで取って、人のイチャイチャを見てた上に騙された俺らってさ…」

「言うなライドウ!それ以上言ったら俺達はおしまいだぞ」




今年のエイプリルフール。
さてさて愚か者はいったい誰だったのか。




「くそーーーーーっ!!」

いつも飄々としているゲンマの珍しい雄叫びが、のどかな昼下がりの猿飛川に響き渡った。





【完】
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