【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
褌は男の戦闘服です【褌の日2020】★★

野暮用を済ませに暗部の屯所へと足を踏み入れたカカシは、馴染みすぎる顔を見付けて眉間にしわを寄せた。

「あ、先輩お疲れ様です。って、そんな渋い顔しないでくださいよ」
「……そういうお前はずいぶんご機嫌そうね」

カカシがイルカと付き合うようになってから何かと二人に巻き込まれ、以前より表情が豊かになったテンゾウだが、今日はことさら浮き足立っている。
何がそんなに嬉しいのか、楽しい任務でも振り分けられたのかといぶかしむが、暗部の任務にそう楽しいものがあるとも思えない。
気にはなるが尋ねるのも嫌だなとカカシが考えていると、テンゾウがうきうきと立ち上がり、いきなり暗部仕様の黒いズボンを膝上まで下げた。

「ほら先輩、見てくださいよ!」
「ちょっと、何ハレンチなことしてるのよ! 俺は先生一筋……ん?」

暗部の支給服は通常のそれと違い戦闘に特化しているので、インナーもぴったりフィットするタイプを選ぶ者が多い。
男はだいたいビキニタイプのショーツかボクサーショーツ、キワモノでTバックなのだが、テンゾウが穿いてる物はどれにも当てはまらなかった。
黒い逆三角形の布が前を覆っているのはビキニタイプと同じだが生地がもっとざらりとして見えるし、そこから両脇に伸びているはずの生地はほとんど紐状だ。そして逆三角形はぴったりフィットしておらず、緩やかにテンゾウのテンゾウを包んでいた。

「何それ。また装備部が何か開発したの?」
「違いますよ。これは黒猫褌といって、和の国の侍が戦の時に着ける下着なんですって! 今は吸湿速乾とか化繊でいろんな機能下着がありますけど、やっぱり天然素材は違いますよ! これ麻なんですけどサラっとして肌に張り付かないし、すっごく快適で! 今日は褌の日でもあるからって、さすがイルカ先生だなぁ」

興奮して滅多にないほど喋りまくるテンゾウの説明を聞き流していたカカシは、最後の一言に冷え冷えとした鋭い目を向けた。

「待てテンゾウ。イルカ先生ってどういうこと?」




いつも通り報告書を出しに来た忍でごった返す受付に、突如として銀色のつむじ風が巻き起こる。
これもある意味いつも通りのことなので、回りの忍達は各々手にした報告書を飛ばされないようしっかり掴んで、受付机の正面にかじり付いた上忍から適度な距離を置いた。

「イルカ先生ひどい! 俺という恋人がありながらテンゾウなんかに下着をプレゼントするなんて! しかもバレンタインに……先生の浮気者っ」

カカシがイルカに纏わり付くのはいつも通りだが、いつも通りでないのはカカシが右手に持って振り回している黒い布切れだった。
それが男物の下着だと知った周囲の忍達が、まかり間違っても当たらないようにとカカシから更に距離を置く。
イルカはというと、手元の報告書から目を離さず落ち着いた声を返した。

「テンゾウさんはチョコが好きじゃないと聞いたから、いろいろ考えて褌にしたんです。あなたにはちゃんとチョコを用意してありますよ」
「なんであいつが下着で俺がチョコなわけ⁉ 普通は逆でしょうよ!」
「カカシさんがチョコが欲しいって言ったんでしょうが! はい問題ないです、お疲れ様でした。次の方どうぞ」

イルカは「言ったんでしょうが」と同時にダンッと受領印を叩き押し、その後も流れるように受付業務をこなしている。
遠巻きにしていた忍達も心得たもので、カカシを避けながら報告書を提出する列は途切れることはなかった。
これはいつも業務を邪魔するカカシに「俺の仕事の邪魔をするような公私混同する人とは、お付き合いを続けられません」とある日イルカが最後通牒を突き付けたため、二人のやり取りを受付のお楽しみショーと捉えている者達の暗黙の了解で為されているのだ。
それを知ってか知らずか(恐らくは知っているだろう)カカシが更に食い下がる。

「もちろん俺の分の褌もあるんだよね?」
「ありませんよ。チョコだけです。矢治馬上忍、こちらの欄にも日付お願いします」
「あぁ、すまんな。カカシの褌は無いのか?」
「そんなもんありません! ……失礼しました。はい、これで大丈夫です。お疲れ様でした。次の方どうぞ」
「それはちょっとカカシの奴が可哀相じゃないかしら。下着を贈るのは特別な関係だと思うけど」
「ほら! くの一だってそう思うんだから、先生がひどいんだよ!」

カカシとイルカと野次馬忍の言葉が入り乱れる中、珍しく形勢が不利になったためなのかイルカは黙ってしまった。
と、先ほどよりダンッと大きな音が響く。

「いいですか、褌の漢字は衣偏に軍と書くように、戦闘服に由来するんです! 俺がテンゾウさんに贈ったのは下着じゃなく戦闘服なんですよ! 忍に戦闘服を贈ることに何の問題が⁉」

しんと静まり返る中、イルカの「お疲れ様でした。次の方どうぞ」という声が響く。
さてカカシは何と返すのかと周囲が見守るが、カカシは特に言い返すことはなかった。だがその片方だけ露わになった目が、何か含むところがあるかのようにたわめられたのを見逃す野次馬忍ではない。
カカシは机の前からすっと身を引き、イルカに向かってにこりと笑いかけた。

「お仕事中に邪魔してごめ~んね。それじゃ先に帰ってるね」
「……はい」

イルカもその意外な態度を訝りながらも短く応える。
野次馬忍達は素直に引き下がったカカシを見送りながら、この先を見届けられないことを残念がるしかなかった。





きっちり定時まで受付に座っていたイルカがアパートに帰ると、海鮮出汁のいい匂いが玄関まで漂っていた。
お玉を持ったカカシがおかえりと顔を覗かせる。もとよりイルカにチョコをねだる代わりに、いつもより少し豪華な夕飯を作る約束をしていたのだ。
先ほどの言い争いを気にしてるのか、イルカがぎこちなく「ただいまです」と返してもカカシは気に留めた風もなく、「今日は蟹鍋だよ~」と朗らかにお玉を振る。イルカは珍しく自分が言い負かされた形になってカカシも気が済んだのかと、両手に持った紙袋を置いて手を洗いに行った。
洗面所から戻ると、紙袋の中身が綺麗に二山に分けられている。
イルカ宛てのチョコを、問題ない物と要注意な物にカカシが分けたのだ。
要注意な方は何らかの術等の痕跡がある物で、未熟な生徒の悪戯から同僚の高度な悪戯、あとは義理でないとカカシが判断した物になる。これらは二人で確認しながらお返しリストを作成するのだが、カカシはサクラ以外からのチョコは全て断っているので、イルカの分だけの作業だった。
それにしてもほんの数分の間に済ませるとは、さすがの嗅覚だなとカカシの早業に呆れ半分で感心しつつ礼を述べた。

「それより早く食べましょ、蟹が固くなっちゃうよ」
「美味そうですねぇ、ありがとうございます!」

イルカがいそいそと食卓につき、二人で蟹と格闘する。
カカシは蟹と、イルカは綺麗に外された蟹の身と。蟹を外すのはイルカの方が上手なのだが、カカシが何かと世話を焼きたがるので、甘えてとんすいに積まれる蟹の身に舌鼓を打った。〆を雑炊にするかうどんにするかで軽く争ったが、両方入れることで戦争は回避される。
満腹になったところでイルカが焦げ茶色のリボンの付いた小箱を差し出すと、嬉しそうにカカシが受け取った。中身は兵糧丸に似たチョコの塊が四つ。

「もしかして、イルカ先生の手作り?」

イルカは照れ隠しなのか、そっぽを向きながら口を尖らせてぶっきらぼうに答えた。

「アンタ甘いもん苦手じゃないですか。だからブラックチョコ使って作ってみたんです。不細工だからあんまり見ないでくださいよ」
「え、嬉しい! ねぇ、食べさせて」

カカシがひな鳥のように口を開けて待っているので、イルカは渋い顔をしながらも一粒を放り込んでやった。
お決まりの「ねぇ」に指ごと含んで不埒な行為に繋げる気かと警戒して、鮫やライオンの餌やりの如く素早く手を引いたものの、カカシは素直に口の中のチョコを味わっているだけだ。

「ん、美味しい。ありがとねセンセ」

語尾に甘さはあるが、至って普通の反応だ。
拍子抜けしたイルカが息を吐いたとたん、カカシが片手を突き出した。

「なんですか、チョコはこれだけですよ? 足りませんでした?」

するとカカシはにんまりと笑った。

「あるんでしょ、出して見せて」
「いやだからないですって」
「違~うよ。あるよね? テンゾウにあげたのとは別の褌」

イルカがぎくりと身を強張らせる。
なぜ分かったのだろう。
もしかして家捜しでもしたのかと寝室の箪笥にちらりと目をやると、カカシが「あー、そこにしまってるのね」と立ち上がった。
くそ、鎌をかけられたと慌ててカカシの後を追うと、既に引き出しを開けて夏物の下から布切れを数枚取り出しているところだった。

「なんで他にもあるって分かったんですか⁉」
「だって褌は下着じゃなく侍の戦闘服なんでしょ? それなら研究熱心な先生が一枚だけ買うなんて有り得ない。絶対何枚も買って着用感とかいろいろ確認したいだろうな、ってね」

がくりと膝から崩れ落ちるイルカに、更なる追い討ちがかけられた。

「それに受付で矢治馬にカカシの分の褌はないのかって聞かれた時、ちょっと過剰に反応してたよね? 他の奴にはバレてなかったみたいだけど、あれで確信してたんだ~よ」

……それであんなにあっさり退いたのか。
今更ながらカカシの慧眼に舌を巻くと共に、あの時感じた違和感というか本能が鳴らす警鐘に耳を傾けるべきだったと後悔する。
膝を突くイルカに、カカシが身を寄せて囁きかけた。

「これは俺のじゃないならイルカ先生のだよね? じゃあ早速着けてみようか」

口布越しではない低音の響きが、イルカの耳にとろりと落とされる。
イルカは何も言い返さないことで、自らの敗北を認めるしかなかった。



「これテンゾウのとは違うタイプなんだねぇ。何ていう褌なの?」
「え、ちゅう、……んんっ、ふんど……ぁ」

ほぼ全裸に剥かれたイルカの前を覆うのは、真っ白な布だった。
一見小振りな前掛けのようにも見えるが、頼りないほど細い紐が腰骨をぐるりと回って下腹部で可愛らしく蝶結びになっている。そして後ろから股を潜らせ前に回した布が、蝶結びの下から通されて暖簾のように股間でひらめいているのだ。
イルカの背後から抱き抱えるように伸ばしたカカシの片手は、その純白の暖簾の下を緩やかに撫で回していた。
もう片方の手は、尖り始めた右胸の頂を転がすように弄っている。

「センセの肌にはやっぱり白が映えるねぇ。健康的なのにいやらしくて……こんな格好、誰に見せるつもりだったの?」
「誰にも見せるつもりなんてなか……あっ」

否定したとたん、布の下で硬度を増した茎をぎゅっと握られる。

「嘘。どうせ褌はすごいぞ! なんてアカデミーで見せるくせに。俺より先にさ」

少し拗ねた口調が交じったカカシの言い分が可愛らしくて、イルカの口元に思わず笑みが浮かんでしまう。
それを見咎めたカカシが、イルカの耳朶を強めに噛んだ。

「痛っ! ちょっと、目立つ所に痕付けないでくださいよ!」
「ふぅん、目立つ所じゃなきゃいいのね」

まずい、失言だったとイルカが否定しようとするも、腰をトンッと押されて目の前のベッドに上半身だけ倒れ込んでしまった。
そして腰をぐいと持ち上げられて、尻を高々と差し出すような格好を取らされる。

「ふふっ、いい眺め」

イルカが顔だけで振り返ると、カカシが悦に入った笑みを浮かべながら膝を突いた。
そして臀部をしっかりと掴んで揉み上げつつ、白い布に覆われた狭間の部分に顔を埋めると、ところどころ甘噛みをしながら会陰、陰嚢と辿っていく。
褌の柔らかい綿生地越しにカカシの唇や歯の感触、それにいつにないシチュエーションに興奮しているのか呼気までもはっきりと感じて、イルカの肌にぞわりと粟粒が立った。
カカシの顔がついとずれ、布との境目に舌を這わせる。生地が横に引かれたかと思うと、露わになった部分にまでも舌が侵入してきた。
突然の感触の変化にイルカが腰をびくりと跳ねさせると、カカシは足の間に体を捩じ込んでイルカの両足を抱えて固定する。

「褌って布をずらすだけで、いろいろ見えちゃうよ? こんな危ないのを職場で穿かせる訳にいかないなぁ」
「そんな風にずらすのアンタだけだろっ」
「そうだよ。褌姿のセンセを見ていいのは俺だけ。でしょ?」

抱え込んでいた両手が前に伸ばされ、生地の両脇の隙間から期待に震えるイルカの雄を撫でる。
両手の指先六本が弦楽器を奏でるように熱の塊を弾き、擦り上げてイルカを啼かせて。その間にも舌がぐねぐねと会陰で蠢き、その上でひくひくと震える襞の周囲を嬲るように何度も舐め回した。

「ぅ、く、ふぅ……んぁ、あ、もぅ……カカシ、さ」

その切羽詰まった声に応えて与えられたのは、カカシの熱棒ではなく舌だった。

「あっ、だめ……やだぁっ」

イルカの甘やかな抵抗はなんなく無視され、いつの間にか潜り込んできた指と共に後孔が性器へと変えられていく。
最初は異物を押し出そうとしていた内壁が、内へ内へと引き込むようにざわめき、カカシの指と舌を柔らかく誘う。
あちこち引っ張られてすっかり緩んだ白い布は、だがまだイルカの股間を辛うじて覆っていた。綿の優しい肌触りが、それでも過敏になった雄に擦れて余計にじりじりとした快感を与えてくる。

「カカシ、さ……ンっ」

再度の懇願にカカシがゆっくりと舌を引き抜くと、名残惜しむかのように唾液が糸を引いた。
脇に寄せられた純白の布のすぐ隣で、ひくつく内側の媚肉を晒して腰を揺らすイルカの姿は凄絶な淫猥さだ。

「センセ……こんなやらしくなっちゃって」

思い余ったカカシが吐息交じりに呟くと、眦を朱に染めたイルカが振り返った。

「アンタが俺をこんな風にしたんだろ……っ」
「そうだったよね、俺のせいでエッチな身体になっちゃったんだよね」

上気した顔でうっとりと唄うように答えたカカシが、凶悪なまでに膨れ上がり怒漲しきった雄肉を広げられた孔に当てると、体重をかけてずぶりと埋め込んだ。

「……っ、あ! ぁああ~~~っ」

イルカの背が猫のようにしなり、反らせた喉から奔放な嬌声が上がる。
その背に自らの体を重ねたカカシは、乱れた黒髪の間から覗くイルカの項にきつく吸い付いた。
そしてしがみつくように蠢くイルカの中をじっくりと味わう。

「センセの中、すっかり俺の形だね」

はっ、はっと荒い息遣いと甘い喘ぎの合間に、イルカの言葉が落とされた。

「アンタ、も、俺のため……の、形になってるだ、ろ……」

カカシの目が嬉しげに、獣の光を帯びて細められる。
その答えは、更に奥深くへぐぶりと押し込まれた『イルカのための形』で返された。

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