【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
↑new ↓old
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
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ふー、と震える息を吐いて向かい側に座るイルカを見ると、先生を嬲っている手は止めず、含みのある目でチラリと俺を見た。
それからまたイルカ先生に目を戻す。
「こんなんじゃ足りないよなぁ。もっと悦くなりたいんだろう?」
いっそ優しげとも言える笑みを浮かべると、イルカの手が放置されていた張り型に伸び、一気に引き抜いた。
先生が猿轡をされてる中、最大限の嬌声を上げてのけ反る。
オイルでぬらりと鈍く光る黒革の太い棒は、確かに俺のものに似ていた。それが今まで先生の中で愛撫されていたと思うと、無機物にも関わらず苛立ちを覚える。
「……カカシさん」
イルカの甘い声に促されて目線をずらすと、先生の後孔が咥え込んでいた物を失って、開いたままはくはくと蠢いていた。
赤みを帯びた桃色の、内側の襞肉。
そこからとろりと潤滑油の残滓が垂れ落ちる。
ぐう、と獣じみた唸りが洩れたのは、俺の喉か。
「カカシさん」
許諾を含んだイルカの呼び声が聞こえると同時に、ゴーサインを出された猟犬のように先生にのしかかる。
痛いほど張り詰めていた己の分身を引っ張り出し、俺を求めている、そして俺が求めている孔に勢いよく埋め込んだ。
「っふ、ぐ、ぅう……っ」
猿轡の中で先生が呻き、内側の肉がぎゅうっとしがみついてくる。
両手両足を縛られているせいで安定しない腰をしっかりと押さえ、テクニックも何もなくひたすら突き入れ、揺さぶった。
先生の呻き声も、俺の動きに合わせてリズミカルに跳ねる。
視界の隅に黒いものが写り、イルカがすぐ側で髪をかき上げながら先生を覗き込んでいることに気付いた。
何か考える間もなく、引き寄せて唇を貪る。
合わせた唇から零れる熱い吐息と、先生のくぐもった呻きと時折高くなる喘ぎと、繋がった箇所から溢れるいやらしい湿った音と。
淫らな三重奏をどこか遠くに聴きながら、俺は夢中で腰を振るだけのケダモノになった。
しばらくして、先生の呻き声のトーンが変わっていることに気付いて、僅かに理性が戻ってきた。
陰茎の戒めがきつすぎるのか、なかなかイけないことで先生の声が涙混じりになっている。
イルカもそれに気付いたようで、絡み合わせていた舌を引っ込めた。思わず顔で追うと、窘めるように微笑みながら繋がった唾液を舌で舐め取る。
そして俺にしがみつくようにしていた身体を離すと、先生の方に顔を寄せた。
「辛そうだな。……イきたいか?」
問いかける声には愉悦が含まれていた。
イルカ先生はそれどころではないらしく、眦から涙を溢れさせながら上気した顔でこくこくと頷いた。
イルカがこの上なく淫靡な笑みで、朱色の紐を解く。紐は先生の先走りに濡れて軋みつつ解れ、性器を自由にしていった。イルカの手が二巻きされた陰嚢まで辿り着く前に、先生が大きく胸を震わせる。それに合わせて、先生の悦いところを抉るように突き入れた。
「ンン~~、……、……っ」
繋がれた両手両足がぶるぶると震え、先生の精液が勢いよく放たれる。
それに合わせて俺も先生の中に放ち、余韻を愉しむように、一滴残らず絞り出すように腰を揺らめかせた。
「まだだよな。もっともっと悦くなれるだろ?」
イルカの声に我に返ると、その手にはいつの間にかクナイが握られている。
俺が小さく息を呑む間にクナイを閃かせ、イルカ先生の猿轡と、そして右手と右足首を戒めていた紐が切られた。
急に自由になった手足がくたりと投げ出され、意図を読めないイルカ先生がイルカを見上げる。
するとイルカが先生の右手を取り、解放されたばかりのくたりとした雄を握らせた。
「自分の悦いところは、自分が一番分かってるよな」
イルカ先生の目が見開かれる。
そのまま助けを求めるように俺の方へと視線が投げられたが、今はイルカが主導する時間だ。
俺は励ますように、イルカ先生に大きく頷いてみせた。
「見せて。見たい。せんせのやらしいところ」
イルカが先生の手ごと陰茎を握る。
そして二人の手から覗く先端部分に親指を滑らせると、先生が胸を大きく喘がせた。
イルカはゆっくりと手を上下させながら、潤滑油の瓶を傾けてとろりと流しかける。躊躇いがちな先生の手が、徐々に滑らかに動き始めた。
イルカ先生は目を閉じて快楽に集中しているようだ。時折小さく呻きが漏れて腰も揺れている。
それでもうっすらと開いた口から零れるのは、拒絶の言葉で。
「やだ、や、あっ……見ないでくださ……ぁ、ンン……っ」
俺は己を先生から引き抜くのも忘れ、先生の痴態に見入った。
先生の手は何かに操られるように上下運動を繰り返し、イルカの手はぬるぬると亀頭を嬲る。
その手付きに躊躇は微塵も無く、猫の手のように丸めた掌でぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てながら、執拗に先端部分だけを責め続けた。
「ひ、あ、……っ、ぅう、だめ、なんか……ぁ、なにこれ……っ? や、だぁ」
塞がれていた口が自由になった反動か、射精後の刺激で耐え難いほどの快楽を与えられているせいか、先生の奔放な喘ぎが止まらない。
瞬きすら忘れて見つめていると、突っ込んだままの俺の性器がぎゅうっと搾られる。あまりのきつさに食いちぎられるんじゃないかと、半ば本気で心配になった。
先生の内側の肉が俺を喰らい、しゃぶり付き、吸い付いたまま蠢く。
イルカの手は更に動きを激しくして、時折割れ目を乱暴に擦りながら、掌でぐるぐると亀頭を嬲り続けた。
俺は悲鳴を上げる先生に、これを止めるべきなのか、どうしたらいいのか分からないまま、いつしか律動を再開していた。
「せんせ、イルカせんせ、……イルカ、……っ」
「カカシさ、こわい、でちゃう、おしっこでちゃう! やだやだもうやめてぇ! きもちいいよぉ……っひ、ぅあ……ああああっ」
先生が泣きじゃくりながら大きく跳ねる。
イルカがぱっと手を放すと、散々責め立てられた可哀相な先生の陰茎から、水のように透明な液体が勢いよく噴出した。
それはびちゃびちゃと二人の腹を濡らし、痙攣する先生の腹を伝ってシーツまで垂れ落ちる。
はっ、はっと息を荒げた先生の目が、大きく見開かれた。
「……ぁ、ごめ、なさ……ごめ、」
粗相をしてしまったと思ったのか、先生の顔が悲壮に歪んだ。
違う。
これは潮吹きだ。
射精のその先にある、更なる極みだ。
ここまで先生がいけると思っていなかったところまで、先生はいけたのだ。
あまりの愛しさに咄嗟に先生を抱き寄せると、耳元で囁きかける。
「大丈夫、すっごく悦かったんだね。可愛かった。イルカ先生、ものすごく可愛かったよ」
先生はぼろぼろと泣きながら、それでも俺の言葉に安心したのか、表情を和らげて意識を飛ばした。
ぐったりと重くなった先生を抱きしめて、頬や唇や額に口づけを落としながらゆらゆらと揺らしていると。
いつの間にかイルカが消えていた。
あれから先生の残されたもう片方の戒めも解き、身体を丁寧に清め、部屋もできるだけ綺麗にすると、眠る先生を抱いてアパートへひっそりと帰った。
イルカ先生の目が覚めた時に、あの家だと気まずいかと思ったのだ。
自分のベッドで目覚めたイルカ先生は、照れ隠しなのかぶっきらぼうに一言謝ると、それきりあの家での事は何も口にしなかった。
先日は念の為と探ったが、記憶操作系の術の痕跡は無かったから記憶にない訳ではないだろう。
どちらが影分身だったにせよ、記憶は統合されるのだから。
煙を上げて消えた方が影分身とは限らないという点も、判断を難しくさせる要因だ。本体が姿を消しただけかもしれないからだ。
だから『イルカ』と『イルカ先生』のどちらが本体なのか、それが毎回同じ役割分担なのかさえ分からない。
だが一つだけ確かな事がある。
あれはイルカ先生が望んでやっている、ということだ。
最初は隠していた被虐趣味を共有したいのかと思ったが、それだと『イルカ』がイニシアチブを取るのがおかしい。
かといって、セックスをコントロールして支配欲を満たしたいだけでもなさそうだ。
そこで『イルカ』の言動を思い起こすと、常に導くようでいて、俺の意思を確認していたようにも思える。
俺はいつでも好きに動けた。
イルカの導きを無視して、イルカ先生を思うように抱いても良かったのだ。
その選択肢を選ばず、イルカが見せたいものを見て、イルカがしてほしいように動いたのは俺だった。
イルカ=イルカ先生は、俺の許容ラインを見定めていたのかもしれない。
自分がどこまで許されるのか。
――そんなの、どこまででも許すのに。
イルカ先生の望みが俺の望みだ。
イルカの望む行為をしてイルカ先生を開放し、どこまでも奔放に乱れるところこそ、俺が見たいものだ。
ふと、イルカ先生と二人きりで抱き合っている時に、彼が繰り返していた言葉を思い出す。
「やだ、こわい」
「こんな気持ちいいのおかしい」
「こんなの知らない」
イルカ先生は抱かれるのは初めてだった。
男の自分が、自分を見失うほどの快楽を得るのが怖かったのだろうか。
それで冷静な第三者でいられる『イルカ』を作り出したのだろうか。
イルカ先生がどこまでも堕ちて、或いは上りつめられるように。
このどれも違うのかもしれない。
どれも合ってるのかもしれない。
だが、それは些細なことだ。
俺はこれからも、イルカの導くまま従うのだから。
イルカの――イルカ先生の望むままに。
【完】
それからまたイルカ先生に目を戻す。
「こんなんじゃ足りないよなぁ。もっと悦くなりたいんだろう?」
いっそ優しげとも言える笑みを浮かべると、イルカの手が放置されていた張り型に伸び、一気に引き抜いた。
先生が猿轡をされてる中、最大限の嬌声を上げてのけ反る。
オイルでぬらりと鈍く光る黒革の太い棒は、確かに俺のものに似ていた。それが今まで先生の中で愛撫されていたと思うと、無機物にも関わらず苛立ちを覚える。
「……カカシさん」
イルカの甘い声に促されて目線をずらすと、先生の後孔が咥え込んでいた物を失って、開いたままはくはくと蠢いていた。
赤みを帯びた桃色の、内側の襞肉。
そこからとろりと潤滑油の残滓が垂れ落ちる。
ぐう、と獣じみた唸りが洩れたのは、俺の喉か。
「カカシさん」
許諾を含んだイルカの呼び声が聞こえると同時に、ゴーサインを出された猟犬のように先生にのしかかる。
痛いほど張り詰めていた己の分身を引っ張り出し、俺を求めている、そして俺が求めている孔に勢いよく埋め込んだ。
「っふ、ぐ、ぅう……っ」
猿轡の中で先生が呻き、内側の肉がぎゅうっとしがみついてくる。
両手両足を縛られているせいで安定しない腰をしっかりと押さえ、テクニックも何もなくひたすら突き入れ、揺さぶった。
先生の呻き声も、俺の動きに合わせてリズミカルに跳ねる。
視界の隅に黒いものが写り、イルカがすぐ側で髪をかき上げながら先生を覗き込んでいることに気付いた。
何か考える間もなく、引き寄せて唇を貪る。
合わせた唇から零れる熱い吐息と、先生のくぐもった呻きと時折高くなる喘ぎと、繋がった箇所から溢れるいやらしい湿った音と。
淫らな三重奏をどこか遠くに聴きながら、俺は夢中で腰を振るだけのケダモノになった。
しばらくして、先生の呻き声のトーンが変わっていることに気付いて、僅かに理性が戻ってきた。
陰茎の戒めがきつすぎるのか、なかなかイけないことで先生の声が涙混じりになっている。
イルカもそれに気付いたようで、絡み合わせていた舌を引っ込めた。思わず顔で追うと、窘めるように微笑みながら繋がった唾液を舌で舐め取る。
そして俺にしがみつくようにしていた身体を離すと、先生の方に顔を寄せた。
「辛そうだな。……イきたいか?」
問いかける声には愉悦が含まれていた。
イルカ先生はそれどころではないらしく、眦から涙を溢れさせながら上気した顔でこくこくと頷いた。
イルカがこの上なく淫靡な笑みで、朱色の紐を解く。紐は先生の先走りに濡れて軋みつつ解れ、性器を自由にしていった。イルカの手が二巻きされた陰嚢まで辿り着く前に、先生が大きく胸を震わせる。それに合わせて、先生の悦いところを抉るように突き入れた。
「ンン~~、……、……っ」
繋がれた両手両足がぶるぶると震え、先生の精液が勢いよく放たれる。
それに合わせて俺も先生の中に放ち、余韻を愉しむように、一滴残らず絞り出すように腰を揺らめかせた。
「まだだよな。もっともっと悦くなれるだろ?」
イルカの声に我に返ると、その手にはいつの間にかクナイが握られている。
俺が小さく息を呑む間にクナイを閃かせ、イルカ先生の猿轡と、そして右手と右足首を戒めていた紐が切られた。
急に自由になった手足がくたりと投げ出され、意図を読めないイルカ先生がイルカを見上げる。
するとイルカが先生の右手を取り、解放されたばかりのくたりとした雄を握らせた。
「自分の悦いところは、自分が一番分かってるよな」
イルカ先生の目が見開かれる。
そのまま助けを求めるように俺の方へと視線が投げられたが、今はイルカが主導する時間だ。
俺は励ますように、イルカ先生に大きく頷いてみせた。
「見せて。見たい。せんせのやらしいところ」
イルカが先生の手ごと陰茎を握る。
そして二人の手から覗く先端部分に親指を滑らせると、先生が胸を大きく喘がせた。
イルカはゆっくりと手を上下させながら、潤滑油の瓶を傾けてとろりと流しかける。躊躇いがちな先生の手が、徐々に滑らかに動き始めた。
イルカ先生は目を閉じて快楽に集中しているようだ。時折小さく呻きが漏れて腰も揺れている。
それでもうっすらと開いた口から零れるのは、拒絶の言葉で。
「やだ、や、あっ……見ないでくださ……ぁ、ンン……っ」
俺は己を先生から引き抜くのも忘れ、先生の痴態に見入った。
先生の手は何かに操られるように上下運動を繰り返し、イルカの手はぬるぬると亀頭を嬲る。
その手付きに躊躇は微塵も無く、猫の手のように丸めた掌でぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てながら、執拗に先端部分だけを責め続けた。
「ひ、あ、……っ、ぅう、だめ、なんか……ぁ、なにこれ……っ? や、だぁ」
塞がれていた口が自由になった反動か、射精後の刺激で耐え難いほどの快楽を与えられているせいか、先生の奔放な喘ぎが止まらない。
瞬きすら忘れて見つめていると、突っ込んだままの俺の性器がぎゅうっと搾られる。あまりのきつさに食いちぎられるんじゃないかと、半ば本気で心配になった。
先生の内側の肉が俺を喰らい、しゃぶり付き、吸い付いたまま蠢く。
イルカの手は更に動きを激しくして、時折割れ目を乱暴に擦りながら、掌でぐるぐると亀頭を嬲り続けた。
俺は悲鳴を上げる先生に、これを止めるべきなのか、どうしたらいいのか分からないまま、いつしか律動を再開していた。
「せんせ、イルカせんせ、……イルカ、……っ」
「カカシさ、こわい、でちゃう、おしっこでちゃう! やだやだもうやめてぇ! きもちいいよぉ……っひ、ぅあ……ああああっ」
先生が泣きじゃくりながら大きく跳ねる。
イルカがぱっと手を放すと、散々責め立てられた可哀相な先生の陰茎から、水のように透明な液体が勢いよく噴出した。
それはびちゃびちゃと二人の腹を濡らし、痙攣する先生の腹を伝ってシーツまで垂れ落ちる。
はっ、はっと息を荒げた先生の目が、大きく見開かれた。
「……ぁ、ごめ、なさ……ごめ、」
粗相をしてしまったと思ったのか、先生の顔が悲壮に歪んだ。
違う。
これは潮吹きだ。
射精のその先にある、更なる極みだ。
ここまで先生がいけると思っていなかったところまで、先生はいけたのだ。
あまりの愛しさに咄嗟に先生を抱き寄せると、耳元で囁きかける。
「大丈夫、すっごく悦かったんだね。可愛かった。イルカ先生、ものすごく可愛かったよ」
先生はぼろぼろと泣きながら、それでも俺の言葉に安心したのか、表情を和らげて意識を飛ばした。
ぐったりと重くなった先生を抱きしめて、頬や唇や額に口づけを落としながらゆらゆらと揺らしていると。
いつの間にかイルカが消えていた。
あれから先生の残されたもう片方の戒めも解き、身体を丁寧に清め、部屋もできるだけ綺麗にすると、眠る先生を抱いてアパートへひっそりと帰った。
イルカ先生の目が覚めた時に、あの家だと気まずいかと思ったのだ。
自分のベッドで目覚めたイルカ先生は、照れ隠しなのかぶっきらぼうに一言謝ると、それきりあの家での事は何も口にしなかった。
先日は念の為と探ったが、記憶操作系の術の痕跡は無かったから記憶にない訳ではないだろう。
どちらが影分身だったにせよ、記憶は統合されるのだから。
煙を上げて消えた方が影分身とは限らないという点も、判断を難しくさせる要因だ。本体が姿を消しただけかもしれないからだ。
だから『イルカ』と『イルカ先生』のどちらが本体なのか、それが毎回同じ役割分担なのかさえ分からない。
だが一つだけ確かな事がある。
あれはイルカ先生が望んでやっている、ということだ。
最初は隠していた被虐趣味を共有したいのかと思ったが、それだと『イルカ』がイニシアチブを取るのがおかしい。
かといって、セックスをコントロールして支配欲を満たしたいだけでもなさそうだ。
そこで『イルカ』の言動を思い起こすと、常に導くようでいて、俺の意思を確認していたようにも思える。
俺はいつでも好きに動けた。
イルカの導きを無視して、イルカ先生を思うように抱いても良かったのだ。
その選択肢を選ばず、イルカが見せたいものを見て、イルカがしてほしいように動いたのは俺だった。
イルカ=イルカ先生は、俺の許容ラインを見定めていたのかもしれない。
自分がどこまで許されるのか。
――そんなの、どこまででも許すのに。
イルカ先生の望みが俺の望みだ。
イルカの望む行為をしてイルカ先生を開放し、どこまでも奔放に乱れるところこそ、俺が見たいものだ。
ふと、イルカ先生と二人きりで抱き合っている時に、彼が繰り返していた言葉を思い出す。
「やだ、こわい」
「こんな気持ちいいのおかしい」
「こんなの知らない」
イルカ先生は抱かれるのは初めてだった。
男の自分が、自分を見失うほどの快楽を得るのが怖かったのだろうか。
それで冷静な第三者でいられる『イルカ』を作り出したのだろうか。
イルカ先生がどこまでも堕ちて、或いは上りつめられるように。
このどれも違うのかもしれない。
どれも合ってるのかもしれない。
だが、それは些細なことだ。
俺はこれからも、イルカの導くまま従うのだから。
イルカの――イルカ先生の望むままに。
【完】
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