【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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イルカ先生は記念日系は多分覚えてないと思う。
÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷
恋人の日
「カカシさん、今日は忍者をお休みの日にしましょう」
もう五月だというのに朝方また冷え込んだらしい。きっちり包まってた俺の愛する布団を剥がして叩き起こした非情なイルカ先生が、そう高らかに宣言した。
いつものアンダーとズボンじゃなく、トレーナーとチノパンを放り投げてくるからこれに着替えろってことか。
忍者を休むって、ただの休日じゃないんだろうか。
台所に立ってる先生の後ろから覗き込むと、せっせと弁当を作っている。
「カカシさんはおにぎり担当」
「はぁーい」
手を濡らしてご飯を三角にきゅっきゅっと握っていくと、ウィンナーを炒める音がジュワーッと響いた。ちらっと横目で見ると他には玉子焼き、唐揚げと案の定野菜が足りてないので、冷蔵庫からブロッコリーと人参を出して手早く茹でる。
弁当を包んで水筒と一緒にリュックに詰めたら、イルカ先生がまたしても高らかに宣言した。
「よし、しゅっぱーつ!」
イルカ先生のミステリーツアーが始まる。いったいどこに連れていかれるんだろう。
……って、ここは。
「アカデミーじゃない」
「そうですよ」
にやりとしたイルカ先生が、俺の手を引いて裏門に回る。
そのフェンスの間から溢れるように生えるツツジをかき分けると、大人一人がくぐり抜けられるくらいの隙間が空いていた。
「見つかるとまずいんで、早く早く」
急にこそこそとし出した先生に、慌てて隙間に体を押し込むとすぐ後から先生がついてきた。
すると小さな衝撃が腹の真ん中をパシリと走り、変な重さを感じる。
「え、これは」
「チャクラを封じられたんですよ、俺たちは侵入者だから」
「大丈夫なの、先生が困るんじゃない?」
「警備にはさっき連絡したから捕まったりはしませんよ。いいからその先を右に」
言われた通り右に曲がると小さな温室が見えた。
「そこに入って、早く」
チャクラを封じられるのは任務や戦闘でも時々あるのですぐ慣れたけど、格段に動きが悪くなることに変わりはない。後ろから突かれながら温室に入ると、もわっとした暖気に包まれた。
「ここはあったかいでしょう。それに南の国の珍しい植物がいっぱいあって、見てるだけでも楽しいですよ」
見渡すと確かに木ノ葉では見かけない植物ばかりだ。南国の任地でよく見た棕櫚や、干からびてるみたいな尖った葉だけの植物、やけに甘ったるい匂いの果物がなる木。食虫植物もある。
「その木の奥にテーブルと椅子があるから、荷物を置いてください」
言われた通り弁当の入ったリュックを置いて、中を見て回る。空気がしっとりと暖かいせいで、ぬるま湯の中をゆったり泳いでるみたいで気持ちいい。
それにしても、温室で弁当を食べるだけなら普通に来ればいいのに、わざわざこっそり侵入してまでチャクラを封じてピクニックしようなんて。
「ありがとね」
イルカ先生が俺をじっと見つめて、ちょっとホッとしたようににこりと笑う。
昨日の任務が胸くそ悪いのだったことに気付いたんでしょ?
だから忍者を休もうなんて言い出したんでしょ?
俺が寒いの苦手だから、近場で暖かい所を探してくれて。
何一つ言葉にされた訳じゃないけど、言葉より真っ直ぐ届く。
この暖かい空気が。溢れる緑の優しさが。
イルカ先生のその笑顔が。
「今日は忍者じゃないなら、俺たちはただの恋人だね」
手を伸ばして先生を抱き寄せる。
「じゃあ今日は恋人の日だ」
「……また気障なこと言って」
腕の中で顔をしかめた頬の赤い恋人の、尖らせた口にちょんとキスをした。
「恋人の日?」
執務机の前のシカマルがウゲェという顔をする。
「そ、恋人の日。せっかく休日を増やすなら、インパクトあった方がいいでしょ」
「まぁ、そりゃそうですけど。ベタベタっすね」
「いろんなイベントも企画しやすそうだし、里の活性化にも繋がるんじゃない?」
「はぁ、確かに。でも何だっていきなり恋人の日なんすか。火影に因むなら犬の日とか、他にもいろいろありそうなのに」
「聞く? そこ聞いちゃう? あのね、昔イルカ先生がね」
「や、いいっす大丈夫っす! それにしても、恋人の日ねぇ」
せっかく俺とイルカ先生のラブラブエピソードを聞かせてやろうと思ったのに。
しきりに首を傾げるシカマルに、駄目押しの一言を放つ。
「夫婦だって、この日だけは恋人に戻るのもいいじゃない」
ほら、シカマルの頬が緩んだ。
「そっすね、いいかも。恋人の日」
決まりだな。帰ったらイルカ先生に報告しなきゃ。
俺たちの恋人の日が里の休日になりましたよ、って。
【完】
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恋人の日
「カカシさん、今日は忍者をお休みの日にしましょう」
もう五月だというのに朝方また冷え込んだらしい。きっちり包まってた俺の愛する布団を剥がして叩き起こした非情なイルカ先生が、そう高らかに宣言した。
いつものアンダーとズボンじゃなく、トレーナーとチノパンを放り投げてくるからこれに着替えろってことか。
忍者を休むって、ただの休日じゃないんだろうか。
台所に立ってる先生の後ろから覗き込むと、せっせと弁当を作っている。
「カカシさんはおにぎり担当」
「はぁーい」
手を濡らしてご飯を三角にきゅっきゅっと握っていくと、ウィンナーを炒める音がジュワーッと響いた。ちらっと横目で見ると他には玉子焼き、唐揚げと案の定野菜が足りてないので、冷蔵庫からブロッコリーと人参を出して手早く茹でる。
弁当を包んで水筒と一緒にリュックに詰めたら、イルカ先生がまたしても高らかに宣言した。
「よし、しゅっぱーつ!」
イルカ先生のミステリーツアーが始まる。いったいどこに連れていかれるんだろう。
……って、ここは。
「アカデミーじゃない」
「そうですよ」
にやりとしたイルカ先生が、俺の手を引いて裏門に回る。
そのフェンスの間から溢れるように生えるツツジをかき分けると、大人一人がくぐり抜けられるくらいの隙間が空いていた。
「見つかるとまずいんで、早く早く」
急にこそこそとし出した先生に、慌てて隙間に体を押し込むとすぐ後から先生がついてきた。
すると小さな衝撃が腹の真ん中をパシリと走り、変な重さを感じる。
「え、これは」
「チャクラを封じられたんですよ、俺たちは侵入者だから」
「大丈夫なの、先生が困るんじゃない?」
「警備にはさっき連絡したから捕まったりはしませんよ。いいからその先を右に」
言われた通り右に曲がると小さな温室が見えた。
「そこに入って、早く」
チャクラを封じられるのは任務や戦闘でも時々あるのですぐ慣れたけど、格段に動きが悪くなることに変わりはない。後ろから突かれながら温室に入ると、もわっとした暖気に包まれた。
「ここはあったかいでしょう。それに南の国の珍しい植物がいっぱいあって、見てるだけでも楽しいですよ」
見渡すと確かに木ノ葉では見かけない植物ばかりだ。南国の任地でよく見た棕櫚や、干からびてるみたいな尖った葉だけの植物、やけに甘ったるい匂いの果物がなる木。食虫植物もある。
「その木の奥にテーブルと椅子があるから、荷物を置いてください」
言われた通り弁当の入ったリュックを置いて、中を見て回る。空気がしっとりと暖かいせいで、ぬるま湯の中をゆったり泳いでるみたいで気持ちいい。
それにしても、温室で弁当を食べるだけなら普通に来ればいいのに、わざわざこっそり侵入してまでチャクラを封じてピクニックしようなんて。
「ありがとね」
イルカ先生が俺をじっと見つめて、ちょっとホッとしたようににこりと笑う。
昨日の任務が胸くそ悪いのだったことに気付いたんでしょ?
だから忍者を休もうなんて言い出したんでしょ?
俺が寒いの苦手だから、近場で暖かい所を探してくれて。
何一つ言葉にされた訳じゃないけど、言葉より真っ直ぐ届く。
この暖かい空気が。溢れる緑の優しさが。
イルカ先生のその笑顔が。
「今日は忍者じゃないなら、俺たちはただの恋人だね」
手を伸ばして先生を抱き寄せる。
「じゃあ今日は恋人の日だ」
「……また気障なこと言って」
腕の中で顔をしかめた頬の赤い恋人の、尖らせた口にちょんとキスをした。
「恋人の日?」
執務机の前のシカマルがウゲェという顔をする。
「そ、恋人の日。せっかく休日を増やすなら、インパクトあった方がいいでしょ」
「まぁ、そりゃそうですけど。ベタベタっすね」
「いろんなイベントも企画しやすそうだし、里の活性化にも繋がるんじゃない?」
「はぁ、確かに。でも何だっていきなり恋人の日なんすか。火影に因むなら犬の日とか、他にもいろいろありそうなのに」
「聞く? そこ聞いちゃう? あのね、昔イルカ先生がね」
「や、いいっす大丈夫っす! それにしても、恋人の日ねぇ」
せっかく俺とイルカ先生のラブラブエピソードを聞かせてやろうと思ったのに。
しきりに首を傾げるシカマルに、駄目押しの一言を放つ。
「夫婦だって、この日だけは恋人に戻るのもいいじゃない」
ほら、シカマルの頬が緩んだ。
「そっすね、いいかも。恋人の日」
決まりだな。帰ったらイルカ先生に報告しなきゃ。
俺たちの恋人の日が里の休日になりましたよ、って。
【完】
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