【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし 
★★いとエロし!
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先生を知らないカカシさんでカカイルと生タコのお話です。珍しくカカ←イル。
この上なくド健全な触手……のつもりです。そしてこの上なくアホなギャグ。
先日のブログでちょろっと言ってたタコに取り憑かれて、とうとうやっちまいましたw
ある意味何でもOKな人向けです!


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上忍、オクトパス中忍に出会う



「はたけ上忍のこと、ずっと前から好きでした!」

俺は今告白をされている。
こんなこと言うとムカつかれるかもしれないけど、よくあることだ。
告白してきたのは男。
これもまぁ、なくもないことだ。
こう見えて昔は美少年だったからそっち系の奴からよく告白されたし、なんなら告白をすっ飛ばしていきなり襲われることもあった。そういう獣以下の奴等にはそれに相応しい対応をしてお引き取り願ったけど。下手すると奴等は今後の性生活からもお引き取りしたかもしれないなぁ。
こんな風に思わず過去に思いを馳せてしまうのには理由がある。
告白から続けて、いかに俺を尊敬しているか、どれだけ熱い想いを抱いてきたかを滔々と述べている目の前の男の頭の上には、なぜかタコが乗っていたのだ。

「……あの時はもう諦めそうになってたんですが、そこで颯爽と現れた狐面の暗部! その銀髪はあたかも月の光を集めたかの如くきらきらと輝き、その戦い方は野生の獣を思わせる逞しくも美しい……」

話は佳境に入ったらしく、黒い双眸が真っ直ぐに俺を見つめて語りかけている。
右手は胸の辺りでぎゅっと握りしめられ、その震える拳からもどれだけ熱い想いを抱いてきたかが伝わってくる。
ま、相手は俺なんだけども。
正直なところ、俺を抱きたいんだか抱かれたいんだか、その辺には全く興味が湧かなかった。
そんなことより、彼の黒髪の上でうねうねと足をくねらせているタコの方が気になって仕方がない。気持ちの中身はさておき、タコと鼻傷一文字君のどちらにより関心があるかといったら、9:1でタコの圧勝だ。
頭の天辺にでろりと乗っていたタコは、重たげな頭部を傾けながらずるずると男の側頭部を移動し、肩へと向かっている。
よく落っこちないなと感心してたら、一文字君の頭の天辺で結い上げた髪に二本の足を絡ませ支えていた。そして一本の足はこめかみから耳の辺りに吸盤で張り付いているようだ。
あー、なるほど。タコって意外と賢いって言うもんなぁ。
そうやって少しずつ下に移動して逃げようとしてるのか。ていうか逃げるって、そもそもこのタコはなんで彼の頭に乗るはめになったんだろうね?
俺への賛辞よりそっちの方が聞きたいんだけど。
一文字君の華麗なる『はたけカカシ伝説』はまだまだ終わりそうもなく、流れるように紡がれる物語には俺が口を挟む余地などどこにもない。下手すると息継ぎもしてないんじゃないかな。
見たところ中忍かせいぜい特上って感じだけど、どんな事であれ俺に何かの隙を与えないという点では、かなりの評価に価するんじゃないの?

「……で俺は思いました。なんて素晴らしい人なんだろう! 強いのに傲らず、自らの美しさにも無頓着! 仲間を大切にするその姿勢は尊敬するしかなく……だが卑小な俺は無謀にも思って、そして気付いてしまったのです! 彼を好きだと。彼を男として愛していると……!!!」

余韻に浸っているのか、一文字君は拳を震わせたまま目を閉じていた。
だがその男にしてはちょっとふっくらした頬が、タコの吸盤に引っ張られてびよーんと伸びている。
え、まさかホントに気付いてないの?
俺への想いとやらには気付いてしまったのに、タコの吸盤でびよーんってなったほっぺには気付いてないの⁉
吸盤に吸い付かれ、びよーんと伸びた頬を信じられない思いでまじまじと見ていると、不意に一文字君はぱちりと目を開けた。

「俺の気持ちを分かって頂けたでしょうか、はたけ上忍」
「えっ、あ、……とその、気付いてないのかなぁ、って」
「気付きましたよ! 気付いたからこうして僭越にも告白させて頂いたのです!」
「いやそうじゃなくて、そのびよーんって」
「びよーん?」
「そう、そのびよーん」
「びよーん……」

二人してびよーんびよーん言い合っているうちに、タコは人間の上を移動するコツを掴んだのか、今はベストの胸ポケットを足掛かりにずるずると下りていく。
すると一文字君は何かに気付いたように、握りしめていた拳を左の手の平にぽんと打ち付けた。

「びよーん!」
「そう! びよーん! あなた、なんでそれに気付かないの。ていうかなんでそんなの乗っけて……」
「流石ははたけ上忍! 俺の今までのぬるま湯に浸かった人生を一言で表すなんて感服です! あぁ、俺はやっぱり間違ってなかった。こうして勇気を振り絞ってお伝えして良かったです!」
「いやそうじゃなくて! あんたの人生じゃなくてそれ!」

いくら言っても通じないことにブチ切れ、俺は腰から腿に巻き付いてるタコをガシッと掴んだ。

「ぴいあああっ⁉」
「ちょっと動かないで! くそっ、ぬるぬるして取れない」
「あばばばば待ってこんなのまだ早すぎます!」
「意外と早いんだよほら協力して!」
「や、そんなのダメです! あ……そこさわっちゃ」
「吸い付いて取れないんだって! もうなんで八本もあるんだ!」
「んんっ……あぁ……」
「こら隠れようとするな!」
「もぉ……らめぇ………」

股の間に滑り込もうとするタコをなんとか引き剥がし、ぬめっとした頭を掴む頃には珍しく息が上がってしまった。

「ほら、このタコ……ハァハァ……あんたなんでタコなんか乗っけて……ハァハァ」
「カカっしゃん……てくにしゃん♥」
「………は? ちょっと、こんな所でしゃがみこまないでよ」

前言撤回。
俺がこんな苦労してるのに全然協力してもくれないで、やっぱりこいつはただの中忍だ。
でもなんでこんな急にやらしい顔になってるんだ?
真っ赤な頬に潤んだ目、ほつれた髪が顔にかかってなんかこう……事後みたいに仕上がってるけど。
さっきまで男の中の男! って感じで雄々しく告白してたのに、いったい何が起きたというのか。とりあえずこんな顔を晒してる一文字君を、このまま放置しておく訳にはいかないと変な焦りを覚えた。

「ちょっと、あんた立てる?」
「ひゃい? もうたってまふ……」
「どう見ても立ってないでしょ。……しょうがないなぁ。あんたの家どこ?」
「このは商店街のさき……中忍アパートれふ」

妙にあどけない口調もちょっとくるものがあるが、一文字君をこんな風にしたのは一抹の責任が自分にもある気がするので、仕方なく彼を抱え上げた。
タコが俺の腕に巻き付いたままなのでどうするか迷ったけど、万が一彼の忍タコという可能性も無きにしもあらずなので、一緒に連れていくことにする。
――このタコの事は後でゆっくり聞けばいいだろう。
そう判断して、腰の抜けたらしい一文字君をいわゆる姫抱っこした俺は、片手で瞬身の印を切った。



後日、巷で流れていた『はたけカカシがアカデミー教師と裏庭でハレンチなタコプレイを楽しんでいた』という噂を聞いて、わざわざ確認しに来た奴の髭を半分だけ焦がしてやった。
あれのどこをどう見ればハレンチになるのか。
言っとくけどね、ハレンチなプレイはちゃんと一文字君の部屋でしましたよ?
俺はそこまで節操なしじゃないからね。
それにあのやらしい顔を公共の場で晒すなんて、とんでもない!
一文字君――イルカの可愛い顔は、俺だけが知ってればいいの。
ま、タコもちょっとは見ちゃっただろうけど、もうこの世にはいないからカウントされないしね。
二人を文字通り結び付けてくれた恩人(恩ダコ?)だけど、運動しまくって空腹になった俺たちの腹に収まったから、最後の最後まで役に立つタコだった。
イルカは俺が幸せにするからね。
俺もイルカに幸せにしてもらってるからね。
君も安心してタコの天国で幸せに暮らしてくれ。
ありがとうタコ。(合掌)



【完】



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タコについては一応『子供たちが玩具にしてたタコを取り上げようとして投げ付けられた直後にカカシさんが通りかかり、昨日中忍の飲み会で告白するぞ!と宣言したばかりでテンパった先生がタコの存在を忘れて…』って設定を後から思い付きましたけど、まぁ、どうでもいいですね(・∀・)ノ

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