【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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朝起きたら、隣に知らない男が寝ていた。
いや、正確にはとてもよく知ってるんだけど、ここに、俺の布団にいるべきじゃない人というか……
銀髪に色白な肌、綺麗に整った作り物のような顔。そして左の目蓋を縦に走る傷痕。
その目は閉じられ、鼻まで布団に埋もれて幸せそうに眠りを貪っている。
それが目覚めた時に目の前にあった、俺の衝撃を想像してほしい。
だって、今は上忍師とアカデミー教師兼受付とはいえ、本来なら全く接点のない人だ。時々俺が七班の様子を聞いたりするくらいで、それすら無表情に簡潔に答えられる。当然、呑みになんか行ったことも家にお呼びしたこともない訳で……それなら何故ここにいるのか。
寝起きの目をかっぴらいたまま、まじまじと見ていると、不意にカカシ先生の両目がぱちりと開いた。
そして、驚くなかれ! いや驚いてるのは俺だけども!

「……おはよ、イルカせんせ」

へにゃり、とその綺麗な生き物は、俺に微笑みかけた。



あっさり素顔と写輪眼を晒したカカシ先生は、「もう起きる時間?」と一緒にもぞもぞと布団から抜け出した。
確かに起きる時間だし、今日もアカデミーがあるんだけど。その後も続くカカシ先生の謎の行動に、俺は問いかけることもできないほど混乱していた。
――これ、どうすんだ?
カカシ先生は当たり前のようにぺたぺたと後をくっついてきて顔を洗って歯を磨き、トイレを順番に使って(しかも先を譲ってやったのに、俺が終わるまでドアの外で待ってるんだ。あれにはびびった)、一緒に台所でバタバタと朝食の支度をしていた。
冷蔵庫とガスレンジとコタツを往復してたのに、全く邪魔にならないのはさすが上忍と言うべきか。そんなところで上忍スキルを発揮されてもしょうがないんだが、いつもより支度が早く済んだのは有り難い。
珍しくゆっくり朝食を食える……はずだったんだが。

狭い。

正方形のコタツの一辺に、なぜだかぎゅうぎゅうに二人並んで座ってるんだから当たり前だ。
俺は飯をごくんと飲み込むと、恐る恐る横目で隣を窺った。
するとすぐ傍で味噌汁の椀を片手にカカシ先生が「豆腐とネギの味噌汁、美味しいね」と、にっこりと微笑む。

「……ですね」

分からん!!
カカシ先生の素顔が、くの一顔負けに美人さんだってことしか分からん!!
もしかして、あれか。
七班の子供たちがあまりにもあれだから、育てたアカデミー教師の質を確認するために抜き打ち日常生活チェックとか、そんな感じなのか。
ナルトがラーメンばっかり食ってるのは俺のせいじゃないぞ。その証拠にほら、俺はちゃんと白飯と味噌汁と玉子焼きのしっかり朝食だもんな。昨日買い物しといてホンット良かった……!

同時に食い終わって一緒に立ち上がり、一緒に食器を洗っていると、カカシ先生のほんわかした雰囲気が一変してチッと舌打ちをした。
え、何? 洗ったあと水切りカゴに入れたらダメだった? ちゃんと拭いて仕舞うべきだろうけど、どうせ夜にまた使うんだからいいじゃん。その方が合理的じゃん! とオタオタしてると、玄関の扉がダンダンと強く叩かれた。
「俺が出るから、イルカせんせはい~よ」とカカシ先生が言ってくれるが、そういう訳にもいかない。濡れた手を拭いて玄関に向かうと、俺が手を伸ばす前に扉がバンと開いた。
そしてそこには、きっちり支給服を着こみ、斜めに額宛を巻いたカカシ先生が立っていた。
いつも通りの無表情に、明らかな苛立ちのオーラをまとって。

「まさかと思ったけど、なんでココにいるの?」

なんでって、俺の家だからだよ。
カカシ先生こそ。

……なんで二人いるんだ?



俺が呆然と立ってると、カカシ先生はおもむろにサンダルを脱いで「ちょっと失礼」と俺の横をすり抜け、ズカズカと部屋に入ってしまった。
慌てて追いかけていくと、台所で素顔を晒したカカシ先生と睨み合っている。
なんだこれ、どっちか偽者なのか?
よく考えたら、カカシ先生が布団で一緒に寝てたことからもうおかしかったんだよな。じゃあやっぱりあれは偽者だったのか!

「お前、任務も完了したのに、なんでまだこんな所にいる」
「だって完了後の指示はなかったじゃない。だからここに来たんだぁよ」
「指示するまでもなく本体に戻るのは常識だろう!」

あれ? 偽者じゃなくて影分身だったのか。
でもなんでこんな険悪な空気なんだよ。ていうか、なんでわざわざ俺ん家の台所でケンカ?
俺が台所の引き戸の辺りでおろおろしてると、苛立ちもここに極まれりといったカカシ先生が、「いいから戻れ!」と影分身らしきカカシ先生に拳を突き入れた。

――はずの拳は空を切り。
影分身カカシ先生を突き抜け、後ろにあった茶碗が風圧でびしりと真っ二つに割れた。俺のイルカ柄の茶碗が!
本体カカシ先生が唖然とした隙に影分身カカシ先生はサッと俺の後ろに隠れ、「とにかく俺は戻らないからね! イルカ先生と一緒にいるんだ」と宣言した。

「今……突きがすり抜けた?」

本体カカシ先生は右目を見開いたまま、俺の方を凝視している。
俺も確かに見たので、コクコクと頷いた。
今のは素早く避けたんじゃなくて、拳が身体を通り抜けていた。まるで幻のように。
影分身ならば、突きを食らった時点で消滅してるはずだ。あの突きは俺が目視できるくらいのスピードだったが、それだけの威力は十分あった。
本体カカシ先生は俺の後ろから影分身を引きずり出そうとするが、掴もうとする手はその度に空を切る。

「お前、いったい何なの」
「知らないよ。でも俺はアンタだぁよ」

影分身カカシ先生は、俺の右手をぎゅうと握りしめていた。




「……それで、儂の所に来たあと消えるはずだった影分身が、なぜかイルカの所におると。しかも実体がない存在なのに、これまたなぜかイルカだけは触れる、そういうことなんじゃな?」

俺と本体カカシ先生と影分身カカシ先生は、急きょ三代目の所に来ていた。
下忍ならまだしも、上忍が作った幻術でもないのに実体のない影分身なんて聞いたことがない。
しかも、なぜか俺だけは触れるのだ。というか離してくれないので、影分身カカシ先生はいまだに俺の右手を握ったままだ。
そのせいで本来なら俺は部外者なのに、こうして二人と一緒に三代目の前に立つことになってしまっている。
アカデミーには三代目の所用で遅れると式を飛ばしたが、本体カカシ先生がまだ苛々とこちらを窺っていた。

三代目が「どれどれ」と伸ばした手は、するっと影分身カカシ先生の腹の辺りを通り抜けた。それから今度は手を影分身カカシ先生のおでこの辺りにかざし、「ふむふむ」と呟く。

「チャクラを探ってみたが、カカシの影分身に違いはないようじゃな。ただ、他の術と絡まって不完全な状態で発動したのか、生体エネルギーだけの存在になっておる。言うなれば生き霊みたいなものじゃ」
「「生き霊?!」」

俺と本体カカシ先生の声がハモった。

「昨夜の報告によると、帰還途中で他里の忍に襲われ、影分身を出して巻物だけ先に届けたということじゃったな」
「ええ、影分身を出した時に一斉攻撃されたので、その術が混ざったのかもしれません。そのせいか、殴っても解術しても戻らないんですよね」
「別にいいじゃない。アンタは任務で俺はイルカ先生と一緒にいる、それで問題ないでしょ」

今まで俺の後ろで沈黙を守っていた影分身カカシ先生が、のほほんと子供みたいに口を挟んだ。

「馬鹿者! 生き霊のお主がなぜイルカにだけ触れるか、よく考えてみよ!」
「う~ん、気合いかな?」
「ガイのようなことを言うでない! だが、ある意味合ってるじゃろうな……気付かぬかカカシよ、イルカに触れようと影分身が実体化するために、恐らくお主のチャクラが吸われとるぞ」
「本当ですか!」

全員の目が、影分身カカシ先生の握っている俺の手に集中した。

「ちょっとお前、俺を殺すつもり?! 任務中にチャクラが足りなくなったらどうするの!」
「そう言われても……俺だって意識してやってる訳じゃないから分かんないよ。そんなのその程度で殺られちゃうアンタが弱いだけなんじゃないの?」
「なんだと?!」

本体カカシ先生の殺気が膨れ上がり、まともに俺にぶつかってきた。

「うわ、わぁっ! ……あれ?」

殺られると思ってたのに、圧迫感が消えた。
とっさにぎゅっと瞑った目を恐る恐る開けてみると、影分身カカシ先生が俺を庇って立ちはだかっていた。

「イルカ先生を傷付けようとするなんてアンタ、何考えてんの?!」
「お前がイルカ先生を離さないからだろうが!」
「そこまでじゃ!」

三代目の鋭い一喝が割って入る。

「カカシは今日は待機じゃったな。儂とその不完全な術の解析じゃ。それから影分身のカカシ、お主はイルカと共にいよ。何処かへ消えられても困るからの」
「ええっ! じっちゃ、いえ三代目、俺はアカデミーと受付が……」
「なんじゃ、赤子の面倒をみよと言うとる訳でもなし、カカシの一人くらいくっついてても問題はなかろう」

いやいや、よりによってカカシ先生だぞ!? 里の誉れをくっつけてアカデミーや受付をウロウロしてたら問題だらけだろ! しかも手を繋いだまま!
実は家からずっと手を引き抜こうとしてたんだが、チャクラで吸着でもしてるのか、どうやっても離れない。

「それにしても、特定の者にだけ触れる生き霊のような影分身か。これは面白い……いや、とにかくカカシとかけられた術の解析をするから、イルカはもうアカデミーに行くがよい」
「じっちゃん、また変な術とか開発しないで下さいよ? 禁術の保管庫は怪しげな巻物でいっぱいなんですからね!」
「ほら、もう行こうよイルカ先生」
「お前、調子に乗って先生におかしなことをするなよ」

ぐいぐいと俺を引っ張って部屋を出て行こうとする影分身に、本体カカシ先生が釘を刺した。
すると影分身カカシ先生は、ニヤリとして俺の肩を抱き寄せる。

「何よ、羨ましいの? おかしなことって、アンタと一緒にしないでよね」

そう言うと、俺を米俵のようにヒョイと担いで窓から飛び出した。
遠くから本体カカシ先生の殺気と、三代目の「こりゃっ、カカシ!」という声が追いかけてくる。
だがそれよりも。
アハハハっと楽しげに笑い声をあげる影分身カカシ先生に俺は唖然として、されるがままになってしまった。





つ……疲れた。
あれから朝の職員会議には出られなかったものの、普通に授業と受付をこなした。
「子供たちの気が散るので、目につかないようにしてて下さい」と言ったら、授業中だけは窓の外の木に座っておとなしくしててくれたが。
その後の職員室でも受付でも、手こそ繋がないものの、ずーーーっと俺の後をくっついて回るのには困った。席を立ってコピー機に向かっても、受付で資料棚を漁りに走っても、トイレにまでぴったりと後をくっついてきた。
先生たちも受付の奴らも何事かと遠巻きにするし、俺にだって訳が分からないから説明のしようもないので、我関せずの態度で貫き通したが。明日もこのままだと業務に支障が出そうだ……主に俺の周囲の人に。

「今日はもう帰れるの?」

夜勤の奴に引き継ぎをしてから鞄を取ると、影分身カカシ先生が声をかけてきた。
そういえばくっついて回るわりには一言も話しかけてこなかったので、最後の方はほとんど存在を忘れていた。見るとニコニコしながら俺を見つめている。
――なんだか、やっとご主人様に構ってもらえた犬みたいだな。
疲れた頭にそんな発想が浮かび、慌てて打ち消した。

「そうですよ。ところで、その……カカシ先生は帰らないんですか?」
「え、もちろん一緒に帰るよ?」

ですよね~。
一抹の希望を込めて自分の家に帰らないのかという意味で聞いたんだが、やっぱり今日も俺の家に来るのか……。
当たり前のようにスルッと手を繋がれ、逆らう気力もないまま暗くなった外に出た。この状態で買い物に行く勇気はないので、今日は家にあるもんで飯を作ろう。
そんなことを考えてると、影分身カカシ先生がふふっと笑い声を洩らした。

「イルカ先生のそばにいると、ドタバタしてて楽しいね」

ドタバタしてて悪かったな! アンタみたいなスマートな仕事なんか、中忍には一つもねぇんだよ!

「あの子たちもそうだけど、いつもドタバタして……生きてるって感じがする」

生きてるって。
俺は思わず足を止めてしまった。

――アンタだって生きてるじゃないか。

そういえば、カカシ先生はいつも遅刻ばっかしなんだってばよとナルトはぼやいていたが、きっとまだ暗部の任務も受けているんだろう。それでなくとも、上忍クラスの任務は陰惨なものが多いはずだ。
もしかして……
カカシ先生はそういう日々に疲れ、俺みたいな普通の生活に憧れて俺のところに居着いてるんだろうか。
カカシ先生は六歳から中忍として任務漬けだって、噂で聞いたことがある。それなら恐らく今まで知らなかったであろう、平凡でドタバタした生活に興味を持つのも当たり前かもしれない。
例え影分身の身でも、影分身だからこそできる、普通の生活に。

「……腹減りましたね。さっさと帰って飯を作って食いましょう」

すん、と鼻をすすって、影分身カカシ先生から顔を隠すように前に立ち、ぐいぐいと手を引っ張って歩いた。





買い置きしてあった野菜とキノコと肉をいっしょくたに炒め、白飯と味噌汁とコタツに運ぶ。俺の茶碗は朝の騒動で割れてしまったので、来客用のだけど。
しばらくはこれを使うかと思ってたら、カカシ先生が「イルカ柄のお茶碗、割っちゃってゴメンね。明日の帰り、一緒に買いにいこう?」と言ってきた。帰り一緒にって、手を繋いでか?
それはちょっと避けたかったので「いや、これでいいですよ」と曖昧に微笑んどく。
できた夕飯を並べようとしたら、当然のようにコタツの一辺に箸が二組並んでてガックリときた。
逆らわずにそのまま並んで座ると、いたってシンプルな夕食なのにカカシ先生は「一緒に食べると美味しいね」と微笑む。
そうだな。誰かと食うメシはうまいもんだ。今度は俺も素直にそうですねと微笑み返した。
――影分身カカシ先生は、いつの間にか俺の中では『カカシ先生』になっていた。丸一日べったりと過ごしたせいかもしれないが。

俺の知ってるカカシ先生は、いつも無表情で反応も薄く、何を考えてるのかよく分からない人だった。一流の忍なんだからそういうもんなのかと思ってたが、こんな素直な一面もあるなんて思いもよらなかった。これも絡まってしまった術とやらの影響なんだろうか。
それに本体のカカシ先生の方も、今日は苛々してるか怒ってばかりだったが、それでも今までのイメージに比べたら何というか……人間味があった。
そりゃそうだよな。カカシ先生だって一人の人間だ。
遠く遥かな高みにいたはずのカカシ先生が、なんだかすごく身近に感じられて、隣にぎゅうぎゅうと座ってるカカシ先生に話しかけようとした。
すると窓がこつこつと叩かれる音が響く。
これはたぶん三代目からの式鳥だ。立ち上がって窓を開けると、白く小さな鳥が入ってきて、俺の手の中で紙片に変わった。

「三代目は何だって?」

カカシ先生も内容をなんとなく察したのだろう。
今までのふわふわした雰囲気は消え、いつもの無表情に近い顔になってしまっていた。

「術の解析が済んだので、明日アカデミーの前に執務室に二人で来るようにとのことです」
「……そ。りょーかい」

素っ気なく答えるとカカシ先生は「お風呂入れてくるね」と風呂場へ行った。
その顔は確かに無表情だったんだけど。
素顔を晒してるせいか、僅かに眉が下がり、口元に力が入ってたのに気づいてしまった。
あれはアカデミーでよく見る顔だった。
親が任務で誕生日にいなかったり、友だちとケンカして遊べなかったりした時に、子供がよくする顔。
――寂しいのに寂しいって言わない、強がってる時の顔。



来客なんだから先に風呂に入って下さいと言っても聞かないので、仕方なく俺が一番風呂を使わせてもらう。
すると扉のすぐ外でカカシ先生が背を向けて座ってるのが、曇りガラス越しにぼやけて見えた。
いくら影分身とはいえ、あんな所でじっとしてたら風邪を引いてしまう。いや、影分身は風邪なんか引かないのか?
分からないけど落ち着かないので、コタツで待ってて下さいと何度言っても「ここにいたいの」と聞く耳を持たない。
まったく。ナルトより子供みたいだなとため息をつくと、諦めて声をかけた。

「そこじゃ冷えますから、一緒に入りましょう」
「ぅえっ、いいの?! いや、いいよ!」

カカシ先生は飛び上がると、よく分からん返事をして扉の向こうから消えてしまった。
はぁ、やれやれ、これでゆっくり風呂に浸かれると湯船の中で伸びをする。
思い返せば、完全に一人になれたのはこれが今日初めてだ。手を繋いでない時は、必ず後をくっついて回る。くっついて回れない授業中は、必ず視界に入る位置にいる。一日ドタバタして考える暇なんかなかったが、そもそもなんであんなにしつこく俺の後をくっついて回ってたんだろう。俺と離れたら消えちまうんじゃないかってくらい必死に見えた。
そこで初めて気づいた。
一日中引っ付かれて困ったし面倒くさかったけど、不思議と嫌悪感だけは無かったな、と。

風呂から上がり、タオルで頭をがしがしと拭きながら脱衣所を出ると、狭い廊下でカカシ先生が体育座りをしていた。

「うおっ、アンタ何してるんですか! 風邪引くだろうが!」
「だって……」
「だってじゃない! ほら早くあったまって! ちゃんと肩まで浸かって百数えるまで出て来ちゃダメですからね!」

思わず敬語も忘れて叱りつけると、風呂に追いやった。
なんでこんなに手がかかるのかなぁ。上忍は変わり者が多いのは常識だが、こういう変わり方をしてる奴なんているんだろうか。忍犬を使役してるらしいから、本人も犬っぽいのかね。
そんな失礼な事を考えながら、明日の準備をする。
――明日。
あのカカシ先生は恐らく本体に統合されるのだろう。つまりは消えて、いなくなってしまうってことだ。
そうしたら俺の生活は元通りになって、カカシ先生をくっつけてウロウロすることも、手を繋ぐことも、コタツでぎゅうぎゅうと並んでメシを食うこともなくなる。
窮屈さからやっと解放されて願ったりじゃないか。
……そう思う心は、なぜか浮上しなかった。


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