【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし 
★★いとエロし!
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よんさんの産卵する先生の絵に爆萌えして書いたSS。
まずは絵を見て!
絵だけでも見てSUGEEEEEEEから!!!!
思わず成層圏突破しちゃうこの感動を分かってもらえるはず!
イルカ先生が綺麗で妖しくてゾクゾクするヤバいむり_:(´ཀ`」 ∠):_

ところで当たり前のようにイルカ先生が人外で卵を産んでます。
人外いいよね!!!!
あとタイトルは『ここの~』と読みます。産声を上げるって意味なんだって!(伝聞形)


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産卵先生



 呱呱の声を上げる


虫の音だけが時折響く静かな宵闇の中。
ここ数週間いつもそうしてきたように里外れにあるイルカの生家の引き戸を開けると、とたんに異質な匂いが布に覆われたカカシの鼻に届く。
自分とイルカと、初めて嗅ぐ何かの匂い。
と同時にイルカの声が頭の中に直接聞こえた気がして、カカシは屋内にざっと目を走らせた。

  ――キテ ココニ

  ――ハヤク

声に導かれるようにふらりと立つのは、地下の収納庫に続く扉の前。

  ――ミテ

  ――オレタチ ノ……

臨月を迎えたイルカは、数日前から地下室に籠って巣作りをしていた。
俺たちの子供を、

――卵を産むために。





もともと武器や巻物等の普段使わない物の収納庫だった地下室は、カカシの知らないうちにすっかり様変わりしていた。
イルカに言われたのだ。
「巣作りは雌である俺の仕事なので、呼ぶまでカカシさんは入らないでくださいね」
と。
床に置かれた小さな灯りが、ぼんやりと室内を照らす。
忍の視力を以てしても見えるのは、部屋の隅に営まれたテントのようなイルカの巣と、そしてその中で身を起こしこちらを見つめている、柔らかそうな布を羽織っただけでほぼ全裸のイルカと。

「カカシさん、見て」
「…………っ」

イルカが抱えるように、護るように両の手の間に置かれている色とりどりの卵だった。

翡翠、
青瑪瑙、
菱マンガン鉱、
紫水晶。

無意識にかつての任務で学び覚えた鉱石の色を思い浮かべてしまったのは、卵の形状と質感によるものだろうか。
卵は掌に収まるくらいの大きさで、全て色違いの一個一個が仄かな灯りの下にも関わらず各々の色をはっきりと主張している。
普段見慣れた『卵』というものと比べると見るからに硬質で、そして匠の手による芸術品のような美しさだった。

「ほら、みんな可愛いでしょう? 俺たちの子供ですよ」

イルカが産んだ者だけに許される、雌としての誇りと強さに満ちた笑みを浮かべる。
その言葉を聞いたとたん、言い様のない歓喜がカカシの腹から胸にせり上がってきた。

俺たちの子供。

さっきまで芸術品だった卵が、今この瞬間から美しく神聖で、何よりも愛しく身近なものに変わる。

「イルカ……」

両腕を差し伸べながらイルカの巣に歩みを進めると、四つの卵が入った革で編まれた籠をイルカが差し出した。

「抱いてあげて。そして温めてあげて。カカシさん、雄であるあなたの仕事だから」

正確にはカカシは『雄』ではない。
有翼人の末裔であるイルカと違い、カカシは只人だからだ。
一度の生に一度だけ、その性に関係なく有翼人は卵を産む。
その番に選ばれた男は一様に『雄』となり、『雌』の産んだ卵を自らの体温で三日三晩温めて孵すのだ。
カカシはその責の重さに震える腕を叱咤しながら、イルカの前に膝を突いて籠を受け取った。
四つの卵を指先でそっと撫でると思ったよりも固く、厚みのある殻を通して僅かなチャクラが伝わってくる。

「俺たちの、子供……」
「そう。俺と、カカシさんの子供です。四人」

ふと、その声に滲む甘さに気付いたカカシが顔を上げると、イルカの黒曜石の瞳に仄灯りの揺らぎが映って見えた。
いや、違う。
この淫靡に揺らぐ光は――

吸い寄せられるように唇を合わせると、熱を持った舌がぬるりと入り込んでくる。
珍しく積極的なその勢いに戸惑って反応の鈍いカカシに焦れたのか、イルカがカカシの下唇に歯を立てた。

「……母親になった俺には、もう魅力はないですか」

今度こそ見間違えようのない情欲の熱に、カカシの戸惑いはすぐさま同じ熱に変わった。
だが産卵直後の母体にそんな無理をさせていいものかと尚も迷っていると、イルカがまた唇を寄せる。

「なんだか分からないけど、体が熱いんです。カカシさんが欲しくてたまらない」
「……本当に大丈夫?」

その不安げな問いに、イルカはカカシの片手を持って自らの脚の間に導いた。

「たぶん、体がこうなってるから正しい反応なんだと思うんです。だから……」

そこは自ら熱を発しているような熱さだった。
男でありながらも雌として機能し産卵を終えた身体に、雄の象徴が声高に主張しているのだろうか。
イルカが「カカシさんとの子供が欲しい」と潤んだ目で見つめ囁き、カカシが応えた時の本能と情欲の熱を思い起こさせる、熱さ。
カカシは素早く片手で印を組むと、影分身を一体出した。
影分身は心得たようにベストとアンダーを脱ぐと籠を受け取り、両の腕で卵を抱える。
それを横目で見届けたカカシは、いつもより熱くなったイルカの身体を掻き抱いた。
肩に羽織っていた柔らかな布がするりと落ちる。
ふと、どうしようもないほどの歓喜が再びこみ上げ、イルカの唇にそれを伝えた。

「俺たちの卵を産んでくれてありがとう」

イルカの眦が濡れて仄灯りに小さく光る。
互いへの愛しさが溢れた二人は慈しみ合い、そして更なる深い情熱と情欲とを交わし合った。

――それは一対の番の、愛の交歓のひととき。

三日三晩の後に殻を割り産声を上げるであろう子供たちを、持てる限りの愛情で迎える二親の、どこか原始的でもある儀式のようなひとときだった。



【完】



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同じ絵で虫さんもSS書いてますのでぜひ!
こちらはもっと神秘的で、分かる…先生尊い_:(´ཀ`」 ∠):_ってなるお話です!

むしかご 文/カカイル短編『碧玉』
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