【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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《幕間》たたみイワシの諦念
俺はたたみイワシ、情報部に属する中忍だ。
え、なんで情報部が一般の支給服を着て受付に座ってるのかって?
別に受付が人手不足だからじゃないんだな。まぁまぁ、ちょっと考えてみてくれよ。情報部は任務の際の情報提供のためだけに存在してると思うか? 確かにそれがメインだけど、そのためには忍自体の個々の情報も大事な要素だろ? 敵と同じくらい味方の情報も大事だし、情報を生かすも殺すもそいつ次第だからな。それに情報は他国や他里だけじゃなく、里内のも重要なんだよ。
それら全部を効率良く得るために最も適してるのはどこか。大勢の人が行き交うあうんの門か? 国境か? 酒酒屋か?
――もう分かったよな?
そう。それが、俺がここに座る理由だ。
受付はいろんな情報が集まる。
任務依頼に来たおじちゃんが依頼ついでに話していく、どこそこの峠に妖怪が出るっていう眉唾ものから、くノ一同士の雑談で誰と誰がくっついただの別れただのっていう、下世話な噂話まで。
それらをふるいにかけ精査するのが俺たちの仕事だが、あー、目の前のもそれに入るんだろうか。
「……それでね、あの子ったら俺のことカカシって言えなくて『たぁち』って呼ぶのよ。しかも自分のことは『いぅか』呼びよ? もう、何なのよあの子! 可愛すぎるでしょっ!」
はたけ上忍……それ何十回目ですか。
もう十分理解したんで。その情報いらねぇんで、ソファーに陣取ってないでさっさと任務行ってくんないですかね。
イルカとはたけ上忍が幼馴染みなのは里内では有名な話で、なぜなら上忍が御自らこうやって惚気まくってるからだ。
「はー、俺の旦那さまって、ほんと可愛い……」
今回の被害者は、中忍になったばかりのくノ一数人。
被害者って自覚はないみたいだが、うっかりイルカの事を話題にでも出しちまったんだろう。それを聞き付けたはたけ上忍が、するっと輪に入って子供の頃の話に持ってったってとこか。
キミたちも「キャー、かわいい~!」じゃなくてよく考えろ。それ思いっきり牽制されてんだぞ。俺の旦那に手を出すなよ、ってな。
アカデミーの先生なんかやってるせいか、イルカは初恋の人ナンバーワンだからなぁ。余裕かましてるように見えるけど、はたけ上忍も気が気じゃないんだろうな。実際大変おモテになられるのに、専らイルカの与り知らない所で牽制する方に専念されてるし。
自分自身に群がる女には、めちゃくちゃ冷たいって評判だぞ。まぁ、それ以前に『旦那さま』の素敵エピソードを聞いたくノ一からは、ドン引きされるか生温く微笑まれるかどっちかだからな。稀に目をギラギラさせる奴もいるが、ありゃ何とか女子ってやつか。
そうこうしてる内に、やっとイルカの登場だ。
おいイルカ、お前の嫁さんによる旦那さんの惚気、いい加減何とかしてくれよ。ありゃ惚気って名のパワハラだぞ。
はたけ上忍のお気に入り幼馴染みエピソードは俺が知るだけでも七十六個あるんだが、『たぁち』と『いぅか』の話は特にお気に入りの殿堂入りらしい。もう散々聞かされた、というか見せ付けられている。
さすがに二十代にもなって『たぁち』と『いぅか』はないが、大人になっても時々出るし受付でも度々見られるから、中忍下忍内勤組はもう慣れてるんだよな。
あ、はたけ上忍が立ち上がって、わざわざ受付に声かけに来たぞ。あれは絶対イルカ待ちしてたんだよな。一緒に住んでるくせに、出立前にまで顔を見に来るってどんだけだよ。
「それじゃイルカ、任務行ってくるね」
「いってらっしゃい、ご武運を!」
「うん、いってきます。……あっ、そうだ、イルカは明日の飲み会どうする? カカシと行く?」
「イルカは遅番だから、上がったら出ますよ」
「じゃカカシも戻ったらここで待ってるね」
「はい!」
エグい。
牽制の仕方がつくづくエグい。
人前ではちゃんと階級を弁えてるイルカに、私的な会話を仕掛けて『うっかり』自分をカカシ呼びしてしまう。
それにつられたイルカまで、自然に自分をイルカ呼びしちまってる。
結果、二人だけの世界を周囲に見せつける訳だ。
今日も今日とて、はたけ上忍の惚気牽制工作が涙ぐましいほどだ。
いや、これはもう工作じゃないのかもなぁ。見ろよ朝っぱらから受付に乱舞する、このハートの数々を。
……羨ましくないぞ。断じて羨ましくなんかない。俺は木ノ葉の誇る情報部だからな! 本日もはたけ上忍とうみの中忍はラブラブバカップルだったなんて、報告書には絶対書いてやらねぇからな!
こういうのはそっとしておくのが一番なんだよ。中にはくだらねぇことを考える、どっかの派閥の鬱陶しい輩もいるからさ。
とりあえずはたけ上忍、投げキッスはいいから早く出立してください。イルカもそのニヤケた面を隠せ。
くっそ~~~~~! 俺も早くおっぱいのでっかい可愛い彼女が欲しいよ! この際、可愛い彼氏でもいい!
だがイルカだけは絶対に、絶対に真っ平御免だ。
だから俺にまで冷たい牽制の目を向けないでくださいよ、はたけ上忍。もう十分過ぎるくらい分かってますから……。
ふと、受付机の上に置かれた小さな巻物に気付く。
さっきまでこんなん無かったよな?
「お、それカカシさんが、昨日寝る前に何かごそごそやってたやつだ。お前宛てだったのか」
イルカも知らない俺宛ての巻物なんて怖すぎだろ!
そっと開いてみると、円の中に『酒』の一文字。
あー、あれか。お歳暮とか袖の下的なやつか。うちの旦那をよろしくって。ご丁寧に運びやすいよう巻物に収納までしてくださって、イルカの嫁さんは気が利くよな。
「……イルカ」
「おう」
「お前、本当にいい嫁さん貰ったな」
鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしたイルカが、ニカッと笑った。
「おうよ、俺の自慢の嫁さんだ」
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