【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
木の葉の下忍、イルカ参上!(仮)


あれ、ここどこだ?

イルカはキョロキョロと辺りを見回した。
ショボくれた小屋の中だけど、うっかり昼寝でもしちゃったのかな。まさか任務中じゃないよな。俺だってもう一人前の下忍だから、さすがにそれはないと思うけど。ていうか後ろ手に手首が縛られてるし。

小屋の外で抑えた話し声がする。イルカはそっと割れた窓の方に近寄った。
「…が帰ってくるぞ。まだ繋ぎは取れないのか」
「そんなのいいからさっさとあのクソガキ連れて木の葉を出ようぜ。いい加減目ぇ覚ますぞ」
イルカは小屋の中を振り返った。クソガキ…は俺しかいない。それを連れて木の葉を出るってことは。

(誘拐?いや、里抜け!?)

外のオッサン達は声から二人だと分かる。だけど繋ぎを待つんだから、下手するともう一人。
とにかくボンヤリしてたら連れてかれちまう。
二、三度手首を捻って縄を外すと、今度はもっと外しやすいようにわっか状に結び直す。じっちゃんに叱られて吊るされてる時の縄抜けの方が、よっぽど難易度が高い。
(帰ったらあいつらをまずは吊るしてもらうよう、じっちゃんに言っとかなきゃ)
それから装備を確認したがクナイなどの武器は外され、あるのは水の入った竹筒だけ。
そりゃそうだよな。誘拐する相手に武器を持たせたままにしとくマヌケなんかいないし。

ふと、首にチャリチャリする感触があって服の中を覗くと、銀色のチェーンがぶら下がっている。引っ張り出して見ると、二枚のドッグタグが下がっていた。
(なんだこれ…?)
何か彫ってあるが、ぐにゃぐにゃした忍び文字?で分からないし。
とりあえず使えそうなのでタグだけ外してポケットに入れ、チェーンは手首に巻いておく。

それからもう一度、ゆっくりと小屋の中を見渡した。
真ん中に囲炉裏、隅っこに薪なのか枯れ枝と松ぼっくりの山、あとは自分の下に敷かれてる汚れた毛布。
イルカは素早く動き回って作業を終えると、わっか状にした縄を手首にはめ、チェーンに結び目をねじ込んで固定して毛布に横たわった。




「…から、とりあえず里の外れまで出よう」
「お前がガキをおぶれよ」
覆面をした男たちが小屋に入って来る。イルカは怯えた顔で二人を見上げた。
「おい、やっぱり目ぇ覚めてんじゃねぇか。いいか、騒いだら舌を引っこ抜くぞ」
イルカはガタガタ震えながら、かろうじて頷く。すると大柄な方がイルカを抱えあげようとしてまた床に転がした。
「てめぇ!おい、こいつションベン漏らしてやがる!」
イルカの下半身と毛布には、びっしょりと濡れた跡があった。
「いいから早く担げ!その毛布でくるんどきゃいいだろうが」
「チッ、汚ねぇガキだな…おい、なんか臭くないか?まさかウンコも漏らしてるんじゃねぇだろうな!」

拘束もろくにできないくせに失礼なヤツだな。こんなんで漏らすかよ。竹筒の水だよ。それに臭いのは松ぼっくりが燃えてるからだよ。こいつらホントに忍びなのか?俺が火影屋敷探検スペシャル地下道コースで囮にして鍛えてやろうかな。
それにほら、そろそろ…

その時、小屋の隅の方からボワッと音がして、枯れ枝が燃え上がった。
「うわっ!なんだよいきなり!早く消せって。警備に見つかるぞ!」
小柄な方が慌てふためく間に松ぼっくりの松脂に引火したらしく、赤い炎が更に黒い煙を上げてバチバチ天井まで燃え上がる。
大柄な方は完全にテンパって印を組み始めた。
「水遁 水乱波!」
「バカ、よせっ!そんな事したら…」

水流が勢いよく炎に向かって飛んで行くと枯れ枝の山を叩き壊し、風圧と水圧で囲炉裏の灰が舞い上がった。
イルカは炎に気を取られた隙に外しておいた縄を捨て、毛布を被ると一気に小屋の出口まで跳んだ。
そのまま勢いで転がり出ると、小屋から爆発音が響き渡る。

(へへっ、思ったより景気よく爆発したな)

小屋の中に充満した灰で粉塵爆発が起きたのだ。
これでうまくやっつけられたかと思ったが、腐っても忍びか、すぐに二人が転がり出てきた。
イルカは舌打ちをすると手近な木に跳び上がり、するすると天辺近くまで登った。
二人とも煤にまみれ、あちこち火傷を負って完全に怒り狂っている。血走った目でギョロギョロ見渡すと、樹上のイルカを見付けてニヤリとした。
「このクソガキが!人質だと思って大事にしてやりゃ調子に乗って…カカシのヤツに腕の一本でももいで投げつけてやろうか、ああ?」
「…カカシ?」

なんだカカシって。じっちゃんじゃないのか?…カカシ。あれ、なんだっけ、カカシ…?

イルカが動きを止めた隙を突いて、火傷まみれの大柄な男が一気にイルカの所まで跳び上がってきた。
イルカの首をつかむと木に押し付け、クナイを振り上げる。


と、銀色の閃光が走った。


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