【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
褌は男の戦闘服です【褌の日2020】★★

②(完)

深い森の中を、三つの影が走り抜ける。
先頭を駆けるのは猫の面を着けた男だった。

「……来たよ。申、結界。雉は土中へ」

猫面の手慣れた指示が短く飛ばされ、後ろの二人が音もなく隊列から離れる。
丑寅の方角からクナイと共に飛び出してきた影を、猫面は難無く躱わし忍刀で薙ぎ払った。
その流れるような動作の合間に、やたらと腰をもぞもぞとさせては暗部服の黒いズボンを引っ張っている。

「なんだお前、ションベンでもしたいのか? 遠足の前にはちゃんとおトイレ行っとけよ」

続けて飛び出してきた影が嘲笑った。
猫面は憮然とした声を返す。

「違うよ失礼だなぁ。今日はパンツ穿いてないから落ち着かないんだよ」

一帯の空気が凍り付いた。
姿は見えなくとも、あちこちから囁きにしてははっきりとした声が幾つも届く。

「ノーパン……」
「木ノ葉のノーパン暗部だ」
「やだ変態! こんな奴とやり合いたくないっ」
「最悪だわ……」

最後の声は土中の味方から聞こえたような気がする。
猫面は突然立ち止まると、全身をぶるぶると震わせた。

「煩いよ! 僕だって好きでノーパンで任務に出た訳じゃない! 文句なら僕の褌を奪った先輩に言ってくれっっっ」

そして幾つかの印を素早く組むと、「木遁 皆布袋の術!」と自棄にも聞こえる大声を上げた。
とたんに無数の木製の腕が伸び、瞬く間に周囲一帯の敵が全て押さえ付けられる。
……中には木ノ葉の暗部服の姿もあったが。

「さすが隊長ですね、ノーパン発言で動揺させて術発動までの時間稼ぎをした上、敵を全部炙り出すなんて」
「君が本当にそう思ってるなら、僕にも考えがあるよ」

敵同様に押さえ付けられた申面を、猫面は面越しにも分かるほど冷ややかに見下ろした。
土中から這い出てきた雉面が、やけに遠くから猫面に声をかける。

「あの~、私は何をすれば……」
「あぁ、ごめん、それじゃこいつらを」

そちらに向かって猫面が一歩足を進めると、雉面はザッと樹上に飛び上がった。

「キャー、来ないで変態! ノーパン隊長!!」

面の上をつーっと水滴が滑り落ちていったように見えたのは、月明かりによる見間違いだろうか。
猫面はがっくりと肩を落とすと、固く誓った。
もう絶対に、二度と、イルカ先生から何一つ貰わないと。
できればあの二人にも関わりたくないのだが、それは無理というものだろう。
静かに天を仰ぐ猫面を、捕縛された敵達が憐れみのこもった目で見ていた。



【完】

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