【Caution!】

全年齢向きもR18もカオス仕様です。
★とキャプションを読んで、くれぐれも自己判断でお願い致します。
★エロし ★★いとエロし! ★★★いとかくいみじうエロし!!
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 昔の夢を見た。
 イルカは居酒屋のカウンターで、カカシと並んで座っていた。
 先ほどまで話していた七班の話題が途切れ、心地のよい沈黙が二人の間に落ちる。
「……イルカ先生はその、結婚とか考えてないんですか」
 唐突なカカシの問いかけに、イルカは手にしたジョッキをぎゅっと握りしめてから置く。
「そうですねぇ、考えてませんね」
「そうなの? イルカ先生はお見合いとかよりも、恋愛結婚しそうですよね」
「はぁ、まぁ……そうできたらいいですけど」
「じゃあ、好きな人はいるんですか?」
 イルカはあえてカカシの方に目を向けないよう、ジョッキを持ち上げてごくごくと飲み干した。
 とん、と置いたジョッキから手と目が離せない。
 今隣を見てしまったら、敏いカカシに自分の想いがバレてしまうのではないかと怯えたのだ。
 一息ついて目の前の壁のお品書きを眺めるふりをしながら、慎重にさりげなさを装い口を開く。
「俺は……旧いタイプの忍です。結婚はしません。あえて言うなら、俺は里と誓いを交わしたようなもんです」
 なんてカッコつけすぎですかね、と軽く笑いを混ぜて答えた。
 その誘い笑いに付き合ってくれたカカシが、静かに含み笑いを返す。
「カカシさんこそ結婚されないんですか? いい人だしイケメンだし、引く手数多でしょう」
 矛先を逸らしながらジョッキを持つ手が震えてないか、笑みが不自然になってないかとそればかりが気になって、イルカは最後までカカシの顔を見ることはできなかった。
 目が覚めてからも、一心に見つめていた壁のお品書きの『冷奴』という文字だけがはっきりと焼き付いていた。