【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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「ちょっと早いですけど、こちらでお昼にしましょうか」
「先生嬉しそうだ~ね」
「最近なかなか一緒に来られませんでしたから」
「あ!そっか、一緒じゃないとアレ使えないもんね」
「テウチさん、こんにちは!」
「へいらっしゃい…って先生!六代目もお揃いで!久しぶりだねぇ」
「どーもこんにちは。……テンゾウ」

六代目がスッと後ろに手のひらを差し出すと、どんぶり鉢らしき物が二つ重ねて手渡された。
………って、いつのまに?!
後ろに控えてるのは、身体検査の時の猫の人だった。
軽くこちらに会釈(たぶん)すると、次の瞬間には目の前から消えていた。

「はいテウチさん、これで今日もお願いね」
「ハイよッ!お二人さんはいつものでいいんだよな。そっちのお姉さんはどうする?」
「あ、え~と…味噌トンコツでお願いします」
「鳥羽さん、分かってますねぇ。一楽はやっぱり味噌トンコツ!まぁ全部うまいけどね、テウチさん」
「お、嬉しいこと言うねぇ。じゃあキレイなお姉さんもいることだし、みんなにチャーシューをサービスだ」
「やった!テウチさんありがとう!」

大喜びではしゃぐイルカさんと、それを細めた目で愛おしそうに見つめる六代目。
小さなラーメン屋での、普通の幸せな夫婦のひとコマ。
ふ…ふふふふふふ。
だけどもう騙されないわよ。
ここでも絶対何か…ハレンチなエピソードがあるはず。
今度こそオタオタしないようにしないと、インタビュアー失格だわ。
……ところで今、猫の人が手渡したのって。

「さっきのどんぶり鉢、あれは何だったんですか?」
「へい、お待ち!味噌トンコツチャーシュー増量三つだよ!」
「伸びちゃうから先に食べちゃいましょう。ここのラーメンは火の国一、いや世界一うまいんですよ!」
「あ、はい、頂きます」


「はー、美味しかった…!」
「でしょう?…で、さっきのどんぶり鉢は今使ってたこれなんですけど、ほら」
「ん?空になった底に何か絵が…これは、あ!イルカさんのお顔?」
「そ。オレのラーメンどんぶりには先生の、先生のにはオレの顔写真がプリントしてあるの」
「スープを全部飲み干すと、お互い相手の顔と見つめ合えるって訳です。へへっ、いいアイディアでしょう」
「夫婦茶碗ならぬ夫婦どんぶりだ~よ…テンゾウ」
「どうぞ」

またもや猫の人がすぐ後ろに立ってて、ヒイッという声を呑み込む。
テンゾウと呼ばれた猫の人は、カウンターにざらりと様々なペアの食器を並べた。
お茶碗やどんぶりやお皿や小鉢、コーヒーカップや湯呑み茶碗まである。
そして全ての食器の底にはお二人それぞれの顔、顔、顔、顔、顔、顔、顔。

そこではたと気付いた。
そうか、これはきっと毒殺等の手段を封じるため、食器まで持ち歩いている…

「屋敷で使ってる食器は全部このプリントがしてあるんですけどね。外食する時には使えないじゃないですか。だから外食用にも色々揃えたんですよね」

…訳ないですよね。
ただのバカップルのラブラブ脳が生み出した産物だったわ。
この…リア充め………っ!!
思わず決め科白を吐こうとすると、お二人がまたしてもこちらをチラチラ、ニヤニヤと見ている。いやだから全然羨ましくないっつーの!
期待に応えるのもなんだか癪になったので科白を噛み殺し、口の両端をぐいっと持ち上げてどうにか笑みらしきものを浮かべた。

「何時でもお揃いの食器で召し上がりたいなんて、本当にラブラブですねぇ」

このインタビュアー魂をとくと見よ!
そしてカメラを取り出すと、自棄になってバシャバシャと食器を撮りまくった。
お二人の笑顔…というかドヤ顔が束になって数多の食器の底から見返してくる。文字だけじゃなくて人の顔でもゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。

「まだたくさんあるので、良かったら差し上げますよ!帰りにお渡ししますね」
「まあ!御利益がありそうで嬉しいですわー。ありがとうございますー」

ほぼ棒読みで答えながらようやく撮り終えると「失礼」と背後から手がぬうっと伸びてくる。ビクッと振り返ると猫の人だった。
あなた、まだっていうかずっといたの?!
猫の人が食器を手早くまとめて床に広げた巻物の上に置くと、何やら両手をささっと動かした。
するとポンっと煙を上げ、一瞬で食器が消えた。そして本人も。

「え、えっ?!」
「巻物に収納する術です。本来は大きな忍具等を収納するためですけどね」
「まあすごい!それは便利ですね」
「まぁね。ただ巻物が普通のよりおっきくなっちゃうから、面倒だからアイツに持たせてるの」
「は?六代目の護衛のためじゃないんですか?!」
「護衛?あー、う~ん…ま、そういうことにしといて」
「さあ鳥羽さん、そろそろ次に行きましょう」
「…はぁ、はい」



…………あれ、ハレンチは?

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