【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
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『今日も木の葉は平和です…たぶん』シリーズでの時系列順に並べ直したので、pixivとは掲載順が変わってます。
真昼の火影屋敷襲撃計画
2
演習当日――。
三人は屋敷の裏手にある林の中で、地面に擬装された入り口の回りに立っていた。
「それじゃ、ここから侵入するので変化して下さい」
そう言ってイルカが印を組むと、カカシとテンゾウもそれに続く。
三つの煙が上がった後には、三人の子供時代の姿が並んでいた。
カカシが他の二人のチャクラを念入りにチェックすると「ん~、ごうかっく!」と太鼓判を押して、イルカにベタリと張り付く。
「さぁ俺の事も念入りにチェックして!なんなら全部脱ごうか?」
「相手は暗部ですよ。俺のチェックで通用する訳ないだろうが。テンゾウさんにチェックしてもらって下さい」
イルカがカカシをぐいっとテンゾウの方に押しやる。
「OKです先輩。その姿も懐かしいですねぇ」
テンゾウがカカシをしみじみと眺める。
「やめてよテンゾウ…せんせー助けて!テンゾウがイヤらしい目で俺を見るよ~」
カカシがイルカの背後にサッと隠れるが、その両手はイルカの尻とももをサワサワと這い回っている。
「イヤらしいのはアンタだろうがこの変態が!ほらさっさと行け!」
イルカがカカシを侵入口にドカッと蹴り落とすと、悪戯っぽい微笑みをテンゾウに向けた。
「さぁ、俺たちも行きましょう。子供の日の悪戯大作戦の始まりですよ」
演習はどこいったんだ…というツッコミも意味は無さそうだと判断したテンゾウは、大人しくイルカに従って鉄梯子を降りていった。
今回はイルカが隊長という事になってるらしいし、それ以前に…もう何もかも今さらなのだ。
テンゾウは暗部一空気の読める男を自認してるので、この二人に巻き込まれる事に異議を唱えるのは、とうの昔に諦めていた。
ただ一つだけ叶うなら、子供の頃の自分に「先輩に近寄るな。大人になってから苦労するぞ」と忠告をしてやりたかったが。
鉄梯子を十段ほど降りると、そこは狭い地下道になっていた。
高さは1.3メートルくらいか、薄暗い中をカカシ・イルカ・テンゾウの順に進む。
「こんな地下道があるの知らなかったよ」
「先輩も僕も外回りばっかりで、屋敷詰めになった事なんて無かったですからね。…でもこの狭さじゃ確かに子供の姿の方が楽ですね」
「や、それだけじゃないでしょ。これ、なんかのチャクラの感知システムがあるよね」
「よく分かりましたね。…あぁ、カカシさんは感知タイプでしたっけ。この地下道は火影屋敷の子供用の避難ルートなんですよ。だから子供のチャクラ以外はセンサーに引っかかっちまうんです」
「…避難ルートなら、逆行してる時点で侵入者と見なされないのかな」
独り言のようなテンゾウの呟きをイルカが拾った。
「それなんですけど、逆行した場合のみ発動するトラップがあるんで、そこを回避してけば大丈夫ですよ。子供たちが知ってるルートなので、万が一を考えて比較的トラップがゆるいから、侵入するには狙い目なんです。基本的な所は昔と変わってないみたいですし…ふふっ、テンゾウさんって優秀なんですねぇ」
「ダメだよ先生!テンゾウなんて偉そうに猫面付けてるけど、女より胡桃食ってりゃいいってほざくリスだからね!胡桃バカのリスにイルカ先生は渡さん!」
「そんな可愛らしい小動物を3Pなんて淫行に引きずり込んだアンタは黙ってろ。…あ、その木の葉マークの先には進まないで下さい」
カカシがぴたりと足を止める。
「その先に足を踏み入れると幻術が発動します。どこまでも直線ルートに入っちゃう上に、死の森から連れてきた吸チャクラコウモリたちと戦うはめになるんで。正しいルートは右です」
といっても右側は普通に壁だ。
「その木の葉マークに手を当てて下さい。大人のチャクラを絶対に入れないように。ほら、扉が開きますから、その先が屋敷の廊下ですよ」
周囲を警戒しながら廊下を進むと、予め打ち合わせた通り中庭に面した一室の障子の両脇に、カカシとテンゾウが張り付く。
カカシの室内に向けた指差しのハンドサインを見たイルカが、障子を開けてするりと滑り込んだ。背後を気にしながらテンゾウ、カカシも後に続く。
そこは三代目…ヒルゼンの私的資料室だった。
奥に文机があるだけで、壁面は全て書物や巻物の棚に埋め尽くされている。入りきれてない物は積み上げられ、床までだいぶ侵略されていた。
山と積まれた書物の向こうには、かろうじて床の間に飾られた掛け軸が見える。
文机の回りに畳の見える部分がかなり多いのは、巻物や書物を一度にたくさん広げられるようにだろう。
三人がそこに立ったその時、カカシが入り口の方をサッと振り返った。
「ここで会うのは久しぶりじゃのう、イルカ」
和服姿のヒルゼンが立ちはだかる。
その後ろには、部屋の入り口をふさぐように暗部が並び立った。
「カカシが護衛演習などと言い出した時から怪しいと思っとったんじゃ。案の定、家の者が二日前にイルカが訪ねてきたと言うではないか。わざわざ子供に変化するなどと賢しらな手を使いおって。…イルカよ、十二年前は失敗したからの。必ずやここに来ると思っておったぞ」
突然現れたヒルゼンにも、イルカは全く動じてなかった。
むしろ、この展開を待っていたかのような態度で言い返す。
「おかしいと思ったんですよ。いくらカカシさんとテンゾウさんがいるとはいえ、全く暗部の邪魔が入らないなんて。やはり直接対決をお望みでしたか、三代目」
「当たり前じゃ!そうそう何度もお宝を奪われてたまるかっ!皆の者、手を出すでないぞ!今日という今日はきっついお灸を据えてやるから覚悟せい!!」
喝とヒルゼンが吼える。
「あの~、なんで三代目はあんなにカッカしてるの?」
カカシがイルカに身を寄せ、こそこそと尋ねる。
それを聞き咎めたヒルゼンが、びしりとイルカに煙管を突き付けて叫んだ。
「こやつは儂の大事なこれくしょんを奪ったばかりか、売っ払って小遣いにしよったのじゃ!しかも何度も何度も…儂が火影の全権限と人脈を尽くして集めた、渾身のこれくしょんだったんじゃ!」
(そんな事に火影の全権限を使ってたのか…)
カカシとテンゾウは脱力する思いだったが、イルカと屋敷詰めの暗部には既知の事実だったのか、特に動揺は見られなかった。
「熟れ熟れ人妻シリーズは高く売れるんですよね。お陰さまで子供の俺じゃ買えないようないい札やトラップの材料が手に入ったから感謝してますよ。それを使って火影屋敷に何度も侵入できたんですから、成長の一端を担ったと喜ぶところじゃないですか?」
「ぐぬう~~、この小童めが!絶対に許さぬぞ!!」
プロフェッサーと呼ばれ、忍の神とまで云われたヒルゼンの鬼神のような怒りのチャクラを浴びても、微笑みすら浮かべて平然としてるイルカ。
確かに見た目は子供でも、中身は大人だ。
だが、たとえ里の誉れと付き合っているとはいえ、イルカ自身はごく平凡な中忍。誰もがそういう認識だった。
その平凡な彼が、三代目火影のヒルゼンと対等に向かい合い、それどころか煽るような事をぬけぬけと言い返す姿に、その場のほとんどの者は唖然としていた。
これが前代未聞の悪戯小僧と三代目に言わしめたイルカの正体…。
確かにこれならナルトや木の葉丸の悪戯なんて可愛いもんだ。心なしか後ろで構えてる暗部の何人かも腰が引けているように見える。
カカシとテンゾウに至っては、とんでもない遺恨合戦に巻き込まれて、今すぐこの場を離脱したい気持ちでいっぱいだった。
ヒルゼンは怒りのあまり顔を紅潮させ、口をパクパクさせている。
「お~の~れ~!その台詞、後悔させてやるぞ。三人まとめて火影岩から吊るしてやるわ!」
(あ、やっぱり俺とテンゾウも見逃してもらえないのね)
カカシはこれから己に降りかかる運命を甘んじて受け入れる覚悟を決めた。
イルカと二人なら晒し者になるのも厭わないが、テンゾウは邪魔くさいなぁと呑気に考えていた。
だが、ヒルゼンが懐から巻物を取り出し口寄せの印を組もうとした、その時。
体の脇に垂らされていたイルカの手の、人差し指と中指がクロスされる。
―――合図だ。
カカシは高速で印を組み上げる。
「多重影分身の術!おいろけの術 熟れ熟れ人妻バージョン!!」
ボン、ボン、ボボボンと音を立て煙と共に現れたのは、先ほど話題に出た三代目秘蔵コレクションの表紙を飾る人妻たちだった。
しどけなく緋色の襦袢を羽織り、大きくはだけた衿元からは豊満な胸がこぼれ落ちそうになっている。
ルーズに結い上げた黒髪はハラリと後れ毛がうなじに落ち、濡れたような瞳の目尻は紅く染まって、ぼってりとした唇が「ヒルゼンさま…」と吐息混じりに呼び掛けた。
他にも透けに透けまくった絽を直に羽織る者、湯浴み後なのかしっとり濡れた白い襦袢が張り付き、身体の線があらわになっている者等、総勢八人の美女がヒルゼンを取り囲んだ。
「こ、これは…!」
「懐かしいでしょう?熟れ熟れ人妻シリーズ全八巻の表紙の方々ですよ」
妖艶な人妻たちの向こうからイルカが声をかける。
「このような子供だましに儂が引っ掛かるとでも…うぬぅ、何ともはや…熟れとるのぅ」
ヒルゼンはカッと目を見開いて人妻たちの饗宴に釘付けになった。
その時。
鋭い女性の声が響き渡った。
「ヒルゼン殿…!これはいったいどうしたことじゃえ?」
「びびびビワコ?!まさか!」
ヒルゼンがバッと振り返った先には、中庭を背にヒルゼンの妻ビワコが般若の如き形相で立っていた。
「あれだけ浮気などしないと誓っておきながらこの所業…!あちしは許しませぬぞえ!」
「違うんじゃ!これはイルカが…!」
「問答無用じゃえ!ヒルゼン殿、お覚悟!」
ビワコの右手にチャクラが急激に集まり、チチチと音を立てる。
それがヂヂヂと膨れ上がったところで、暗部の誰かが叫んだ。
「三代目!あれは…カカ…っ!」
濃縮されたチャクラのエネルギーに、全員が反射的に室内へと跳び、カカシから距離を取った。
するとビワコの姿をしたカカシが右手を高々と上げ、室内が強烈な白光に包まれた。
ヒルゼンをはじめ暗部たち全ての視界が一瞬、奪われる。
カカシたちにはその一瞬で十分だった。
美女たちが煙を上げて消えるとカカシが中庭へ飛び出し、その後をテンゾウとイルカが追う。
「おいろけの術はカカシじゃなかったのか!?」
「最初から外に本体が待機してたんでしょ!ほら追うわよ!」
「三代目はここを動かないで下さい!」
「テンゾウの懐が膨らんどったぞ!儂の大事なこれくしょんが!」
「落ち着いて下さい三代目!必ずや取り返しますから」
中庭へ飛び出そうとするヒルゼンを、暗部が二人がかりでしがみついて押さえる。
あの三人のこと、まだ何か仕掛けがあるかもしれないと暗部二人がヒルゼンの元に残り、四人が追っ手となって部屋から飛び出していった。
中庭の松の木の間を三人が真っ直ぐに駆け抜けていく。
追う方も手裏剣やクナイ付き投網をイルカめがけて投げるのだが、カカシとテンゾウに阻まれて意味を為さない。
暗部の四人は仕方なく追う事だけに集中していた。
だがやはり実力の差か、イルカだけが後れをとって二人との間が離れ始める。
追いすがる暗部の申面の手が、あと一息で届くというその瞬間。
「待て!」
寅面が他の者たちを止めた。
「その先にトラップの気配がある。…なぁ、そうだろうイル坊よ」
するとイルカが足を止め、くるりと振り返った。カカシとテンゾウもスッとイルカの前に出て構える。
「貴方は寅のおっちゃん…まだ現役でしたか。よく気付きましたね。それなら飛び越えてはいかがですか?」
寅面はフンと鼻で笑った
「それで上に張り巡らしてあるトラップに引っ掛かれと?土の中にも何か仕掛けてるな。おおかたわざと遅れて誘い込んだつもりだろうが、もう昔のようにはやられんぞ」
イルカの顔が一瞬、悔しげに歪む。
「それはどうでしょうね。こちらも昔と違って、カカシさんとテンゾウさんがいるんですよ?」
カカシとテンゾウの手には、いつの間にかクナイが握られていた。
「あぁ、確かにその二人はキツいなぁ。だがこっちは暗部四人だ。そう簡単にはいかないぞ」
他の三人もカカシとテンゾウを相手に戦う展開になり、俄然張り切り出した。
何しろあの伝説の元暗部隊長と直接対決ができるのだ。こんなチャンスは二度とないだろう。
イルカの事ははなから眼中にないのか、暗部の矜持にかけて弱い者虐めにならないよう手を出さないつもりなのか。
四人の暗部が二人ずつに別れてそれぞれカカシ、テンゾウと対峙する。
じり、とカカシがわずかに爪先を進めた。
刃のような鋭い殺気がその場に膨れ上がる。
「火遁 火蛇走りの術!」
先に動いたのは暗部だった。
辰面が炎を纏いながら地面を走る蛇で三人を囲い込もうとしたが、すぐさまカカシの水遁でかき消される。
と同時に申面が面をずらして口から緑色の痺れ霧を吐き出す。
だがそれもテンゾウが土壁で防ぐ。続けて暗部の背後に土中から数多の槍を突き出して、四人が後ろに跳んで霧を避ける術を断った。
酉面が水遁で痺れ霧を散らすと、土壁を乗り越えて迫るつもりか、寅面が巨大な鉈のような武器で土壁の上半分を削り飛ばした。
「水遁 水刃奔流の術!」
半分以下になった土壁の向こう側から、先端が無数の刃の形をした水流が襲って来た。
すると突然、暗部の背後からカカシのチャクラが発せられる。
四人が振り返ると、カカシが右手に纏わせた千鳥を、土中から突き出した槍全てに流したところだった。
「いつの間に…!」
「さっきの土壁が隠れ蓑か!」
前後と上を塞がれた暗部は、両脇に跳びすさった。
―――はずだった。
「うわっ!」
「イテっ!おい踏むな!」
「くそっ、トラップはブラフだったのか!」
「やだ何なのこれ?ぬるぬるして気持ち悪っ!」
四人は両脇に掘られた落とし穴に、まんまと嵌まっていた。
その隙をついてテンゾウの両腕から太い枝が、塀とカカシに向かって飛ぶように伸びていった。塀側の先端にはイルカが乗っている。
塀の上の結界に弾かれるかと思いきや、イルカが結界をすり抜ける印を組み塀の向こう側へと消えてゆく。
そしてテンゾウがそれに続き、「じゃあね~、みんなお疲れ~!」カカシが枝を走り抜けていった。
「そのぬるぬるは油を混ぜた泥なんで~!火気に注意して下さいね~!」
イルカの呼びかける声が塀の向こうに遠ざかる。
その声に落とし穴の中から寅面が応えた。
「イル坊!次こそ負けないからな!」
そして……中庭にはぬるぬるに埋まった暗部だけが取り残された。
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