【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
↑new ↓old
『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
へのへのもへじと、のしこし山 ★★
1
カカシが新年早々駆り出された任務から帰ると、ストーブの上のヤカンがしゅんしゅんと音を立てる部屋の中に、墨の匂いが漂っていた。
その予想外の匂いに、年越しそばとおせちにはありつけたが、そういえばお雑煮とイルカはまだだったなぁ、とカカシが考えていると。
「カカシさん、おかえりなさい」
こたつで正座して、半紙に向かって一心に筆を動かすイルカが、顔を上げずに声をかけてきた。
カカシが肩ごしに覗きこむと、ちょうど『有言実行』の『実』まで書いているところだった。
書は呼吸が肝だ。
カカシは邪魔をせず、先にシャワーを浴びてくることにした。
タオルで頭をガシガシ拭きながら出てくると、ちょうど切りよく名前まで書き終えたらしいイルカが「ふうー」と息をつく。
イルカの周囲には十枚以上の『有言実行』が散らばっていた。
「さすが先生、書も上手いね」
「そりゃ教える立場の人間がへたっぴじゃ、まずいですからね。でもカカシさんも一通りこなせるんでしょう」
忍はあらゆる職業、肩書きの人物に成りきる必要がある。
要人の影武者やターゲットの側近い人物など、性別や年齢まで任務内容に応じて様々な人間に変化することが多々あるからだ。
そんな時に変化だけ出来ても、所作や言動でどうしてもボロが出る。だから変化以外にも一般教養はもちろん、特殊技術の知識や技術まで、請け負う任務のランクが高い者ほど多種多様なものを自分のスキルにしていた。
「う~ん、でもあくまで一通りだし、やっぱり先生みたいなお手本っぽくは書けないよ」
「カカシさんほどの人に褒められると照れますね。……どうです、カカシさんも何か書いてみますか?」
「イルカ先生は何を書いてたの?」
「冬休みの宿題の書き初めです。新年の抱負を書くんだけど、俺のも一緒に壁に貼らなきゃいけないのを忘れてまして……」
イルカが席を譲るので、カカシはまっさらな半紙の前に座った。
しばらく半紙とにらめっこをすると、先ほどまでイルカが使っていた筆を手に取る。
さらさらと一息に書かれた文字を見て、イルカの顔が赤く染まっていった。
「0点! それは新年の抱負じゃありませんっ!!!」
「どうして? 俺の新年に一番ヤりたいことはこれだよ?」
イルカはカカシの書いた『姫はじめ』を奪い取ると、クシャクシャと小さく固く丸めた。
カカシは、ちぇ~と口を尖らせながら新しい半紙の右側に、へのへのもへじを書いている。
「新年の抱負は大事なんですよ。ちゃんと集中して真面目に書きなさい」
イルカが思わず悪ガキを叱るような口調で言うと、聞いているのかいないのか、カカシはにっこりと笑った。
「じゃあさ、イルカ先生はこれ知ってる? のしこし山」
「のしこし……やま?」
イルカは頭の中で、のしこしやまと書いてみた。
抱負とは思えないし聞いたことがないが、昔話か何かのタイトルだろうか。あるいは子供向けのなぞなぞとか?
カカシがそんな物を知ってるとも思えないが、ナルト辺りから仕入れたのかもしれない。だがナルトが知ってるようななぞなぞなら、アカデミー教師であるイルカも当然知ってるはずだ。
チラッとカカシを見ると、にこにことイルカを見るばかりだ。
(……………読めん)
変態で腐ってても上忍、さすがにイルカに意図を読ませるようなことはしない。イルカはむきになって、さらに集中して考えた。
昔話でもなぞなぞでもないとすると……暗号か?
だとしたら鍵が必要だ。今までの会話にそれらしき物が埋め込まれていたのか。
カカシはぼんやりしてるようでいて、何かを狙っている時は常に二手どころか十手先までを考えてるふしがある。
こうやってイルカが謎解きに夢中になることも計算のうちだと思っても、のしこしやまのことを考えるのをやめられなかった。
(のしこしやま……のしこしやま……)
ふとカカシの手元に目を落とすと、へのへのもへじが目に入った。
カカシはこれを書いてから「じゃあ、のしこしやまを知ってるか」と聞いた。ならば文字を並べると何かの絵になるのではないか?
イルカは新しい半紙を置き、小筆で縦にのしこしやまと楷書で書いてみた。
「違~うよ、山は漢字なの。それから縦一行じゃなくて、二行」
……やっぱり合ってた!
イルカはニンマリとした。
だが、のしこし山は、へのへのもへじのように絵になるのだ。でも二行って……どこで分ければいいんだ?
イルカは『のし・こし山』、『のしこし・山』、『のしこ・し山』と次々に書いてみたが、一向に絵は見えてこない。
だんだん焦って、字も乱れてきた。
「あ~あ、惜しいなぁ。もう一息なのに~」
イルカの肩に顎を乗せたカカシが、弾んだ声で茶化す。
もともと短気なイルカが「わっかんねぇよ! 降参!」と白旗を上げると、カカシは間近でニヤリとイヤな笑いを浮かべた。
「ねぇ……今さ、イルカ先生ずうっとのしこし山のこと考えてたでしょ? せんせぇ、やらしいなぁ」
「…………はぁ?」
「のしこし山はねぇ、こうやって書くの」
筆を持ったイルカの上からカカシが手を重ね、すいすいと動かした。
イルカはそこから現れた文字列――いや絵を見て、開いた口が塞がらなかった。
のしこし山は、見事に男の象徴の形を描いていた。
「な、な……これ、ちん……!!」
「そ、昔の人は上手いこと考えるよねぇ」
「すっげぇ、タマまでちゃんと……ふはっ」
イルカが思わず吹き出すと、それを封じるかのようにカカシが耳のラインに沿って、舌を滑らせる。
不意打ちの色仕掛けに、イルカの笑いがひゅっと引っ込んだ。
「俺ねぇ、前からやってみたいことあったんだよねぇ。……そのために特注の筆を作らせちゃうくらい」
そう言ってカカシが何処からか取り出したのは、大小のおろしたての筆だった。
まだ墨に染まっていない筆をクナイのように持ち、イルカの目の前にかざして見せる。
ようやく空気が変わったことに気づいたイルカは逃げようとしたが、いつの間にか背後からガッチリと押さえ込まれていた。
カカシがふさふさと広がった大筆の白い毛先で、イルカの首筋を撫で上げる。そのビジュアルといい感触といい、愛撫される時のカカシの髪が掠める感じを思い出して、イルカの腰がずくりと重くなった。
「書き初めプレイしましょ♪ ねぇ……新年の抱負、先生の身体に書かせて」
体育座りをしたイルカのアンダーがたくしあげられ、むき出しになった背中にカカシが大筆を滑らせていく。
「じゃあ次ね。これは~?」
「……や。ちっちゃい『や』です」
「あったり~! じゃあねぇ、次の文字は~」
カカシは宣言通り、イルカの身体に文字を書いていた。子供がよくやる、背中に文字を書いて当てっこする遊びだ。
筆を使ってるし、背中に直接書いているが、きっとどこかで間違った解釈をしてしまったのだろう。
カカシはウキウキと筆を動かしている。
指先と違って大筆で書かれる文字は正直分かりにくいが、今のところ平仮名だけなので、動きを追えば何の字かは想像がついた。
てっきり自分の身体を求められると思い込んでいたぶん、拍子抜けしたが。
こんな他愛のない子供の遊びを、特注の筆まで用意してやりたいと思っていたなら、とことん付き合ってやりたい。
それにしても――
(あんなフェロモンを垂れ流しにされたら、そっちのお誘いだと思うだろうが!)
乾いた穂先の感触がくすぐったい。
ちょうど敏感な背中の傷痕の辺りを使って書いているせいか、くすぐったい以上のものまで感じてしまう。だがカカシが遊びと思ってるからには、下半身に結び付くこの感覚は無視しなければ、とイルカは背中に書かれる筆の動きに集中したが。
それがいっそう快感を引き出すことに、イルカは気づいていなかった。
「ねぇイルカ先生、背中に力が入ってるけど」
「ええっ?! いや、集中してるんですよ!」
「……ふうん?」
ストーブの前に、ごろんと身体を転がされた。
馬乗りになったカカシが、婉然と微笑んでイルカを見下ろす。
そしてくるりと筆を半回転すると、筆の軸先に付いた飾りの丸い翡翠をイルカの腹から胸に滑らせた。そのひやりとした感触にびくっと身体を揺らすと、カカシが翡翠で胸の一点をつついた。
「乳首が立ってるよ」
「つ、冷たいからですよっ。ほら続き! もうやらないんですか?」
「……続けていいのね?」
今度こそ、見間違えようのない欲を宿した目が、舐めるようにイルカを見下ろした。
そしてまた筆の上下を返し、穂先で胸に文字を書き始める。
右胸の尖りを押し潰すように、筆先をぐっと置いた。
それから真っ直ぐ下に線を引き、心臓の方に向かって跳ね上げる。
今度は左胸の尖りを、また押し潰すように筆先をぐっと押しつける。
それから真っ直ぐ下に線を引く。さっきよりは短めに。
筆の獣毛のざらつきが、動かすたびにイルカの皮膚を、その下の神経を嬲る。
「……い、です」
なんとか上擦らないように答えると、カカシがよく出来ましたとでも言うようにニッコリした。
そして「スペースが足りないなぁ」と呟くと、左手でイルカのウエストのゴムを引き下ろして押さえた。
それから鳩尾に筆先を置くと、右から左に短く線を引き、脇腹の方へ斜め下に走らせる。
そこから腹に大きく渦を巻くように筆を動かすと、小さくもう一回り、臍をくるりと撫でた。
「……んっ」
腹筋がびくびくと震え、思わず鼻にかかった声を上げると、カカシが「ハズレ~」とにんまりとする。
「違う、るです! る……ぅわ!」
イルカのズボンが一気に引き下ろされ、下半身が下着一枚の頼りない姿にされた。
カカシがまたも筆の上下を返し、翡翠の玉で下着の上から形を変えつつある部分をなぞる。
「こっちもちょっと固くなってるよ。筆、気持ちいいの?」
違うと言ってみても、身体は正直に答えてしまっている。
イルカは赤らむ顔を背けた。
もうこれは文字当てっこの遊びを模した前戯だと分かっている。だがカカシの物欲しげな顔と、ゆるゆると与えられ続けてきた快楽に、火は付いてしまっていた。
止めようとしないイルカに気を良くしたカカシが、翡翠の玉をイルカの形に沿って滑らせた。そして先端でくるくると円を描く。
「んぅ、ふ……っ」
イルカの腰が震える。
するとカカシが下着に手をかけ、ゆっくりと引き下げた。中からふるりと現れたイルカのモノからは、にじみ出た先走りが下着と繋がって糸を曳いた。
それを見たイルカは一気に羞恥心が沸き上がり、反射的に身体を丸めてカカシの目から隠そうとした。だがカカシの方がはるかに早く、下着を一気に引き抜くと膝の上に跨がって固定してしまった。
「だぁめ、逃がさないよ」
そう言うと、今度は小筆の穂先でイルカのモノをすうっと撫で上げた。
獣毛のちくちくとした未知の刺激がイルカを襲う。
「それ、や……ぁ」
「これは、やじゃないよ。文字はこれから書くの……ココに、ね」
根元から裏筋を、くびれを、亀頭を、パサつく穂先で丹念に辿っていく。
その途中で何か細かい動きをするのだが、それを追う余裕はイルカにはもうなかった。
そのうち、穂先の感触がちくちくとした刺激から、しっとりとしたものに変わってきた。
「筆がびしょびしょになっちゃったね。センセ……ほら、見て」
カカシが差し出した筆は、イルカから溢れる体液をたっぷり吸って穂先が重たげにふくらんでいた。
「これなら墨汁代わりに字が書けそうだぁね」
そう言うとカカシは、嬉しそうにイルカの陰嚢に小刻みに筆を滑らせた。
「今のは分かる?」「せっかくかわいいって書いたのになぁ」とカカシの弾んだ声が時折聞こえるが、イルカは吐息混じりの喘ぎでしか返せなかった。
「は・た・け……あれ、やっぱりすぐ乾いちゃうなぁ。もっといっぱい浸さないとダメかな……ねぇ、センセ?」
甘えた声で聞くと、カカシはイルカのモノを左手で握った。
そして濡れて尖った穂先で、ぱっくりと開いた鈴口をぐちゅぐちゅとかき混ぜた。
「ひゃ……っ、ぅあああっ」
イルカの腰が跳ねるが、カカシが馬乗りになっているので逃げられない。しかも膝の上に乗っているので、イルカは起き上がることもできなかった。
せめてもとカカシの手を掴んだ両手が、ぶるぶると震えている。
だがそれをものともせずに、カカシは更に小筆の穂先を差し入れて動かした。
「ねぇ、ココ、気持ちいいでしょ? イルカセンセの好きな所だもんねぇ」
「や、も……、だぇ……、……っ」
イルカの熱は放出する先を塞がれ、放つことを許されないまま達してしまった。
カカシのきつめに握ったモノが、びくっびくっと痙攣している。
手を握りしめていたイルカの両手が一度、ぎゅううっと力が入り、そしてぱたりと畳に落ちた。
見開いたイルカの目からは、すうっと涙が溢れて耳の方へと流れる。
「え」の形のまま開いた口からは赤い舌が覗き、はっ、はっ、と荒い息遣いだけがこぼれていた。
「イルカセンセ……?」
カカシがゆっくりと左手で握っていたモノを離すと、ようやく出口を得られた物がびゅくびゅくと溢れ出した。
カカシは筆を置くとイルカの顔を覗きこんだが、見開いたままの目はカカシに焦点を結ばなかった。
「あー、ごめん……やりすぎちゃったね」
その予想外の匂いに、年越しそばとおせちにはありつけたが、そういえばお雑煮とイルカはまだだったなぁ、とカカシが考えていると。
「カカシさん、おかえりなさい」
こたつで正座して、半紙に向かって一心に筆を動かすイルカが、顔を上げずに声をかけてきた。
カカシが肩ごしに覗きこむと、ちょうど『有言実行』の『実』まで書いているところだった。
書は呼吸が肝だ。
カカシは邪魔をせず、先にシャワーを浴びてくることにした。
タオルで頭をガシガシ拭きながら出てくると、ちょうど切りよく名前まで書き終えたらしいイルカが「ふうー」と息をつく。
イルカの周囲には十枚以上の『有言実行』が散らばっていた。
「さすが先生、書も上手いね」
「そりゃ教える立場の人間がへたっぴじゃ、まずいですからね。でもカカシさんも一通りこなせるんでしょう」
忍はあらゆる職業、肩書きの人物に成りきる必要がある。
要人の影武者やターゲットの側近い人物など、性別や年齢まで任務内容に応じて様々な人間に変化することが多々あるからだ。
そんな時に変化だけ出来ても、所作や言動でどうしてもボロが出る。だから変化以外にも一般教養はもちろん、特殊技術の知識や技術まで、請け負う任務のランクが高い者ほど多種多様なものを自分のスキルにしていた。
「う~ん、でもあくまで一通りだし、やっぱり先生みたいなお手本っぽくは書けないよ」
「カカシさんほどの人に褒められると照れますね。……どうです、カカシさんも何か書いてみますか?」
「イルカ先生は何を書いてたの?」
「冬休みの宿題の書き初めです。新年の抱負を書くんだけど、俺のも一緒に壁に貼らなきゃいけないのを忘れてまして……」
イルカが席を譲るので、カカシはまっさらな半紙の前に座った。
しばらく半紙とにらめっこをすると、先ほどまでイルカが使っていた筆を手に取る。
さらさらと一息に書かれた文字を見て、イルカの顔が赤く染まっていった。
「0点! それは新年の抱負じゃありませんっ!!!」
「どうして? 俺の新年に一番ヤりたいことはこれだよ?」
イルカはカカシの書いた『姫はじめ』を奪い取ると、クシャクシャと小さく固く丸めた。
カカシは、ちぇ~と口を尖らせながら新しい半紙の右側に、へのへのもへじを書いている。
「新年の抱負は大事なんですよ。ちゃんと集中して真面目に書きなさい」
イルカが思わず悪ガキを叱るような口調で言うと、聞いているのかいないのか、カカシはにっこりと笑った。
「じゃあさ、イルカ先生はこれ知ってる? のしこし山」
「のしこし……やま?」
イルカは頭の中で、のしこしやまと書いてみた。
抱負とは思えないし聞いたことがないが、昔話か何かのタイトルだろうか。あるいは子供向けのなぞなぞとか?
カカシがそんな物を知ってるとも思えないが、ナルト辺りから仕入れたのかもしれない。だがナルトが知ってるようななぞなぞなら、アカデミー教師であるイルカも当然知ってるはずだ。
チラッとカカシを見ると、にこにことイルカを見るばかりだ。
(……………読めん)
変態で腐ってても上忍、さすがにイルカに意図を読ませるようなことはしない。イルカはむきになって、さらに集中して考えた。
昔話でもなぞなぞでもないとすると……暗号か?
だとしたら鍵が必要だ。今までの会話にそれらしき物が埋め込まれていたのか。
カカシはぼんやりしてるようでいて、何かを狙っている時は常に二手どころか十手先までを考えてるふしがある。
こうやってイルカが謎解きに夢中になることも計算のうちだと思っても、のしこしやまのことを考えるのをやめられなかった。
(のしこしやま……のしこしやま……)
ふとカカシの手元に目を落とすと、へのへのもへじが目に入った。
カカシはこれを書いてから「じゃあ、のしこしやまを知ってるか」と聞いた。ならば文字を並べると何かの絵になるのではないか?
イルカは新しい半紙を置き、小筆で縦にのしこしやまと楷書で書いてみた。
「違~うよ、山は漢字なの。それから縦一行じゃなくて、二行」
……やっぱり合ってた!
イルカはニンマリとした。
だが、のしこし山は、へのへのもへじのように絵になるのだ。でも二行って……どこで分ければいいんだ?
イルカは『のし・こし山』、『のしこし・山』、『のしこ・し山』と次々に書いてみたが、一向に絵は見えてこない。
だんだん焦って、字も乱れてきた。
「あ~あ、惜しいなぁ。もう一息なのに~」
イルカの肩に顎を乗せたカカシが、弾んだ声で茶化す。
もともと短気なイルカが「わっかんねぇよ! 降参!」と白旗を上げると、カカシは間近でニヤリとイヤな笑いを浮かべた。
「ねぇ……今さ、イルカ先生ずうっとのしこし山のこと考えてたでしょ? せんせぇ、やらしいなぁ」
「…………はぁ?」
「のしこし山はねぇ、こうやって書くの」
筆を持ったイルカの上からカカシが手を重ね、すいすいと動かした。
イルカはそこから現れた文字列――いや絵を見て、開いた口が塞がらなかった。
のしこし山は、見事に男の象徴の形を描いていた。
「な、な……これ、ちん……!!」
「そ、昔の人は上手いこと考えるよねぇ」
「すっげぇ、タマまでちゃんと……ふはっ」
イルカが思わず吹き出すと、それを封じるかのようにカカシが耳のラインに沿って、舌を滑らせる。
不意打ちの色仕掛けに、イルカの笑いがひゅっと引っ込んだ。
「俺ねぇ、前からやってみたいことあったんだよねぇ。……そのために特注の筆を作らせちゃうくらい」
そう言ってカカシが何処からか取り出したのは、大小のおろしたての筆だった。
まだ墨に染まっていない筆をクナイのように持ち、イルカの目の前にかざして見せる。
ようやく空気が変わったことに気づいたイルカは逃げようとしたが、いつの間にか背後からガッチリと押さえ込まれていた。
カカシがふさふさと広がった大筆の白い毛先で、イルカの首筋を撫で上げる。そのビジュアルといい感触といい、愛撫される時のカカシの髪が掠める感じを思い出して、イルカの腰がずくりと重くなった。
「書き初めプレイしましょ♪ ねぇ……新年の抱負、先生の身体に書かせて」
体育座りをしたイルカのアンダーがたくしあげられ、むき出しになった背中にカカシが大筆を滑らせていく。
「じゃあ次ね。これは~?」
「……や。ちっちゃい『や』です」
「あったり~! じゃあねぇ、次の文字は~」
カカシは宣言通り、イルカの身体に文字を書いていた。子供がよくやる、背中に文字を書いて当てっこする遊びだ。
筆を使ってるし、背中に直接書いているが、きっとどこかで間違った解釈をしてしまったのだろう。
カカシはウキウキと筆を動かしている。
指先と違って大筆で書かれる文字は正直分かりにくいが、今のところ平仮名だけなので、動きを追えば何の字かは想像がついた。
てっきり自分の身体を求められると思い込んでいたぶん、拍子抜けしたが。
こんな他愛のない子供の遊びを、特注の筆まで用意してやりたいと思っていたなら、とことん付き合ってやりたい。
それにしても――
(あんなフェロモンを垂れ流しにされたら、そっちのお誘いだと思うだろうが!)
乾いた穂先の感触がくすぐったい。
ちょうど敏感な背中の傷痕の辺りを使って書いているせいか、くすぐったい以上のものまで感じてしまう。だがカカシが遊びと思ってるからには、下半身に結び付くこの感覚は無視しなければ、とイルカは背中に書かれる筆の動きに集中したが。
それがいっそう快感を引き出すことに、イルカは気づいていなかった。
「ねぇイルカ先生、背中に力が入ってるけど」
「ええっ?! いや、集中してるんですよ!」
「……ふうん?」
ストーブの前に、ごろんと身体を転がされた。
馬乗りになったカカシが、婉然と微笑んでイルカを見下ろす。
そしてくるりと筆を半回転すると、筆の軸先に付いた飾りの丸い翡翠をイルカの腹から胸に滑らせた。そのひやりとした感触にびくっと身体を揺らすと、カカシが翡翠で胸の一点をつついた。
「乳首が立ってるよ」
「つ、冷たいからですよっ。ほら続き! もうやらないんですか?」
「……続けていいのね?」
今度こそ、見間違えようのない欲を宿した目が、舐めるようにイルカを見下ろした。
そしてまた筆の上下を返し、穂先で胸に文字を書き始める。
右胸の尖りを押し潰すように、筆先をぐっと置いた。
それから真っ直ぐ下に線を引き、心臓の方に向かって跳ね上げる。
今度は左胸の尖りを、また押し潰すように筆先をぐっと押しつける。
それから真っ直ぐ下に線を引く。さっきよりは短めに。
筆の獣毛のざらつきが、動かすたびにイルカの皮膚を、その下の神経を嬲る。
「……い、です」
なんとか上擦らないように答えると、カカシがよく出来ましたとでも言うようにニッコリした。
そして「スペースが足りないなぁ」と呟くと、左手でイルカのウエストのゴムを引き下ろして押さえた。
それから鳩尾に筆先を置くと、右から左に短く線を引き、脇腹の方へ斜め下に走らせる。
そこから腹に大きく渦を巻くように筆を動かすと、小さくもう一回り、臍をくるりと撫でた。
「……んっ」
腹筋がびくびくと震え、思わず鼻にかかった声を上げると、カカシが「ハズレ~」とにんまりとする。
「違う、るです! る……ぅわ!」
イルカのズボンが一気に引き下ろされ、下半身が下着一枚の頼りない姿にされた。
カカシがまたも筆の上下を返し、翡翠の玉で下着の上から形を変えつつある部分をなぞる。
「こっちもちょっと固くなってるよ。筆、気持ちいいの?」
違うと言ってみても、身体は正直に答えてしまっている。
イルカは赤らむ顔を背けた。
もうこれは文字当てっこの遊びを模した前戯だと分かっている。だがカカシの物欲しげな顔と、ゆるゆると与えられ続けてきた快楽に、火は付いてしまっていた。
止めようとしないイルカに気を良くしたカカシが、翡翠の玉をイルカの形に沿って滑らせた。そして先端でくるくると円を描く。
「んぅ、ふ……っ」
イルカの腰が震える。
するとカカシが下着に手をかけ、ゆっくりと引き下げた。中からふるりと現れたイルカのモノからは、にじみ出た先走りが下着と繋がって糸を曳いた。
それを見たイルカは一気に羞恥心が沸き上がり、反射的に身体を丸めてカカシの目から隠そうとした。だがカカシの方がはるかに早く、下着を一気に引き抜くと膝の上に跨がって固定してしまった。
「だぁめ、逃がさないよ」
そう言うと、今度は小筆の穂先でイルカのモノをすうっと撫で上げた。
獣毛のちくちくとした未知の刺激がイルカを襲う。
「それ、や……ぁ」
「これは、やじゃないよ。文字はこれから書くの……ココに、ね」
根元から裏筋を、くびれを、亀頭を、パサつく穂先で丹念に辿っていく。
その途中で何か細かい動きをするのだが、それを追う余裕はイルカにはもうなかった。
そのうち、穂先の感触がちくちくとした刺激から、しっとりとしたものに変わってきた。
「筆がびしょびしょになっちゃったね。センセ……ほら、見て」
カカシが差し出した筆は、イルカから溢れる体液をたっぷり吸って穂先が重たげにふくらんでいた。
「これなら墨汁代わりに字が書けそうだぁね」
そう言うとカカシは、嬉しそうにイルカの陰嚢に小刻みに筆を滑らせた。
「今のは分かる?」「せっかくかわいいって書いたのになぁ」とカカシの弾んだ声が時折聞こえるが、イルカは吐息混じりの喘ぎでしか返せなかった。
「は・た・け……あれ、やっぱりすぐ乾いちゃうなぁ。もっといっぱい浸さないとダメかな……ねぇ、センセ?」
甘えた声で聞くと、カカシはイルカのモノを左手で握った。
そして濡れて尖った穂先で、ぱっくりと開いた鈴口をぐちゅぐちゅとかき混ぜた。
「ひゃ……っ、ぅあああっ」
イルカの腰が跳ねるが、カカシが馬乗りになっているので逃げられない。しかも膝の上に乗っているので、イルカは起き上がることもできなかった。
せめてもとカカシの手を掴んだ両手が、ぶるぶると震えている。
だがそれをものともせずに、カカシは更に小筆の穂先を差し入れて動かした。
「ねぇ、ココ、気持ちいいでしょ? イルカセンセの好きな所だもんねぇ」
「や、も……、だぇ……、……っ」
イルカの熱は放出する先を塞がれ、放つことを許されないまま達してしまった。
カカシのきつめに握ったモノが、びくっびくっと痙攣している。
手を握りしめていたイルカの両手が一度、ぎゅううっと力が入り、そしてぱたりと畳に落ちた。
見開いたイルカの目からは、すうっと涙が溢れて耳の方へと流れる。
「え」の形のまま開いた口からは赤い舌が覗き、はっ、はっ、と荒い息遣いだけがこぼれていた。
「イルカセンセ……?」
カカシがゆっくりと左手で握っていたモノを離すと、ようやく出口を得られた物がびゅくびゅくと溢れ出した。
カカシは筆を置くとイルカの顔を覗きこんだが、見開いたままの目はカカシに焦点を結ばなかった。
「あー、ごめん……やりすぎちゃったね」
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