【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
イルカ先生が記憶喪失になりました(※一部分を除く)★


イルカ先生が記憶喪失になった。
別に敵と交戦して術を食らったとかじゃなく、うっかり記憶喪失になったらしい。
うっかりといっても禁術の書庫を整理していたら巻物の封印が弛んでいて、という状況だったらしいから、先生にうっかりというほどの落ち度はないのだろうけど。その整理を頼んだ三代目がそう言ったんだから、本当は術にかかるくらいの危険な巻物ではなかったのかもしれない。
あるいはアカデミー教師という立場なだけあってイルカ先生は封印術や護衛術に長けているから、それにしてはうっかりという評価なのかもしれない。
とにかく記憶喪失というには、ちょっと緊迫感も悲壮感もない術なのだ――俺以外にとっては。
三代目ものんびりと煙管を吹かしながらそう言っていた。「お主以外には特に困らん記憶喪失じゃのう」と。あのイルカ先生贔屓のくそジジイめ。

俺がこんなことをぐだぐだ考えているのには理由がある。
イルカ先生は部分的な記憶喪失になってしまったが、一ヶ所だけなぜか術の影響を受けなかった部分があったのだ。
しかもどういうわけか、本来喋るべきではない部分が喋るようになってしまっている。
こんなの目の当たりにしたら、どうでもいいことをぐだぐだと考えて逃避したくもなるっつーの。

「――って感じで、オレは全部覚えてますよ、カカシさん」

そりゃあね、男は頭と下半身は別の生き物って言いますよ。
世の中には摩訶不思議な忍術だって現象だっていっぱいありますよ。
でもね。
いくらなんでもこれはないんじゃないの?

「聞いてますか、カカシさん!」
「はいはい、聞いて~るよ」
「何ですかはいはいって! やる気が感じられませんよっ」

やる気って……
普段なら任務帰りなんてバカみたいにヤル気が出るところだけど、こんなべらべら喋るキミとはそんな気も起きないよね。
俺は黙って『それ』から目を逸らすと、パジャマを着て健やかな寝息を立てて眠るイルカ先生の顔をもう一度見る。
このイルカ先生は俺と恋人同士ということを覚えていない。
七班の上忍師ということは分かっているのだが、恋人のはたけカカシという個人のことはごっそり記憶から抜け落ちているんだそうだ。それは昼間に三代目の前で顔合わせして、嫌というほど実感させられたんだけど。

俺のことを覚えてくれてるのは、『口』をぱくぱくさせて喋ってるイルカ先生のイルカ先生、又の名を息子さん――
要するに、ちんこだった。



「あのねぇ、いくら百戦錬磨の俺でもこれはないでしょ。ちんこが喋るって相当シュールよ? 普通なら悲鳴上げてソッコー逃げるよ? ま、俺の愛はそんなの超越してるから大丈夫だけどね」
「それはその……有り難いと思ってます。オレもこの状況がおかしいってことは分かってますから」

先生の息子さんがしゅんとして項垂れる。
項垂れるといっても普段は元々こういう状態だけどね。俺が弄ったり可愛がったりしない限りはね。あ、でも一人でしてる時も元気に立ち上がってるのか。前にも俺の額宛で目隠ししてやってる時があったもんな。あれは本当に良かった……
じゃなくて。
この状況は油断するとどうしても現実逃避したくなるのが厄介だ。
とにかく三代目によると、この巻物は一番大切に思っている人物との関係性についてのみの記憶を無くす術ということだ。それを伝える時の三代目の顔といったら、苦虫を百匹噛み潰した上に飲み込むことを許されないような今まで見たこともない表情で、危うく俺は吹き出すところだった。
イルカ先生が俺を一番大切だと思ってくれてたことは本当に嬉しいし三代目の顔も面白かったけど、だからといってこの現状がどうにかなる訳ではない。
なぜなら解術方法は分かっているのだが、実質不可能だったからだ。
三代目にも「お主にしか解術できんのじゃから、自力で何とかせい」と言われてしまったし。

『術中に嵌まった女は、愛する男の接吻で記憶を取り戻す』

イルカ先生は男だ。
それなのにうっかりこの術にかかってしまったので、俺がキスをしても記憶は戻らないのだ。
なにしろ『女』という大前提からして間違ってるのだから。




解術が不可能と断言するには、ちゃんとした理由がある。
ほとんど同棲に近いくらいに入り浸って生活していたイルカ先生のアパートに俺がいるのは、今の先生には不自然極まりないことなので、今日はここには来なかったけど。
寝静まった頃を見計らってこうして忍び込んで、既に思い付く限りの手段を試してみたのだ。
まずは先生に深い眠りに入るように暗示をかけ、女体変化の術をかけてみる。それから愛する男の接吻、これはもちろん俺。
もしかして、くらいの期待はしていたがやっぱりこの方法はダメだった。
イルカ先生の意識が男のままなのがいけないのかもと、先生を起こして女であるという暗示も上掛けして再度眠らせ、同じ手順を繰り返してもダメだ。
俺がイルカ先生を男と認識しているのもまずいのかと、時限性の自己暗示までかけたけど、これもダメ。
三代目の許可を得て持ち出した巻物を何度も読み返してみたけど、解術方法も術の発動条件も至ってシンプルなせいか、逆に穴が見つからない。
『相手の真意を確かめるための術』と走り書きがある通り、自分が相手に愛されているか確認したいヤツの、恋愛ごとのためのお遊びみたいな巻物だろうけど。こういう男女関係以外に何の役にも立たない術はたいてい自来也様絡みだろうと思ったら案の定だった。
かくなる上は何とか連絡を付けてご本人に解術してもらうしかないかも、とイルカ先生を元の体と意識に戻してため息をついていたら、不意に小さな声がしたのだ――イルカ先生のパジャマのズボンの中から。
そして話と俺の思考は先生の息子さんに戻る。


「なんでキミだけ覚えてんの? ていうかなんでキミが喋れるの?」
「さあ……オレにも分かりません。気付いたらカカシさんの気配がしたので、思わず声をかけただけなので……」

ですよね~。
俺はベッドの脇に跪き、何万回となく(は言い過ぎかもしれないけど)眺めたイルカ先生のイルカ先生を見て、これまた何度目か分からないため息をつく。
もしかしてあれこれ術や暗示を上掛けしたのがまずかったのか。俺は下半身の一部分だけポロリして健やかに眠る先生の顔を見て、もう一度息子さんを見た。
息子さんには当然目も鼻も手もない。あるのは口というか、いわゆる尿道口だけで、それがなぜか口の役割を果たして喋れるのだ。性感帯ならいざ知らず、声帯など備えてないのにどうやって声を発しているのかなどと考え出したら負けだ。事実、この息子さんは喋ってるのだから。
一応写輪眼で見てはみたけど、これは紛うことなきイルカ先生の息子さんだし、この現象を解明できそうなのは今は里に居ない大蛇丸か綱手様くらいなもんだろう。

「あの、ね、イルカ先生……の息子さん」
「はい」

なぜか息子さんは照れたように見える。
息子さん呼ばわりは恥ずかしいのだろうか。でも他に何と呼べばいいのか思い付かない。ちんこさんも違う気がするし、イルカ君も剥けてない子供扱いしてるようで失礼に当たる気がする。
大事なイルカ先生のイルカ先生なんだから、彼にはきちんと敬意を払わなければならない。どんな理由であれ、今は自我を持った一人前のイルカ先生の息子さんなのだから。
そこで気が付いたけど、彼は自分をどう認識してるのだろうか。
息子さんで返事をするってことは、自分がちんこだと分かってはいるみたいだけど。全部覚えているとは言っても、それが先生本体の記憶なのか息子さんの記憶なのかはまだ確認してないし。

「……一応聞くけど、息子さんは自分のことをどういう風に認識してるのかな。よかったらちょっと自己紹介してみてくれる?」
「あ、はい、えーっとオレはうみのイルカ、木ノ葉の里の中忍です。アカデミー教師と受付をやってます。それと、カカシさんの……恋人、です」

イルカ先生じゃないか!
まるっきりイルカ先生だよこの喋り方!!!
しかも本体よりちょっと素直で可愛いし! イルカ先生はこんなにはっきり俺の恋人なんて言ってくれたことないよ?!
あ、なんかもう嬉しい……

……じゃなくて。
思わず喜びに天を仰いでいたけど、この自己紹介によると記憶の在処どころか、息子さんは自分がちんこだと本当に分かってるのかも微妙なところだ。もしかしたら行き場を無くしたイルカ先生の意識が、ちんこに現れているとか? でもそれなら息子さんと呼ばれて返事をするはずがないから、やっぱり息子さんはイルカ先生の息子さんという自我なんだろう。
そうすると息子さんは忍の自覚があるちんこということになるが、いくらなんでもちんこが木の葉の中忍はないだろう。
ちんこが額宛を巻いて受付にちんまりと座り「お疲れさまでした!」などと言ってたら未曾有の大事件だ。
俺の恋人についての異論はないけど、さすがにちんこだけが恋人というのもなんだかしょっぱいものがある。

「あの……やっぱり何かおかしなところがありましたか?」

どことなく不安げな息子さんの声で我に返り、慌てて宥めた。

「いや合ってる! 合ってるから大丈夫だ~よ! 息子さんは心配しないで、ね?」
「良かった、ありがとうございます」

ほ、と息子さんが小さく息を吐いた。
正確には尿道口から小さな空気が漏れたんだけど、この安堵と憂いを帯びた空気はイルカ先生のため息に他ならない。
そうだった、不安なのは俺より息子さんだ。本体に記憶がないのにちんこだけに恋人の記憶があるなんて、もどかしいことこの上ないだろう。
俺は彼には見えないにも関わらず励ますように笑みを浮かべて、息子さんを指で優しくよしよしと撫でた。

「……っ」

えっ?
今ちょっと、その……あれな声を出さなかった?
ちっちゃかったけど、イルカ先生の声ならどんなにささやかでも聞き取る俺の耳は、確かに先生のあの時の声を拾った。
まさかと思って本体の顔を見たけど、イルカ先生は腹をぽりぽりと掻きながら夢の中だ。すると今の悩ましい声を上げたのは……
俺はもう一度、今度は意図的に息子さんをすうっと撫でた。

「ン、ぁ」

甘さを含んだ声が、息子さんの口というか尿道口から零れる。
やっぱりこれは息子さんが気持ちよくなっているのだ。

「……ねぇ、もしかして感じてる?」

俺は更に指を動かした。
根元から軽く揉むように擦り上げるとひくひくと小刻みに震える頭を撫で、口の周りにくるくると指先で円を描く。

「あ、やだ……ダメです、よ……っ! く、ふぅ……ん」

弄り回しているとまるでイヤイヤをするように揺れながら息子さんはむくむくと成長していき、あっという間に身体を起こして勃ち上がった。
そういえば俺は任務帰りだった。
俺もだけど、イルカ先生ももしかしたら帰還した俺と抱き合いたいと思ってくれてたのかもしれない。
イルカ先生本体は相変わらずぐっすり寝たままで、なぜか反応がないのが不思議だけど。こんな可愛らしく反応されてしまっては、たとえ息子さんだけといえども俺も張り切らざるを得ない。
俺はベッドの上に乗り上げ、イルカ先生の下半身に覆い被さって本格的に息子さんを可愛がり始めた。

「ねぇ、俺のこと、欲しかったの? こんなになっちゃって可愛い」
「あぁ、そこ、きもちい……もっと、んん……して」

イルカ先生のイルカ先生がふるふると震えながら、口から唾液だか先走りだかの雫をこぼし始める。
それにしても、なんて素直に反応してくれるんだろう!
いつもはもっと拒絶やイヤイヤの割合が大きいのに、息子さんは快楽を露わにすることに罪悪感が少ない気がする。やっぱり本能の象徴ともいえる場所だからだろうか。
俺も興が乗ってしまい、左手も使って下の膨らみをやわやわと揉みこんだが、玉の方を弄っても息子さんの反応は返ってこなかった。今はちんこ限定でしか感じないのかもしれない。すると肝心の後ろの穴の方は可愛がってあげられないので、俺としてはちょっと、いやだいぶ困ったことになる。

「ん……カカシさん、やめないで、もっと……」
「イルカせんせ……っ」

ここまで言われたら、もう全力を尽くして気持ちよくさせてあげるのが恋人ってもんでしょ!
俺は静脈の浮き出た息子さんの逞しくなったボディに手を添え、ぐねぐねと舌を這わせた。

「あ、あ、そこ、いい……ふあぁ、んんっ」

息子さんは蕩けきった甘い声を惜しみなく上げ、全身で悦びを表してくれている。
はくはくと蠢く口を指先で擦り、育ちきった幹に大きくかぶりついてちゅっちゅっと吸い付きながら舌をひらめかせていると、溢れた蜜でびしょびしょになった手の中で息子さんが悲鳴を上げた。

「やぁ、も、ぃく……っ、んあ!」

びゅくびゅくっと白濁した液を噴き上げ、息子さんがイった。
全部出し切れるようにと尚もゆるゆると擦り上げていると、逞しかったボディが可愛らしくなり、俺の濡れた手の中にくたりと収まる。
まだ余韻に浸っているのか、小刻みに震えるのを繰り返してから息子さんは蜜を垂らしたままの口を開いた。

「あの、すみません、俺だけ……」
「ううん、いっぱい気持ちいいって教えてくれて、すっごく可愛かったよ」

すると息子さんは躊躇いがちに口をひくひくさせると、更に小さな声で喋り始めた。

「あの、ですね、オレがこんな……女みたいに、その、声出すのって気持ち悪くない……ですか」
「えっ、なんで?!」

冷静に考えれば喘ぐちんこなんてオカルトだけど。
今は息子さんが本当に心底可愛かったし、何よりイルカ先生のちんこ自体がこんなに感じてくれたのが嬉しかったので、俺は間髪入れずにそう答えた。
でも息子さんはまだもじもじと何か言いたそうにしながらも、なかなか続きを言おうとはしない。

「あのね、息子さんは記憶があるんだから知ってるだろうけど、俺はいつもイルカ先生の声をもっと聞きたいって思ってるよ」
「でも! オレは男だし、低くて可愛くもない声だし、そんなの毎回毎回聞いてたら、いつか気持ち悪いって思われるんじゃないかって……」
「そんな訳ないじゃない!」

驚いたあまり思わず大きな声が出てしまって、慌てて本体の方を見たけどイルカ先生は何一つ変わりなくすよすよと眠っている。
それにしてもイルカ先生が(息子さんだけど)未だにそんなことを思ってたなんて、思いもよらなかった。
あれだけたっぷり愛を囁いて蕩けて溶かしてたと思っていたけど、まだ足りなかったんだろうか。

「だって……こんなに甘やかされて信じて、それでいつか急に……カカシさんの目が覚めて気持ち悪いなんて思われたら、オレはもうきっと」

しんじゃう……

それは本当に小さな声で、子供みたいに頼りなげな囁きだった。
まるで夜中に目覚めたら独りぼっちなことに気付いた、小さな子供のような。
それで不意に閃いた。
これは――この術はたぶん、いやきっと、イルカ先生が俺の真意を確かめたくて発動したものじゃないかと。

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