【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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腕の中で眠ってるイルカ先生の顔にかかった髪をそっと避け、指の背で頬を撫でる。
天道への対抗意識で思わず居間で押し倒してしまったけど、せっかくお呼ばれしたのにこれはまずかっただろうか。やっぱり寝室まで我慢して連れてくべきだったかも。
でもあんな可愛い顔で可愛い勘違いをされたら、張り切らざるを得ないよね。

「パックン、みんなは?」
「ワシ以外は帰ったぞ。天道は台所の椅子で丸くなって寝ておる。お主の手が空いたならワシも帰るぞ」
「ん、もう大丈夫。ありがとね」
「うむ」

この結界の遮音・遮蔽効果は内外双方向性なので、外との連絡のためにパックンだけは認識されるように設定変更してあるのだ。
そのパックンの気配が消える。
天道が目覚めて誰の気配もしないのは寂しいだろうと結界を解除したとたんスパァーンと引き戸が開いたので、反射的にイルカ先生を抱え込んで室外に向かってクナイを構えると、もふりとした弾力のある塊が腕を押し返した。腕の中の先生がううーんと呻きながら目を擦る。

「ん……天道?」
「おはようやでイルカ兄さん! トイレの砂はちゃんとさっき換えといたで!」
「そうか~、偉いな天道」

まだ寝惚け眼のまま、イルカ先生が腹に乗った天道をよしよしと撫でる。
いつの間にベストポジションに滑り込んだのか。
それより先生を優しいキスで起こすのは俺の役目なのに、またしても先を越されてしまった。添い寝任務は天道の方がベテランなせいか、どうしても後手後手に回ってしまう。
だが俺にだって恋人としての意地と、とっておきの必殺技がある。
イルカ先生が好きだと言ってくれる、この顔と声が。

「おはよう、イルカせんせ。体は大丈夫?」

いつもより意識して甘めの声を出すと、ぼんやりしていた先生の目がパッと俺に向けられた。

「あっ、えっと、……はい」

すぐに俯いてしまったけど、天道を撫でる手が忙しなく動いて意識してくれてるのが丸分かりだ。

「ムリさせちゃった? まだちょっと辛いかな、ごめんね?」
「いえ大丈夫です! それに辛くなんてないです、すごく気持ち良かったし!」

先生が真っ直ぐ俺を見返して必死に訴えてくれるけど、「気持ち良かった」なんて力説されたら……うん、ちょっと俺の方がムリ。
思わず思いきり唇を貪ってから、ハッと気付いて天道の現在位置を探すと。

「ちょっと天道! そこは俺のものだよ⁉」

なんと天道はイルカ先生の股に挟まって股間を枕にしていた。

「イルカ兄さんのきんたまくらは最高なんやで」
「ズルい! 俺だって先生のきんたまくら味わいたい!」
「カカシ兄さんはさっきまで独り占めしとったやん。順番はちゃんと守らなあかんねんで!」
「俺はきんたまくらはしてないからね!」

するとイルカ先生がブハッと吹き出し、腹を抱えて笑い転げた。
その勢いで天道が股間から放り出されるが、今度はすかさず横向きになった先生のくの字になった股間にぎゅっと嵌まり込む。

「ケンカはもうやめて下さいね二人とも。でもなんか、ブフッ、お気に入りの玩具を取り合う兄弟ゲンカみたいで……」

そう言うと先生はまた笑い出す。
兄弟ゲンカって。
いや兄弟はいないからそういうケンカはしたことないけど、兄弟ってこんな手強いものなんだろうか。だとしたら本気で天道対策を講じた方がいいと思いながら横目で天道を見ると、口の上のむっくりとした部分を歪めて得意気に天道が笑った。

「カカシ兄さんよりオレの方が先に側におったんやから、オレがお兄ちゃんやな」

………………え?
そういうことになる、のか?
兄弟は先に産まれた方が兄だから、確かにそういう理屈ではあるけど。
俺が天道の弟⁉

「こぉら天道、あんまり調子に乗るなよ」

イルカ先生が優しく嗜めてくれたけど、うみの家の序列ではそういうことになるのかもしれない。
犬の世界では序列は強さで決まるが、猫はどうなんだろうか。今度髭右近家の当主に聞いてみようと、頭の中にメモする。

「カカシさん、本気に取らないで下さいね?」

笑いの残る声でイルカ先生がフォローしてくれるけど、俺が弟ならもっと我儘を言ってもいいのかもしれないと、ふと思い付く。サスケもクールなふりして、けっこう弟オーラを前面に押し出す我儘っ子だからなぁ。

「天道兄さん、俺、もっとイルカ先生とイチャイチャしたいなぁ」

駄々っ子のように先生に甘えながら抱き付いて天道を窺うと、天道はとたんにキリッと姿勢を正した。

「しゃーないな! オレは良い兄さんやからな、ここは譲ったろ!」

そして兄さんらしくキリッ、キリッと歩いて居間から出ていってくれた。
ものは試しとやってみたけど、兄さん効果って凄いな。
イルカ先生まで「カカシさんったらもう……しょうがないですねぇ」なんて、さっきまで天道を撫でていた手付きで俺の頭を撫でてくれるし。

――うみの家の序列、最高やなぁ。

天道の口調を真似てこっそりほくそ笑むとイルカ先生を抱く腕を強め、キスをねだる目で見上げた。



【完】
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