【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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小さな白い塊が、文字通りロケットのようなスピードで開けっ放しの受付の中に飛び込んできた。
午後の忙しくなる前の、それでも数人いた人たちの頭の上を、そのミニロケットは一直線に隣に座ったイルカの元へと向かってくる。

と、イルカが椅子から飛び上がり、受付机の上でパシッとそれを掴むと、くるんと一回転して机の向こう側に華麗に着地した。

「……はたけ上忍からか」

質問ではなく確認をすると、イルカはチラッと手の中を一瞥して、にかっと笑った。

「あぁ、そうだ。もうすぐ里だって」
「そうか、三小隊編成だっけか……じゃあこれから混むな。今のうちに一息入れとくか」
「だな」

イルカは立ち上がると、そのまま部屋の隅の給湯室に向かった。
先ほど飛んできたはたけ上忍からの式は、既に紙片となってイルカのポケットに大切そうにしまわれた。

俺は一度だけあの式をちゃんと見せてもらったことがあるが、いまだにあのタイプの式を作れないでいる。
正確にいうと、あのレベルの再現度のだ。
まぁ、俺にはあの式の使い道もないからいいんだけどな。せいぜい同じ中忍仲間にイタズラで送るくらいだから、あそこまで緻密に作る必要もない。
相手がそれをぱっと見て何なのか――ナニなのかが分かればいいんだからな。



里内を飛び回る白いちんこ。
それが最初に登場した時は、ちょっとした騒ぎになった。
子供たちは単にロケット型の式だと思ったらしく、はしゃいで面白がって後を追っかけ回していたが。例えアカデミー生でも、上忍の使う式に追い付けるはずがない。
だが中忍以上になるとそれなりの動体視力もあるので、それが何なのかはすぐに判明した。
……ついでに、その送り先も。
初めて俺がその式の到着時に遭遇した時は、感動すら覚えたもんだ。
紙片に変わる前に「……じゃあ、ちょっとだけな」と照れながらイルカが見せてくれたが、色さえ違えば本物かと見紛うくらいの精巧な作りだった。
そこで俺は、うっかり不用意な一言を発してしまった。

「もしかして、これってはたけ上忍のアレ……」

イルカの顔がぼわっと音がするくらいに赤面したのを見て、俺は逆にざっと青ざめた。
いやだって、これってアレなんだろ? はたけ上忍のアレのレプリカみたいなもんだろ? 里の誉れのアレの形状やらサイズやら、そんな里の機密に該当するようなもんを、一介の中忍である俺が知っちゃっていい訳ないじゃないか!

しかもはたけ上忍は、イルカに関してだけは異常に嫉妬深……いやいや狭量であるからして、イルカの可愛い(とはたけ上忍が常々仰ってる)赤面を見たことがバレたら。
――消される。
こんな大っぴらに自分のちんこを飛ばしてとか、こうなるのは分かってただろ優秀な上忍様なんだからさ! とか、そういう理屈は一切通用しないのだ、あの御方には。
俺はそっと息を吸い込み、努めてさりげなさを装ってイルカに進言した。

「あのさ~、余計なお世話かもしんねぇけどさ、この式はもっと早く飛ばした方がいいんじゃね? 中忍じゃ見れないくらいにさ。ほら、お前も無闇に大事な恋人のアレを見せたくないだろ? な?」

中忍の部分は軽く押し出すように強調しておく。
上忍様のことなんて知ったことか。同じ上忍同士、そこは自分たちで何とか頑張ってくれ。俺は自分の身を守るのが精一杯なんだよ。

イルカはハッと気付いたような顔をして「そ、そうだな! 今夜カカシさんに言っとく。ありがとなイワシ!」と、お前って天才みたいに感謝してるが、気にすんな。それより、くれぐれも俺の意見だって言わないでくれ。
そして今夜の部分はいらねぇからな。あえて今夜を強調してくれなくても、お前らのアレこれを想像しないようにするので俺はもう手一杯だからな。



まぁ、そんな訳で。
俺の地道な努力が実を結び、はたけ上忍のちん……アレ型ロケット式が改良されたんだが。
そもそも、ちん……アレ型ロケット式自体をやめてくれとはたけ上忍に言える強者は、まだ現れていないようだ。
アカデミーの男子生徒の間でもロケット型の式を作るのが流行り出してるみたいだし、上忍様や中忍どもの悪ふざけにも、ちんこ型のロケット式が使われてるようだし。
近頃の里の空はなかなかシュールな光景だ。
俺も早く「もうっ、こんな式を飛ばしてきて!」と可愛く頬を染めるカノジョが欲しいなぁ。
支給品の安くて不味いコーヒーの入ったカップをイルカから受け取りながら、俺はぼんやりと妄想した。

「なにニヤニヤしてるんだよ、気持ちわりぃな」

イルカが吹き出すが、余計なお世話だ。さっきから鼻唄まで歌っちゃってご機嫌そうだが、俺はちんこ型のロケット式を貰いたいんじゃなくて、送りたいんだよ。
いやイルカ、お前はすんげぇ幸せそうだから、それはそれでいいんだけどな。
イルカがコーヒーを一口飲むと「そういえば……」と呟いた。

「お前トムラ上忍って知ってるか? こないだ色々聞かれたんだけどさ、なんかお前のことずいぶん気に入ってるみたいだぞ。そのうち告白されんじゃねぇか」
「マジで!? どっどんな感じだった? 可愛いか美人系か? 巨乳か!?」

するとイルカはニシシシとからかうように笑って言った。

「どんなって、可愛いよりはカッコいいって感じだな。それでいて笑うと優しそうな顔でさ。でも巨乳はないだろ……大胸筋はガッツリありそうだけどな。イワシは意外と男に人気あるよな~」

えっ……

色々爆弾発言をかましたイルカがヘラヘラしているが、俺はそれどころじゃない。

その時視界の隅に、白い式が飛んでくるのが見えた。
一直線に、俺に向かって。



【お・わ・り】

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