【Caution!】
全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし
★★いとエロし!
↑new ↓old (カテゴリ内↓new ↑old)
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Twitterで呟いた
『先生はアカデミーの小さい生徒が結んでくれたぐちゃぐちゃの髪をその子が見える範囲ではほどかないでいると思う。ぐしゃっとした一つ結びにお花飾られて「お前どうしたその頭」って笑われても「可愛いだろ」って嬉しそうに笑ってくれるんだ。あー初恋泥棒~~~』
の映像が浮かんだので。
カカイル未満のリリカルなちょろっとSSです!
÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷・÷÷÷÷÷
イルカ先生の花飾り
待機所に向かおうとカカシが本部棟の廊下を歩いていたら、前にイルカの後ろ姿が見えた。
イルカの髪はいつもの特徴的な高く結い上げるものではなく、なぜか少し低い位置で、しかも中心からずれた所にぐしゃっとまとめられている。
演習か授業で髪が乱れるようなことでもあったのだろうか、それにしては結び目に黄色い花一本が刺さっているけど、と声をかけようとすると、曲がり角から支給服を着た男が出てきた。
「おー、どうしたイルカ、髪ぐちゃぐちゃじゃねぇか」
笑いながら並んで歩き始めたのは同僚だろうかと、カカシは出ていくタイミングを失い、なんとなく気配を断って後ろを歩いた。
「これか? うちの生徒がさっきやってくれたんだよ。可愛いだろ」
いかにも嬉しそうに笑うイルカの横顔に、カカシはあんたの方がよっぽど可愛いよと胸の内で呟く。
二人は小突き合いながら歩いていってしまい、カカシは待機所に向かう階段に右足を乗せてからふと立ち止まった。
次の瞬間、カカシの姿は消えていた。
これから午後の受付があるイルカは、同僚と別れた後トイレに向かった。
せっかく生徒が慣れない手で一生懸命結んでくれた髪だが、さすがに受付に乱れた髪で座る訳にはいかないと鏡を覗き込む。
変に固く結われた紐をなんとか解こうとすると、結び目に差された花が手に触れる。
花だけでも先に取っておくかと引き抜くと、黄色い花ともう一本、薄紅色の花が差してあった。
「こんなピンクの小せぇ花、中庭にあったっけな……」
あの子たちは確か、その場にあった花を摘んで差してくれたはず。それに「イルカ先生は黄色が似合うよ~」と言っていたから。
イルカはしばらくその花を眺めると鏡の下の台に置き、髪をいつも通りに結い直してから慌ててトイレを出た。
黄色と薄紅色、二本の花を改めて結び目に差してから。
「あらイルカ先生、今日はずいぶん可愛らしい髪ね」
「紅先生、お疲れ様でした。ええ、生徒がやってくれたんですよ」
紅はからかう素振りもなく微笑むと、「似合うわよ」と去っていった。
受付業務に花を差してなどと怒られるかと思ったが、意外にも皆笑顔で受け入れてくれた。イルカが教師と兼任なのも有名だし、殺伐とした任務の後には心和むのかもしれない。
「おーい、誰かこれ上忍待機所に持ってってくれ」
戦略室の忍が封筒を振りかざしながら走ってきた。
急ぎなのだろうと、ちょうど列の途切れたイルカが立ち上がる。
悪い、助かるとまた走っていった忍に片手を上げると、イルカも宛先を確認しながら待機所に走った。
待機所は閑散としていて、目当ての上忍が窓際のソファーに座って資料を読んでいたので封筒を手渡す。
こちらでも礼を言われ、笑顔を返して受付に戻ろうとすると横から声をかけられた。
「あれ、髪。結び直したの? 花もまた差してくれたんだね」
振り返ると声の主はカカシだった。
「はい、生徒が結んでくれたんですけど、さすがに受付で乱れた髪じゃまずいかなと。花なんて俺にはらしくないですけど」
「いや、似合うよ。イルカ先生らしい花だね」
「ありがとうございます」
カカシにストレートに褒められ、照れながら「それでは」と頭を下げると待機所を出て歩き出す。
受付へと向かいながら、イルカはふと首をひねった。
カカシは髪を結び直したことを知っていた。花を差し直したことも。
それだけなら、どこかで見かけたんだろうと思うだけだったのだが。
カカシは花をまた差して『くれた』、と言っていた。
黄色だけだったはずの花。
薄紅色の花を誰が差して『くれた』のか。
イルカは知らず知らずのうちに早足になりながら、頬が熱を持ってくるのを止められなかった。
【完】
『先生はアカデミーの小さい生徒が結んでくれたぐちゃぐちゃの髪をその子が見える範囲ではほどかないでいると思う。ぐしゃっとした一つ結びにお花飾られて「お前どうしたその頭」って笑われても「可愛いだろ」って嬉しそうに笑ってくれるんだ。あー初恋泥棒~~~』
の映像が浮かんだので。
カカイル未満のリリカルなちょろっとSSです!
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イルカ先生の花飾り
待機所に向かおうとカカシが本部棟の廊下を歩いていたら、前にイルカの後ろ姿が見えた。
イルカの髪はいつもの特徴的な高く結い上げるものではなく、なぜか少し低い位置で、しかも中心からずれた所にぐしゃっとまとめられている。
演習か授業で髪が乱れるようなことでもあったのだろうか、それにしては結び目に黄色い花一本が刺さっているけど、と声をかけようとすると、曲がり角から支給服を着た男が出てきた。
「おー、どうしたイルカ、髪ぐちゃぐちゃじゃねぇか」
笑いながら並んで歩き始めたのは同僚だろうかと、カカシは出ていくタイミングを失い、なんとなく気配を断って後ろを歩いた。
「これか? うちの生徒がさっきやってくれたんだよ。可愛いだろ」
いかにも嬉しそうに笑うイルカの横顔に、カカシはあんたの方がよっぽど可愛いよと胸の内で呟く。
二人は小突き合いながら歩いていってしまい、カカシは待機所に向かう階段に右足を乗せてからふと立ち止まった。
次の瞬間、カカシの姿は消えていた。
これから午後の受付があるイルカは、同僚と別れた後トイレに向かった。
せっかく生徒が慣れない手で一生懸命結んでくれた髪だが、さすがに受付に乱れた髪で座る訳にはいかないと鏡を覗き込む。
変に固く結われた紐をなんとか解こうとすると、結び目に差された花が手に触れる。
花だけでも先に取っておくかと引き抜くと、黄色い花ともう一本、薄紅色の花が差してあった。
「こんなピンクの小せぇ花、中庭にあったっけな……」
あの子たちは確か、その場にあった花を摘んで差してくれたはず。それに「イルカ先生は黄色が似合うよ~」と言っていたから。
イルカはしばらくその花を眺めると鏡の下の台に置き、髪をいつも通りに結い直してから慌ててトイレを出た。
黄色と薄紅色、二本の花を改めて結び目に差してから。
「あらイルカ先生、今日はずいぶん可愛らしい髪ね」
「紅先生、お疲れ様でした。ええ、生徒がやってくれたんですよ」
紅はからかう素振りもなく微笑むと、「似合うわよ」と去っていった。
受付業務に花を差してなどと怒られるかと思ったが、意外にも皆笑顔で受け入れてくれた。イルカが教師と兼任なのも有名だし、殺伐とした任務の後には心和むのかもしれない。
「おーい、誰かこれ上忍待機所に持ってってくれ」
戦略室の忍が封筒を振りかざしながら走ってきた。
急ぎなのだろうと、ちょうど列の途切れたイルカが立ち上がる。
悪い、助かるとまた走っていった忍に片手を上げると、イルカも宛先を確認しながら待機所に走った。
待機所は閑散としていて、目当ての上忍が窓際のソファーに座って資料を読んでいたので封筒を手渡す。
こちらでも礼を言われ、笑顔を返して受付に戻ろうとすると横から声をかけられた。
「あれ、髪。結び直したの? 花もまた差してくれたんだね」
振り返ると声の主はカカシだった。
「はい、生徒が結んでくれたんですけど、さすがに受付で乱れた髪じゃまずいかなと。花なんて俺にはらしくないですけど」
「いや、似合うよ。イルカ先生らしい花だね」
「ありがとうございます」
カカシにストレートに褒められ、照れながら「それでは」と頭を下げると待機所を出て歩き出す。
受付へと向かいながら、イルカはふと首をひねった。
カカシは髪を結び直したことを知っていた。花を差し直したことも。
それだけなら、どこかで見かけたんだろうと思うだけだったのだが。
カカシは花をまた差して『くれた』、と言っていた。
黄色だけだったはずの花。
薄紅色の花を誰が差して『くれた』のか。
イルカは知らず知らずのうちに早足になりながら、頬が熱を持ってくるのを止められなかった。
【完】
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