【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし
★★いとエロし!
↑new ↓old (カテゴリ内↓new ↑old)
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★エロし
★★いとエロし!
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恋術オンラインさんのワンライ企画に参加させて頂いた作品です!
1時間ぴったりくらいでした!
ワンライ初めてだったけど、主催さんが凛々しいお声で「始め!」とラジオで宣言してくれて、めっちゃ気合い入りました(๑•̀ㅂ•́)و
ちょろっとオカルトちっくな仕上がりですが、ゆう本°の1時間クオリティーをどうぞお楽しみくださいませ!
÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷
夜祭り
木の葉神社の夏祭りには夜祭りがある、と言われている。
夏祭りも夜じゃないかと思うかもしれないが、夜祭りは更に遅く、丑三つ時にひそりと行われるのだ。
参列できるのは招待状の届いた者のみ。
子供たちの間で昔から囁かれ続ける、ほとんど怪談じみた噂話だと思っていたら、なぜか教師である俺のところに届いてしまった。
・面を着けて朱の鳥居の前
・忍はチャクラ使用不可
・米を一掬い持参
・他言無用
誰かの悪戯かとも思ったが、それなら教師として尚更行ってみなくてはならない。
悪戯にはずいぶんと念の入った招待状だが、邪なチャクラは感じないので、指定された物を揃えて深夜の神社に向かった。
赤い鳥居の前には三人が集まっていた。
子供が二人、俺を入れて大人が二人。それぞれ手に米の入った袋を持っているから、招待状で招かれたのだろう。
皆面を着けているので、素性は分からない。
「けっこう少ないんだね」
銀髪に狐面を着けた子供が呟く。
君も招かれたのかと問おうとしたら、鳥居の奥にぼうと人影が立った。
「よう来られた。こちらへ」
子供とはまた別の狐面を着け、手燭を持った神主のような装束の人が、俺たちの答えも聞かずに背を向けて奥へと進んでいく。
そういえばここの鳥居は、こんなにたくさん連なっていただろうか。
もう一人の大人と子供二人は、素直に付き従って鳥居の中に進んでいってしまった。俺も行かなくてはと足を踏み出そうとしたが、何かおかしい。
なんだろう、何か、そう……
影がない。
神主みたいな人は手に明かりを持っているのに、影が落ちていないのだ。
他の者たちを見ると、やはり影がない。狐面の子供の影だけはうっすらと見えるが、それも足取りに合わせて一歩、一歩と闇に吸い込まれていく。
「待って、行くな」
咄嗟に子供の手を掴んで引き止めた。
狐面の子供はくるりと振り返ると、不機嫌な空気をぶつけてくる。
「なんでよ。せっかく招かれたんだからいいでしょ」
「いや、駄目だ。帰ろう」
「帰ろうって何処へ? 帰っても俺を待ってる人なんかいない」
面にくり抜かれた二つの穴からは、灰黒と緋色の空虚な色違いの瞳が覗く。
寂しいと、それすら伝わってこないぽかりと空いた二つの瞳。
「俺がお前を待ってる。だから帰ろう」
「俺がって、あんた誰よ」
鼻で笑う子供に、このまま鳥居の奥に行かせてはならないと必死に言い募った。
「俺はうみのイルカだ。木の葉の中忍でアカデミー教師になったばかりだ。俺におかえりって言わせてくれ、頼む!」
「うーん、それでもいいけど、あいつらがおとなしく帰してくれるかな」
あいつら? と顔を上げると、神主みたいな人がこちらをじっと見つめている。
「よし、逃げるよ」
狐面の子供がいきなり俺を抱き上げて、神社の出口に向かって走った。
「ちょっとお前、凄い馬鹿力だな⁉」
子供の肩越しに、神主みたいな人が迫りくるのが見える。裾から獣の脚が覗くのは、きっとここが暗いからにちがいない。
「米を投げて、早く!」
言われるがままに袋の口を開けて米をばらまくと、神主みたいな人の足取りが乱れる。
朱色の鳥居を抜け、石造りの鳥居を抜けた瞬間、体がふわりと浮き――
気付いたら俺はアパートで布団を蹴って飛び起きていた。
そうだ、今日は子供たちの下忍試験の日だ。
なんであんな不思議な夢を見たんだろう。噂話に過ぎない夜祭りのなんて、やっぱり試験が心配でたまらないからだろうか。
今度の上忍師の先生は、今まで一度も合格者を出してないっていうしな。
とりあえず今日は受付で報告を待つしかできないのが辛い。
急いで身支度をしてアパートを飛び出す頃には、夢の話なんてすっかり忘れていた。
――この後すぐに、銀髪の上忍師にいきなり抱き付かれるまでは。
「やっと会えた……ただ~いま」
という言葉と共に。
【完】
1時間ぴったりくらいでした!
ワンライ初めてだったけど、主催さんが凛々しいお声で「始め!」とラジオで宣言してくれて、めっちゃ気合い入りました(๑•̀ㅂ•́)و
ちょろっとオカルトちっくな仕上がりですが、ゆう本°の1時間クオリティーをどうぞお楽しみくださいませ!
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夜祭り
木の葉神社の夏祭りには夜祭りがある、と言われている。
夏祭りも夜じゃないかと思うかもしれないが、夜祭りは更に遅く、丑三つ時にひそりと行われるのだ。
参列できるのは招待状の届いた者のみ。
子供たちの間で昔から囁かれ続ける、ほとんど怪談じみた噂話だと思っていたら、なぜか教師である俺のところに届いてしまった。
・面を着けて朱の鳥居の前
・忍はチャクラ使用不可
・米を一掬い持参
・他言無用
誰かの悪戯かとも思ったが、それなら教師として尚更行ってみなくてはならない。
悪戯にはずいぶんと念の入った招待状だが、邪なチャクラは感じないので、指定された物を揃えて深夜の神社に向かった。
赤い鳥居の前には三人が集まっていた。
子供が二人、俺を入れて大人が二人。それぞれ手に米の入った袋を持っているから、招待状で招かれたのだろう。
皆面を着けているので、素性は分からない。
「けっこう少ないんだね」
銀髪に狐面を着けた子供が呟く。
君も招かれたのかと問おうとしたら、鳥居の奥にぼうと人影が立った。
「よう来られた。こちらへ」
子供とはまた別の狐面を着け、手燭を持った神主のような装束の人が、俺たちの答えも聞かずに背を向けて奥へと進んでいく。
そういえばここの鳥居は、こんなにたくさん連なっていただろうか。
もう一人の大人と子供二人は、素直に付き従って鳥居の中に進んでいってしまった。俺も行かなくてはと足を踏み出そうとしたが、何かおかしい。
なんだろう、何か、そう……
影がない。
神主みたいな人は手に明かりを持っているのに、影が落ちていないのだ。
他の者たちを見ると、やはり影がない。狐面の子供の影だけはうっすらと見えるが、それも足取りに合わせて一歩、一歩と闇に吸い込まれていく。
「待って、行くな」
咄嗟に子供の手を掴んで引き止めた。
狐面の子供はくるりと振り返ると、不機嫌な空気をぶつけてくる。
「なんでよ。せっかく招かれたんだからいいでしょ」
「いや、駄目だ。帰ろう」
「帰ろうって何処へ? 帰っても俺を待ってる人なんかいない」
面にくり抜かれた二つの穴からは、灰黒と緋色の空虚な色違いの瞳が覗く。
寂しいと、それすら伝わってこないぽかりと空いた二つの瞳。
「俺がお前を待ってる。だから帰ろう」
「俺がって、あんた誰よ」
鼻で笑う子供に、このまま鳥居の奥に行かせてはならないと必死に言い募った。
「俺はうみのイルカだ。木の葉の中忍でアカデミー教師になったばかりだ。俺におかえりって言わせてくれ、頼む!」
「うーん、それでもいいけど、あいつらがおとなしく帰してくれるかな」
あいつら? と顔を上げると、神主みたいな人がこちらをじっと見つめている。
「よし、逃げるよ」
狐面の子供がいきなり俺を抱き上げて、神社の出口に向かって走った。
「ちょっとお前、凄い馬鹿力だな⁉」
子供の肩越しに、神主みたいな人が迫りくるのが見える。裾から獣の脚が覗くのは、きっとここが暗いからにちがいない。
「米を投げて、早く!」
言われるがままに袋の口を開けて米をばらまくと、神主みたいな人の足取りが乱れる。
朱色の鳥居を抜け、石造りの鳥居を抜けた瞬間、体がふわりと浮き――
気付いたら俺はアパートで布団を蹴って飛び起きていた。
そうだ、今日は子供たちの下忍試験の日だ。
なんであんな不思議な夢を見たんだろう。噂話に過ぎない夜祭りのなんて、やっぱり試験が心配でたまらないからだろうか。
今度の上忍師の先生は、今まで一度も合格者を出してないっていうしな。
とりあえず今日は受付で報告を待つしかできないのが辛い。
急いで身支度をしてアパートを飛び出す頃には、夢の話なんてすっかり忘れていた。
――この後すぐに、銀髪の上忍師にいきなり抱き付かれるまでは。
「やっと会えた……ただ~いま」
という言葉と共に。
【完】
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